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ベジータ「ハルケギニア?」1-b

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ルイズ「………」

モブ学生A「な、なんだあれ? 魔界の魔人か何かか?」

モブ学生B「お、おい俺たちどうなるんだ?」

モブ学生C「わ、私が知るわけないでしょ」

モブ学生D「ゼロのルイズに魔法なんかやらせるから……」

ルイズ「」ビクッ

コルベール「こ、コホン、ミス・ヴァリエール」

ルイズ「………」

コルベール「ヴァリエール? ルイズ君?」

ルイズ「え? あ、す、すみません、ミスター・コルベール」

コルベール「ミス・ヴァリエール、心中はお察します」

コルベール「しかしサモンサーヴァントはなにが出てくるかは、こちらが操れないもの」

コルベール「何が出てきても貴女が悪いわけではないのです」

コルベール「……例えそれが魔界の邪悪な悪魔でもね、ですからどうぞお気を落とさずに」ポンポン

ルイズ「……御気遣いありがとうございますわ。ミスターコルベール」……ニコ

コルベール「はい、どういたしまして」ニコ

キュルケ「そんなことよりどうするんですか!?」

コルベール「うわ! 突然なんですか!? ミス・ツェルプストー」

キュルケ「何って勿論あのツンツン頭の彼をどうするかよ」

キュルケ「彼がご飯を食べ終える前に何かしらしないと、この二人殺されちゃうんでしょ?」

ギーシュ&モンモン「ひぃ!」ダキ!

キュルケ「でね、私良い考えあるんだけど!」

ルイズ「良い考え?」

キュルケ「そうよ! あのね彼がご飯食べてところに魔法で攻撃しちゃわない!?」

キュルケ「油断してるからきっとまともに食らって、魔界の魔人でもイチコロよ! どう?」

コルベール「い、いいけませんぞ!! ミス・ツェルプストー!!」

コルベール「彼の能力は未知数なのです! もしそれで倒せなかったらどうするのですか!?」

キュルケ「えー? 大丈夫ですよ、アタシのファイアーボールの攻撃力なら」

コルベール「いけません! 彼が魔人かどうかはわかりませんが、見たでしょう? あの早さに力を」

コルベール「あの早さで喉を捕まれれば呪文詠唱が出来なくなり、そうなれば我々メイジは為す術もありません」

コルベール「それから考えれば、その作戦が失敗したら、誰か一人、必ず殺されてしまうかも知れないのですぞ!?」

コルベール「私は私の生徒を危険な目には絶対に遭わせられない」

コルベール「そんな作戦は認めません」

キュルケ「そんな、それじゃどうすると言うのですか?」

キュルケ「トリステイン王国軍に派兵を要請するにしても、今からじゃ早馬を出しても、彼が食事が終わる前には間に合わないわ」

キュルケ「ここはやっぱり不意打ちした方が……」

タバサ「………」クイクイ

キュルケ「……ん? どうしたのタバサ?」

タバサ「先生が言うようにあの人は本当に危険、たぶん不意打ちでも倒せない」

キュルケ「えー? タバサまでそんなこと言うの? 悲しいわ」

タバサ「……ん」

キュルケ「……でも、うん、まああんたがそう言うならそうなんでしょうね。わかったわ」

タバサ「………」コク

キュルケ「でも、だとしたらどうすればいいか?」

ルイズ「……ちょっと」

キュルケ「ん? 何よルイズ」

ルイズ「なんでいつもみたいに馬鹿にしたり責めたりしないの?」

ルイズ「……何を企んでるの?」

キュルケ「別に何も企んではいないわよ、別に怒ってもいないし」

キュルケ「むしろ、退屈な学園生活に面白いイベントを起こしてくれて感謝してるくらいだわ」

ルイズ「あ、あんたねぇ;」

ギーシュ「ちょっと二人とも! 他人事だと思ってふざけないでくれたまえ!」

モンモン「ホントよ! 真面目に考えて!」

キュルケ「……だって本当に他人事だし」

モンモン「何か言った!?」

キュルケ「あはは、ウソウソ」

ギーシュ「いい加減にしてくれ! ぼ、僕は殺されかけてんだぞ!」

ギーシュ「あ、あいつは本当に残忍な魔界の魔人なんだ!」

キュルケ「なーんでそんな事がわかるのよ」

ギーシュ「わ、わかるさ! 死闘を尽くした僕だからこそね!」

タバサ「……一方的にやられてだけ」

キュルケ「そうよね、あれは死闘と言うより苛められてただけよね」

ギーシュ「う、うるさいな! とにかくあいつに喉を掴まれた瞬間感じたのさ!」

ギーシュ「魔界のそこの知れない暗く冷たい魔力をね!」

キュルケ「魔力なんか感じたかしら? 私的にはただの馬鹿力に見えたけど」

タバサ「………」コク

ギーシュ「ぐく」

モンモン「そんなことはどうでもいいわ!」

モンモン「あいつが食事を終わらせたら私たちを殺しにくるのよ!? どーするのよ!?」

ギーシュ「もうこうなったら二人で美しく死のうじゃないか、モンモランシー!」

モンモン「嫌よ! 一人で死んで!」

ギーシュ「そ、そんなモンモランシー……」ガク

モンモン「ミスター・コルベール!」

コルベール「な、なんですか? ミス・モンモランシ」

モンモン「奇襲はダメ、トリステインの正規軍は間に合わない」

モンモン「一体どうするおつもりなんですか!?」

モンモン「もしかして、あいつが要求してきた。使い魔解呪と異世界転移魔法をすぐに用意できるのですか?」

コルベール「いえ、それは先程彼に言った通り、一年、もしくはそれ以上かかるかも知れませんね……」

モンモン「そ、それではどうすると言うのですか!?」

モンモン「ミスター・コルベールは、生徒を危険な目に遭わせないと言っておきながら私たちをお見捨てになるのですか!?」

コルベール「ちょ、ちょっと」

モンモン「はっ! ま、まさか、とりあえず私たちを生け贄にして時間稼ぎをする気では!?」

モンモン「私たちに死ねと言うのですか! 酷い!」

ルイズ「……!」

ギーシュ「そ、そんな先生! 見捨てないでください!」

コルベール「だからそんなつもりは」

モンモン「ルイズ!」

ルイズ「」ビクッ

モンモン「貴女が呼んだ使い魔でしょ! お願いだから大人しくさせてよ!」

ルイズ「……そ、そのそれは」

ギーシュ「た、頼むよルイズ、君だけが頼りなんだ。なんとか頑張ってくれないか? るいずうぅぅぅ!」

モンモン「出来る出来ないじゃないのよ! 絶対にやりなさいよ!」

モンモン「人が死にそうなのよ!? いつものゼロのルイズだから無理でしたじゃ済まないのよ! わかってるの!?」

ルイズ「!?」

ルイズ「……る」

モンモン「……?」

ルイズ「るっさいわねっ!!!」

モンモン「!?」

ルイズ「出来るならとっくにやってるわよ!! ばーーーーーか!!!」

モンモン「なに、何ですってえぇぇ!!」

モンモン「ひ、開き直るとかおかしいでしょ!! あんたがしでかした事でこうなってるのよ!? わかってるの!?」

ルイズ「あのね? アタシが反省したくらいで事態がおさまらないことくらいわからないの? 頭悪すぎ、ちょっとは理解してから物事は言って欲しいものだわ」

モンモン「こ、この! もう許せないわ!! どうせ死ぬならあんたを殺してから死んでやる!」

ルイズ「はん! 上等じゃない、どっからでもかかってきなさい」

ギーシュ「あ、あの~、今は争っている場合じゃ」

ルイズ&モンモン「何よ!!!」

ギーシュ「イエ、ナンデモアリマセン、ハイ」

キュルケ「ハイハイとりあえず二人とも落ち着いて」パンパン

タバサ「………」コクコク

ルイズ「だってこいつが……」

モンモン「私が悪いっての!?」

キュルケ「だから落ち着いてって、こんなところでふたりでいがみ合っても貴重な時間が無くなるだけでしょ?」

モンモン「そ、それはそうだけど」

ルイズ「ふん」プイッ

キュルケ「話を戻すけど、私的には奇襲が一番いいけど、それを止めるんですからなにか良い案があるのですか? ミスター・コルベール」

コルベール「んん、とりあえず場をおさめてくれて感謝します。ミス・ツェルプストー」

キュルケ「いえいえ、で、どうなのでしょうか?」

コルベール「結論から言えばあります」

モンモン「え!? 本当ですかミスター・コルベール」

ギーシュ「せ、先生、僕は信じてました」

キュルケ「へー、やっつけちゃう以外に方法があるんだ。まあさすが先生と言ったところかしら」

タバサ「……その方法ってもしかして」

コルベール「うむ、恐らくはミス・タバサが考えている通りの方法です」

コルベール「少々賭けになってしまう部分もありますが、今はこの方法が最善策かと思います」

ルイズ「み、ミスター・コルベール、その方法とは!?」

コルベール「今お教えします。そしてその方法をするには、ミス・ヴァリエール、貴女が必要だと先に言っておきます」

ルイズ「わ、私が……?」

コルベール「はい、幸か不幸か、コントラクトサーヴァントまで終わらしていたのは良かったでした」

 

ベジータ「ガツガツガツガツ」

シエスタ「………;」

シエスタ(す、凄い食欲、食糧庫の食べ物半分くらい食べちゃたんじゃ)

ベジータ「ゴクゴクゴク」

ベジータ「おい女」

シエスタ「は、はい!」

シエスタ(やっと食べ終わったのかな?)

ベジータ「これをもう二、三個持ってこい」

シエスタ「ええええ!?」コケッ

ベジータ「何をやってやがる、グズグズするな!!」

シエスタ「す、すいません只今」

シエスタ(こ、怖い)タタタ

シエスタ「きゃ!」ドン

シエスタ「アタタタ、な、何? あ、料理長!」

料理長「前を見て歩かなきゃダメだぜ、シエスタ、ほれ追加の料理だ」

シエスタ「あ、はい、ありがとうございます!」

シエスタ「あ、後リベリコ豚三皿追加です」

料理長「まだ食うのか、こいつはすげえや、ガハハハ」

シエスタ「あのー、食糧庫空になっちゃいそうですけど大丈夫なんでしょうか?」

料理長「お偉方が、いくら使っても良いからもてなせって言ってるんだ。構わんだろ」

料理長「……それよりも」ツカツカ

シエスタ「……あ」

料理長「ふむ」ジー

ベジータ「なんだ貴様、何をジロジロ見てやがる」

料理長「いやね、あんたに礼を言っておこうと思ってね」

ベジータ「礼だと? なんの話だ?」

料理長「なんでも平民のあんたが貴族を素手倒して、あの高慢ちきな鼻っ柱折ったって言うじゃないか」

料理長「その話を聞いたら、もうこう胸がスカっとしてな、最高の気分だったぜ」

シエスタ「りょ、料理長誰かに聞かれたらヤバイですよ?」

料理長「ガハハハ、構わねえ構わねえ」

ベジータ「ふん! 自分で出来ないことを他のやつが出来ていい気分か! 情けないやつ!」

料理長「それでもさ、それぐらい俺たち平民は貴族に押さえつけられてたからな」

料理長「あのクソ忌々しい魔法でな」

料理長「だから今日は凄くいい気分なんだ」

料理長「あんたの為だったらいくらでも料理を作ってやるから、ジャンジャン食ってくれよな!」

ベジータ「けっ、だったらさっさと厨房に戻って手を動かすんだな!」

ベジータ「俺はお前に礼を言われても嬉しくないし、むしろそのムサい面を見てると食欲が無くなる!」

ベジータ「とっとと俺の視界から消えやがれ! ぶっ殺すぞ!」

料理長「ハハ、わかったわかった、それじゃシエスタ後はよろしくな」

シエスタ「は、はい」

ベジータ「……ふん」

~20分後~

ベジータ「……ふう」

空皿の山

シエスタ「………;」唖然

ベジータ(さて腹も満たしたし、そろそろ行くか)ガタッ

シエスタ「え、あ! やっとお腹一杯になったんですか?」

ベジータ「ああ!? 何を言ってやがる!」

シエスタ「ひゃあ! すすすいません!」

シエスタ(わわわたしったら、なななにを聞いてるのでしょう!?)

シエスタ(あまりの凄い食べっぷりについ聞いてしまいました!)

ベジータ「………」ギロ

シエスタ(こ、怖い、私、こ、殺されちゃうんでしょうか?)ガタガタ

ベジータ「馬鹿か! これから軽く運動するんだから、腹八分目に押さえるのは常識だろ!」

シエスタ「ひぇ!」

シエスタ「え? こ、答えてくれたんですか?」

ベジータ「ち、うるさいぞ、あまりに当たり前の事聞いてくるから呆れて答えてやっただけだ」

ベジータ「勘違いするんじゃない」

シエスタ「は、はあ、それはどうもありがとうございます」

シエスタ「そ、それにしてもあれだけ食べて八分目って、ベジータさんは凄い食べられる方なんですね」ニコ

ベジータ「ち、ベラベラ話しかけるな! 勘違いするなと言っただろうが!」

ベジータ「うっとおしい真似をするとお前からぶっ殺すぞ!!」

シエスタ「はわわわわ、ごめんなさい! ごめんなさい!」

ベジータ「………」

ベジータ「ちっ;」

ベジータ(……まただ、昔だったら気に食わなかったらすぐに殺すところなのに、また許してしまいそうな自分がいる)

ベジータ(……くそ!)ブンブン

シエスタ「ひぃ!」ブルブル

ベジータ(そんなはずはない! お、俺は冷酷非道な悪のサイヤ人なんだぁ!)

ベジータ(こ、こいつを殺してそれを証明してやる)スゥ(片手をあげる

シエスタ「きゃああああーーー!!!」

ベジータ「………!」

ベジータ「ぐああああああーーー!!!」

シエスタ「きゃー!! きゃー!! きゃー……え?」

ベジータ「……くおおぉぉぉぉ;」

ベジータ「ぐく;」

ベジータ(な、なんだ? こいつを殴ろうと手を上げた瞬間、腕の肉が引きちぎられるような痛みが走ったぞ!?)

ルイズ「……どうやら成功したようね」

他一同「………」ゾロゾロ

ベジータ(な、なに成功? 今の痛みはこいつらがやったのか?)

ベジータ(……ちぃ)

ベジータ「………」

ベジータ「これはこれはゾロゾロと」

ベジータ「い、今から殺しに行こうかと思ってたのだが、自分から死にに来たのか? そ、それとも探すのに一年もかかる方法が見つかったのか?」

ルイズ「声に余裕が無いわよベジータ?」

ベジータ「なに!?」

コルベール「ミス・ヴァリエール、無駄な挑発は止めなさい」

ルイズ「は、はい」

ベジータ「………」

ベジータ「おい禿げ頭野郎、俺に何をしやがった?」

コルベール「コホン、察しがよくて助かります」

コルベール「簡単に言わせてもらいますと、ミス・ヴァリエールと貴方の使い魔契約の術式を改変させてもらい」

コルベール「ミス・ヴァリエールが受ける痛み、その十倍を使い魔も味わうようにリンクさせて頂きました」

ベジータ「な、なんだと!?」

コルベール「ミス・ヴァリエールが痛みや苦しみを受ければその十倍、もちろん死ぬような事があれば貴方も死にます」

ベジータ「そ、そんなことまで出来るのか!?」

ルイズ「私が死ねばあんたも死ぬ、これであんたは私に手は出せない、簡単でしょ?」ス(つねった方の腕を見せる

ベジータ(……ち、こいつら考えてやがる)

ベジータ「だが、そのように術をいじれるなら元に戻すことも出来るはずだよなぁ?」

ルイズ「出来たとしたらなんなの?」ニヤ

ベジータ「……さ、察しの悪いやつだな? お前を殺せなくても他に殺せるやつはいくらでもいるんだぞ?」

ベジータ「お前ら甘ちゃんは仲間を見捨てることは出来ない、そうだろう?」

ルイズ「だから?」ニヤニヤ

ベジータ「く、だ、だから仲間を殺されたくなかったら今すぐさっきと同じ状態に戻せ! 早くしないと一分ごとにこ、殺していくぞ?」

ルイズ「あんたのその勢いのない口調で充分理解してるのはわかる事だけど」

ルイズ「まあ、あえて言わせてもらうわ。それも対策済み」

ルイズ「もしあんたが他のみんなに手を出したら私は……」

ルイズ「自殺する」

ベジータ「!?」

ベジータ「は、はったりだ。お、お前みたいな甘っちょろい小娘がそんなこと、で、出来るはずがない」

ルイズ「そうかしら、まあ確かにナイフを喉に突き立てる勇気はないけれど」

ルイズ「私がその気になっただけで発動する魔法の道具ならどうかしら」トントン(首に巻いたチョーカーについている宝石を叩く

ベジータ「な、なんだそれは?」

ルイズ「これは雷縛鎖の首飾り、着けた者が念じると首飾りをした者に電撃を与える魔法のアイテムよ」

ルイズ「本来は囚人や奴隷を抑制する道具で、その電撃は始まってから時間がたつごとに威力が上がっていき、十分後には致死量になるわ」

ベジータ「な、なんだとぉ!?」

ルイズ「この首輪を着けたのは勿論私、つまり私が少しでもその気になればいつでも自殺できるのよ?」ニヤリ

ベジータ「く、ぐくく」

コルベール「ミス・ヴァリエール、そこまでにしておきなさい」

コルベール「ミスター、いえベジータさん、これで貴方の今おかれている立場はご理解出来ましたかな?」

ベジータ「ち、これで思い通りにして、俺を、その使い魔とか言う奴隷にしようって事か!」

コルベール「違います」

ベジータ「何!? だったら貴様らは俺をどうするつもりなんだ?」

コルベール「失礼ですが、貴方のような危険な存在はこの学園、いえこの国にはおいてはおけません」

ベジータ「……なるほどそれは俺を殺したいって事か」

ベジータ「それでその女は俺殺すための生け贄って訳か、面白い」

ベジータ「けっ、善人面して、なかなかゲスな事を考えるじゃないか」

コルベール「それも違います」

ベジータ「なんだとぉ?」イラ

ベジータ「回りくどい言い方しやがって! どうしたいのかさっさと言いやがれ!!」ゴゴゴゴゴ

マリコ「わ! な、なんだ地震か!?」

ギーシュ「ヒィィ、あ、あいつの力だああ!」

コルベール「お、落ち着いてくださいベジータさん!」

ベジータ「落ち着けだあ? ふざけるな!!」ゴゴゴゴゴ

ベジータ「この程度の事で、俺をどうにか出来ると本気で思ったか!? 舐めやがって!!」ズゴゴゴゴゴ

コルベール「で、ですからそうじゃなくて、貴方がここにいられては困るので、元の場所に帰す方法はちゃんと探すと言いたいのです!」

ベジータ「何?」シュウン

コルベール「も、勿論、使い魔契約の解呪方法も探します」

コルベール「これは探している間に貴方に暴れられたら困るから、やむ得ずとった処置なのです」

コルベール「私も自分の生徒を危険な目には合わせたくありませんからね」

コルベール「ですからこの雷縛鎖の首飾りもあくまで貴方に対する牽制、使用することはありません」

コルベール「その証拠に首飾りを発動出来る条件をミス・ヴァリエールに……」

キュルケ「ちょ、ちょっとミスター・コルベール、そこまで話す必要は」

コルベール「え?」

ベジータ「ほお~、なるほどなるほど」

ベジータ「つまりそいつはコケオドシって訳か」

コルベール「え? そう言うことになっちゃうんですか?」

一同「あちゃー」

ベジータ「はっはははは!! 馬鹿どもが勝手に墓穴を掘ってたら世話ないぜ」

ベジータ「つまりそこのチビ女には死ぬ覚悟なんて初めからありはしない!」

ベジータ「したがって貴様らが考えた方法で俺を止める事は出来ない、違うか?」

タバサ「……く」

ベジータ「カスどもが舐めた真似しやがって、これは褒美をやらなきゃないかんな……」

ギーシュ「ほ、褒美っていいこいいことかしてくれるのかな?」

モンモン「……そんな訳ないでしょ」

ベジータ「そこの禿げ頭野郎とチビ女以外皆殺しだ! 覚悟しろこの下等な原始人どもが!!」

ギーシュ&モンモン「ひゃああああ!!」

キュルケ「! 我力の源たる火の精霊よ!」

ベジータ「ほお? お得意の妙な術か」

タバサ「キュルケ、ダメ!」

ベジータ「面白い! そんなものがこのベジータ様に本当に通用すると思ってるのか?」

ベジータ「待っててやるから、とっととやってみやがれ!」

キュルケ「く、この舐めて……見てなさい」

キュルケ「集いて敵を焼き払え! ファイアーボール!!」

ズドオオオオオーーーーーン!!


……シュウシュウ


キュルケ「ふん、甘くみるからよ」

タバサ「……キュルケ!」

キュルケ「大丈夫よタバサ、殺しちゃいないから」

タバサ「……違う、早く逃げて!」

キュルケ「え?」

ベジータ「ほお、その女は周りのバカどもとは違って、相手の強さが少しはわかるようだな?」

キュルケ「え!? う、うそ、あれを食らってなんともないの!?」

ベジータ「なんともないだと? ははは!」

ベジータ「お前の術は火を使うようだが、温すぎて髪の毛一本も焦げてないぞ?」

ベジータ「もっとしっかりやったらどうだ。ははは!」

キュルケ「そ、そんな」

ベジータ「そうだ、お返しをしてやらなければいかんな」キュウウウウン

マリコ「な、なんだあいつの手が光だしたぞ」

ギーシュ「ひぃ! ま、魔界の魔法だ! もうお仕舞いだぁぁ!」

タバサ「………」ジャキ(杖を構える

ベジータ「ほう、圧倒的な実力差とわかっても向かってくるか」

ベジータ「バカめ、少しは見る目があったと思ったが所詮は下等な民族か」

ベジータ「よーしいいだろう。そんなに死にたいならまとめて消してやる」

ベジータ「ハアアアアアーーー!!」キュインキュインキュイン

タバサ「風と水の精霊よ!」

ベジータ「無駄だ! 今度は待ってはやらんぞ!」

ベジータ「死ねえええええーー!!」


バチイイーーーン!!


ベジータ「ぐがあああああああーーー!?!」

タバサ「……?」

キュルケ「な、何?」

ベジータ「……あ、ああ、くく」ズサ

ベジータ(……な、なんだ、突然足に強烈な痛みが)

ベジータ(……!?)

ベジータ(ち、チビ女、あ、あいつ自分の足を鞭で叩きやがったのか!?)

ベジータ(……くおおぉぉぉぉ)

ベジータ(じょ、冗談じゃねえぞ、この痛み、フリーザの尻尾で叩かれたくらいの威力があるぞ、くそったれえぇ)

キュルケ「る、ルイズ?」

ベジータ「……く」スクッ

ベジータ「ほ、ほう、お前みたいな甘ったれのチビ女が、なかなか根性があることをするじゃないか」

ベジータ「だ、だが、その辺にしておいたらどうだ? な、涙目になってるぞ?」

ルイズ「キッ!」

ベジータ「!?」

ルイズ「くのくのくのくの!!」バチバチバチバチーン!!

ベジータ「ひょおおおおお!?!?」

ルイズ「痛ぅ……」プルプル

ベジータ「グギギ、こ、このクソ女」

ベジータ「な、舐めるなよ、このベジータ様がこれくらいの痛みで、くぅ」ぐぐぐ

ルイズ「……なんで」

ベジータ「?」

ルイズ「なんであんたなんか出てくるのよ?」

ベジータ「はぁ?」

ルイズ「なんであんたなんか出てくるのよって言ってんのよ!!」

ベジータ「!?」

ルイズ「私はね、普段から貴族なのに魔法が上手くいかなくて、周りから笑われて」

ルイズ「使い魔召喚の儀式だけは成功させて、みんなを見返してやろうと思ってたのに、あんたなんか出てくるから」プルプル

ベジータ「お、おい? とりあえず落ちつ」

ルイズ「私は私は死にたい気分なのよーー!!」

ベジータ「ま、待てぇ!!」

コルベール「い、いけません! ミス・ヴァリエール!!」

キュルケ「ルイズ!」

タバサ「……!」


キュイーン


カッ!


ルイズ「きゃああああーー!!」バリバリバリ!

ベジータ「ぐああああーーー!!!」

ルイズ「ああああーーー!!」バリバリバリ

ベジータ「うお!? ぐがががが!!」

コルベール「いけません! 静まれ雷縛鎖の首飾り」

ルイズ「く……あ」ドサッ

ベジータ「……くぅ」ドサッ

コルベール「……ふう、もしもの時のために一緒に首飾りをつけておいて正解でしたね」

コルベール「威力が上がる前に止められて本当に良かった」

ベジータ(あ、あれで威力が上がっていない状態だと!?)

ベジータ(ふ、ふざけるな! 地球でカカロットに食らったエネルギーの玉くらい威力があったぞ!?)

ベジータ(く、くそ、だがしかし、このていどの苦痛でまいるベジータ様じゃないぞ)

ベジータ(俺より苦痛は受けないとは言え、所詮は女の精神力、チビ女の方は気絶してるに違いないぜ)

ベジータ(チビ女が気絶してるうちに何人か殺して……)

ドカ

ベジータ(何!? だ、誰だこのベジータ様の頭を踏みつけている野郎は!)

ベジータ「……く」

ベジータ「は!」

ベジータ「ち、チビ女」

ベジータ(な、なんだとぉ!? ダメージは少ないとは言え、俺より先に立ち上がるだと!?)

ルイズ「……ルイズ様」

ベジータ「な、何?」

ルイズ「前に教えたでしょう!? ご主人様の私の事は様をつけるかマスターと呼びなさいと!」グリグリ

ベジータ「な、なんだとぉ!? ちょ、調子にのりやがって」

ルイズ「………」バッチイイーーーン!!

ベジータ「ああああああ!!!」

ルイズ「……ベジータあんたは元の世界なんかに帰さない」

キュルケ「ちょ、ちょっとルイズ」

ルイズ「黙ってて!!」

ベジータ「き、貴様帰さないと言うならどうするつもりだぁ……くく」

ルイズ「決まってるでしょ? あんたを調教して身も心ご主人様に捧げる絶対服従の犬にしてあげるわ!!」

一同「えええええええええ!!」

コルベール「ミス・ヴァリエール、本気ですか!?」

ルイズ「当たり前ですわ。ミスター・コルベール」

ルイズ「魔人だかサイヤ人だか知らないけど、こいつを使いこなしてみんなを見返してやるんだから♪」

コルベール「だ、駄目ですぞ! そんな危険なことは認められません」

ルイズ「ミスター・コルベール! 貴方は使い魔の契約は神聖なもので、やり直しかきかない一生のものだと言いました!」

ルイズ「だから私がこいつを一生使い魔にしようと決めたら、口は出せないはずでは!?」

コルベール「そ、それは」

ギーシュ「る、ルイズ、君は魔界の魔人を使い魔に召喚したんだ。その事実だけで充分凄いことをしたよ」

ギーシュ「だから彼の処遇についてはミスター・コルベールに任しておきたまえ」

ルイズ「嫌よ」

ギーシュ「る、ルイズ、よく考えるんだ」

ルイズ「ふん」

ベジータ「お、おい、ふざけるなよチビ女、お、俺はお前の奴隷になるくらいなら死を選ぶぞ」

ルイズ「まだ、そんな口聞けるんだ」スゥ(鞭を振り上げる

ベジータ「む、無駄だ、どんなに苦痛を与えようとも俺はくっしはせん」

ベジータ「ぜ、絶対だ……くぅ」ガク

ルイズ「あ」

ルイズ「気絶しちゃった」

ルイズ「まあ、いいわ今日の夜からたっぷりと調教してあげる。フフフ」

ベジータとルイズ、ツンデレ同士で始まった主人と使い魔の主従関係は始まったばかりでこのしまつ☆
はてさてこの先どうなることやら………

ベジータ「ハルケギニア?」2 - 小説書きながらパチンコ業界から転職を目指すブログ