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ベジータ「ハルケギニア?」9

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~潜入任務も終わり魔法学院に帰る途中~

ゴオオオオオオオオ(飛行中

ルイズ「それにしてもなんでこの前は眠くなっちゃったのかしら?」
ベジータ「……さあな」
デルフ「そりゃそうなって当然だ」
ベジータ「何?」
ルイズ「あんた何か知ってるの」
デルフ「ああ、おめえさんよりはな」
ルイズ「?」
デルフ「娘っ子、お前はな十数年使えずに溜まっていた純粋な魔力を使って一気に体をな、常人じゃあり得ないくらいまで強化したんだ」
デルフ「そのどえらい魔力の消費の反動で気を失ったんだ」
ルイズ「溜まっていた……じゃあもうあんな力は出せないの?」
デルフ「いんや、すぐには回復はしないがいずれ元に戻るだろう」
ルイズ「良かった……、やっと私にも出来る魔法が見つけられたのに、また出来なくなっちゃうのかと思った……」
ルイズ「………」
ルイズ(……何をやっても、ずっと魔法が使えなかったダメな私に、こんな力を使えるようにしてくれたのはベジータ///)
ルイズ(……やっぱりベジータは凄い///)チラ
ベジータ「? なんだ?」
ルイズ「な、何でもない!///」
ベジータ「おかしな奴だ……」
デルフ「だがその力の使い方は本来の物とは違うからあまりやらない方がいいと、俺は思うがな」
ルイズ「え? い、嫌よ!」
ルイズ「どの魔法もろくに出来なかったのに、他になんの使い方があるってのよ!?」
ルイズ「なんの系統魔法かわからないけど、ベジータのやり方が私に一番あってるの! 余計な事言わないで!」
デルフ「そ、そうか、まあお前さんの事だから、おれっちも強要はする気はないさ」
デルフ「好きにやればいい」
ルイズ「と、当然でしょ」
ルイズ(せ、せっかく手に入れた私が出来る魔法なんだから)
ルイズ(誰がなんと言おうと手放したくない……)
ルイズ(もっともっと使いこなして、みんなを見返してやるんだから……)
ルイズ「………」
ルイズ「ねえベジータ?」
ベジータ「なんだ?」
ルイズ「空を飛ぶのもこの力で出来るの」
ベジータ「ああ」
ルイズ「……私にも出来る?」
ベジータ「戦闘力1000もあればそれくらい出来るだろ」
ルイズ「そっか……あ、あの」
ベジータ「?」
ルイズ「そ、それも教えてくれる? あ、後、光の玉の攻撃魔法も……!」
ベジータ「アドバイスはしてやる。後は自分で勝手にやれ」
ルイズ「う、うん///」
ベジータ(しかしこいつ言われただけですぐコツを掴むとは……結構戦闘のセンスがあるかも知れんな)
ルイズ「あ、学院が見えてきたわ」
ルイズ「ん、あそこに見えるのはキュルケにタバサ?」
バシューン、タッ(地上に降りる
キュルケ「あらルイズ? それにダーリンも、あんた達最近どこに行ってたのよ」
ルイズ「ちょっとね」
ルイズ「それよりキュルケ!」
キュルケ「な、何よ突然」
ルイズ「ふふん、あんたには今まで散々ゼロのルイズ、ゼロのルイズって事馬鹿にされてきたけど……」
ルイズ「それも今日までよ!」
キュルケ「はぁ?;」
ルイズ「なんたって私は昨日すごーい魔法を習得したんだから!」
キュルケ「凄い魔法ー?」
タバサ「……?」
ルイズ「そうよ! 驚いた!?」
キュルケ「………」
キュルケ「……あー、私たちこれからタバサの実家に行くのよ」
キュルケ「だからごめんねルイズ、今急いでいるから、その話はまた今度ね?」
ルイズ「優しく流された!? なんか普通に馬鹿にされるより屈辱的なんですけど!」
キュルケ「だってあんたが唐突に変な事を言うから」
キュルケ「私はてっきり魔法が出来なすぎてとうとう頭がおかしくなったかと思って~」
ルイズ「おかしくなってない! おかしくなってないから!」
ルイズ「な、何よ見てなさい!」
ルイズ「私の華麗なる新魔法を!」
ルイズ「ハアアアアア………」
タバサ「……!」
キュルケ「え!? そ、その『ハアア』なポーズは、まさかダーリンの!?」
ルイズ「そうよ! 私はベジータの力を身に付けたのよ!」
キュルケ「な、なんですって!」
ルイズ「やっと私が言ってる意味がわかったようね!」
ルイズ「本当に凄い力だったんだから! 見て恐れおののくといいわ!」
ルイズ「ハアアアアア……」
キュルケ「く!;」
タバサ「……;」
ルイズ「ハアアアアア……」
キュルケ「……;」
タバサ「……;」
ルイズ「ハアアアアア……」
キュルケ「……?」
タバサ「……?」
ルイズ「ハアアアアア……あれ?」
キュルケ「ね、ねえルイズ? 私たちいつまで待ってればいいの;」
タバサ「……;」
ルイズ「な、なんで!? 全然力がみなぎらない!」
デルフ「だーから回復まで少し時間がかかるって言ったろ」
ルイズ「えええ!?」
キュルケ「ルイズ;」
ルイズ「あ…あ、これは違くて」
キュルケ「…ルイズ、今までごめんね、もう貴女の事馬鹿にしたりしないから、無理しなくていいのよ?」
タバサ「……ん」コク
ルイズ「だから優しくしないでよ!」
ルイズ「力が回復すれば出来るようになるからちょっと待ってよ!」
キュルケ「回復っていつまで待たなきゃいけないのよ?」
キュルケ「私たちさっきも言ったけど、もう出かけなくちゃいけないのよ?」
タバサ「………」コク
ルイズ「う~~~」
キュルケ「まあまあ今度見てあげるから」
キュルケ「それじゃダーリン会えなくなるのは寂しいけど行ってくるわ!」
ベジータ「ふん」
キュルケ「二人ともよい休暇を! まったね~」
タバサ「……また」
ガラガラガラ(馬車が出ていく
ルイズ「く~~~今度会う時はもっと凄い魔法を身に付けて、二人を驚かしてやるんだから!」
ルイズ「……それにしてもこんなに回復が遅いんじゃいざと言う時困るわね」
ベジータ「……それは俺もおかしいと思った」
ベジータ「程度にもよるが普通一晩寝ればそれなりに回復するハズなんだがな」
ルイズ「え? 私おかしいのかな?;」
ベジータ「知るかお前の事だ、俺に分かる訳ないだろう」
ルイズ「う、うん」
ルイズ(な、何よ、少しは親身になってくれてもいいじゃない……)
デルフ「そりゃ嬢ちゃんはまだ力を使い始めて間もないから慣れてないからだろう」
ルイズ「そ、そうなの?」
デルフ「ああ、使っているうちに回復の速度も上がるし、魔力の絶対量も増えるだろう」
ルイズ「ほんとに?」
デルフ「ああ、たぶんな」
ベジータ「そう言うことか……」
ルイズ「よかったぁ……」
ルイズ「ねえねえベジータ
ベジータ「ん?」
ルイズ「魔力が戻ったら空の飛び方教えてよね」
ベジータ「ふん、約束だったからな仕方あるまい」
ベジータ「だが、さっきも言った通り俺はアドバイスするだけだ」
ベジータ「教えた後は一人で勝手にやるんだな」
ルイズ「え? い、一緒にやってくれないの?」
ベジータ「当たり前だ。俺は俺でやる事があるんだ」
ルイズ「え、で、でも」
ベジータ「……? なんだ?」
ルイズ「その…えっと……」
ベジータ「なんだ? 言いたい事があるなら早く言え」
ルイズ「だからその……」
ベジータ「?」
ルイズ「う~~~///」
ルイズ「な、何でもない!!」
ベジータ「うお!」
ルイズ「もういい部屋に帰る!!」
ベジータ「な、何なんだ?」
ベジータ(またいきなり機嫌が悪くなりやがって、訳がわからんぞ;)
ルイズ(何よ自分の事ばっかり! 少しは私の事……!)
ルイズ(私の事気にしてくれても……)

~夜、学院中庭~

ベジータ「ふっ…ふっ!」片手で腕立て伏せ
ベジータ(ちっタバサがいないから、ろくなトレーニングにならんな)
ルイズ「……ベジータ
ベジータ「ん? ……なんだチビ女か、どうした?」
ルイズ「う、うん、少し魔力が戻ってきたから、その空の飛び方を教えてもらおうと思って」
ベジータ「そうか」
ルイズ「あ、あの邪魔だった?」
ベジータ「……構わん、あまり上手く行ってなかったから、丁度いい気分転換だ」
ルイズ「あ……」パアア
ルイズ「で、で、どうやればいいの///」
ベジータ「空を飛ぶのはパワーをコントロールをするより力は使わないから簡単なはずだ」
ルイズ「そうなの?」
ベジータ「ああ、飛ぶだけだったらな」
ルイズ「へー…」
ベジータ「で、飛ぶコツだが……」
ルイズ「う、うん」
ベジータ「お前はもう自分の中にあるパワーを廻らせる事は完璧だな?」
ルイズ「え、ええ、それは大丈夫だと思う」
ベジータ「そうか、だったら今度はそのパワーを体から出さないように、空に移動させるイメージをするんだ。」
ベジータ「力はこの前見たいにあそこまで高めなくてもいい」
ルイズ「体から? 出さないように?」
ベジータ「そうだパワーと一体化して動くような、そんな感じだ」
ルイズ「パワーと一体化……」
ベジータ「まあそんな感じだ。とりあえずやってみろ」
ルイズ「う、うん」
ベジータ「俺は俺の訓練に戻る。じゃあな」
ルイズ「あ、あのベジータ
ベジータ「なんだ? まだなんかあるのか?」
ルイズ「う、うん、そ、その私もここで一緒にやってて……いい?///」
ベジータ「? 別にお前の好きにすればいいだろう」
ルイズ「あ、う、うん! じゃあそこでやってるね///」
ベジータ「あ、ああ?;(おかしな奴だな)」
ルイズ「~~~♪」
ルイズ(って、な、何喜んでるのよ、私;)
ルイズ(べ、別に、わ私はあくまで新しい魔法が覚えられるのが嬉しいだけなんだから;)
ルイズ(べ、ベジータと一緒に修練出来るのがうう嬉しいんじゃないんだからね///)
ルイズ(そ、そうよ、これを覚えれば空を自由に飛べるようになるのよ?)
ルイズ(熟練のメイジだってそんなことは出来ないわ)
ルイズ(出来るようになったら嬉しいに決まってるじゃない。だ、だから)
ルイズ(……ベジータは関係ない、うん)
ルイズ(じゃ、じゃあ早速教えられた事をやって見ようかしら)
ルイズ(……えっと、魔法の力を外に出さないように移動させるイメージ……)
ルイズ(まずは力を廻らせる、前よりは力は要らない……)コオォォォ……
ルイズ(そして体内で廻っている力を外に出さないように空に移動させる感じ……)
ルイズ「んんんんん……」
ルイズ「んんんんん……」
ルイズ「くぬぬぬ……;」
ルイズ「ぐにゅにゅにゅ!!」
ルイズ「ふぅふぅ;」
ルイズ(な、何よこれちっとも出来ない、全然難しいじゃない;)
ルイズ(なんか要領を得ないのよね……)
ルイズ(もう1回ベジータに聞いてみようかしら?)チラ(ベジータを見る
ベジータ(……ろくな環境下でないとは言えトレーニングを続けたおかげで、俺の戦闘力もかなりアップした)
ベジータ(そろそろスーパーサイヤ人になれるんじゃないだろうか?)
ベジータ(試してみるか……)
ルイズ「ねえベジータ
ベジータ「……ハアアアアア!!」コゴゴゴ!
ルイズ「べ、ベジータ?」
ベジータ「アアァァアア!!!」コゴゴゴ
ルイズ「な、何……地震? それに凄い風;」
ルイズ「べ、ベジータが力を高めてるの?」
ルイズ「わ、私の時より全然凄い;」
ベジータ「ハア~~~~~!!!」コゴゴゴ
ベジータ(く、ダメだ、これはただ単に戦闘力を高めているだけだ;)
ベジータ(くそったれ!)シュウン(気を高めるのをやめる
ルイズ「お、おさまった?」
ベジータ「………」
ルイズ「べ、ベジータなんか今の凄かったね」
ベジータ「うるさい!! あんなもの凄くない!!!」
ルイズ「え? あ、あのちょっと……;」
ベジータ(くそぉ~~~カカロットの野郎、一体どうやってなりやがったんだスーパーサイヤ人にぃ……)ギリギリ
ベジータ「くっ」ツカツカ
ルイズ「…あ、ちょ、ちょっと待ってよ」
ベジータ「なんだ!!」
ルイズ「!」ビク
ルイズ「え、えっと、あ、あのもう少し空を飛ぶコツを……」
ベジータ「……なんだと? さっき教えたばかりだろ!」
ベジータ「少しは自分の頭で考えたらどうなんだ!」
ルイズ「だ、だから考えてもわからないから……」
ベジータ「うるさい!! 少しは努力しろ!」ツカツカ
ルイズ「な、何よ! 教えてくれたっていいじゃない!」
ベジータ「ふん!」ツカツカ
ルイズ「ば、ばかーーーーっ!!」
ルイズ「ばかっばかっ!!」
ルイズ「ばか……」
ルイズ「はぁはぁ……」
ルイズ「………」
ルイズ「……何よ、少しは優しくしてくれてもいいじゃない……」

モンモン「な、何、地震?」
ギーシュ「お、おさまったようだね」
ギーシュ「ふっどうやら大地の神がボクたちの仲に嫉妬してしまったようだね。モンモランシー」
ギーシュ「だけど、どんな神が嫉妬しようとも君への愛は変わらないよ?」
モンモン「ふーん(どうせどの女の子にもそう言ってるんでしょ)」
モンモン(そんなの悔しいから、この惚れ薬で私しか見れないようにしてやるんだから)ニヤリ
モンモン「はいギーシュ、乾杯しましょう」
ギーシュ「モンモランシーありがとう」
ギーシュ「では二人の永遠の愛にかんぱ……」
ベジータ「……#」
ギーシュ「うわっ!」
モンモン「ベジータ!?」
ギーシュ「な、なんだねベジータ?」
ベジータ「ちょっとトレーニングで喉が渇いたんだ。すぐ消える」パシッ(ギーシュのグラスを奪う
ギーシュ「あ、それはモンモランシーがついでくれた……;」
ベジータ「あ?」ギロ
ギーシュ「い、いや好きにしてくれたまえ;」
モンモン「情けないわね;」
モンモン「じゃなくてベジータそれは!」
ベジータ「うるさい!」ゴクゴク
モンモン「あー……」
ベジータ「ふん、邪魔したな」スタスタ
ギーシュ「な、なんだか機嫌が悪かったね彼」
モンモン「え、う、うん」
モンモン(ど、どうしよう~?;」

~ルイズの部屋~

ルイズ「何よ馬鹿、なんで私には優しくしてくれないのよ」ブツブツ
ルイズ「タバサやあのメイドは名前で呼ぶし、なんか私より優しいような気がするし……」
ルイズ「……なんで私だけ」
ルイズ「………」
ルイズ(……嘘、本当わかってる)
ルイズ(さっきベジータが力を高めたときはっきりとわかった、ベジータは私なんか足元に及ばないくらい高みにいる人だって)
ルイズ(そんなベジータが強くなるためにカカロットって人を追いかけてたのに)
ルイズ(魔法もろくに使えない低レベルな私がこの世界に召還して、それを邪魔しちゃったんだから)
ルイズ(嫌われてて当然よね……)
ルイズ(………)
ルイズ(……でも)
ルイズ(それでも、少しは他の女の子見たいに親しくしてくれてもいいじゃない)グス
ルイズ(………)
ルイズ(もっと私が素直になれば優しくしてくれるかな?)
ルイズ(そう…しようかな?)
ルイズ(う、うん、そうしよう!)
ルイズ(それにベジータが帰ってきたらちゃんと今までの事も謝ろう、召還しちゃってごめんなさいって……)
ルイズ(そしたらきっと私にも……///)

ベジータ「………」ふらふら
ベジータ(な、なんだ頭がクラクラする)
ベジータ(さっきの飲物か? それともチビ女に何かあったのか?)
ベジータ(どっちかわからんが、とにかくチビ女の安否を確認しておくか)
ベジータ「お、おいチビ女」ガチャ(ドアを開ける
ルイズ「あ、あベジータお帰りなさい!」とてとて
ルイズ「あ、あのね、私ベジータに話したいことが///」
ベジータ「………」ポヤーン
ルイズ「? ベジータどうしたの?」
ベジータ「るるるるるる」
ルイズ「る?」
ベジータ「るー! るー! るうううう!!」
ルイズ「だ、だからなんなのよ?;」
ベジータ「くおおおおおお!;」
ベジータ「………」
ルイズ「?;」
ベジータ「……ルイズ」
ルイズ「!」
ルイズ「い、今名前で…呼んだ?」
ベジータ「あ、ああ」
ルイズ「………」じわ(涙目
ベジータ「ど、どうした、なぜ泣く!?」
ルイズ「だってあんた自分から名前呼んでくれる事なかったから、嬉しくて」グス
ベジータ「そ、そうだったのか」
ベジータ「すまんルイズ、お前に寂しい思いをさせて」ダキッ
ルイズ「……え」
ルイズ「はわわわ///」
ルイズ「ちょちょちょっとベジータどうしたのよ!?」
ベジータ「はっ! す、すまん嫌だったか?」
ルイズ「え? そそそんな、嫌じゃないけどいきなりだったから///」
ベジータ「そうかこれからは気を付ける、だから俺を嫌いにならないでくれルイズ!」ガシッ(ルイズの両手をつかむ
ルイズ「はぁ……」パチクリ
ベジータ「ルイズ」ジッ(ルイズを見つめる
ルイズ「え……な、なに?///」
ベジータ「愛しているぞ」
ルイズ「……!」
ルイズ(嘘、あ、あのベジータが…一体どうなってるの?)
ルイズ(絶対おかしいわ)
ルイズ(で、でもそんな事より)
ベジータ「ルイズ……」ジッ
ルイズ(な、なんか、ちょっといい…かも///)
ルイズ「ね、ねえベジータ?」
ベジータ「どうした?」
ルイズ「私の事好き?」
ベジータ「そんな事当たり前だろう、好きだぞ、ルイズ」
ルイズ「~~~~~///」パタパタ
ルイズ「ど、どのくらい?」
ベジータ「世界で一番好きだぞ」
ルイズ「~~~~~///」パタパタ
ルイズ「タバサやメイドよりも好き?」
ベジータ「勿論、比べ物にならんくらいな」
ルイズ「~~~~~///」ゴロゴロ
ルイズ(な、なんでこうなったかよくわからないけど、ま、まあベジータが優しくしてくれるなら別にいいかも///」
コンコン(扉がノックされる
ルイズ「ん?」
モンモン「こんばんわー…」
ギーシュ「やあルイズ」
ルイズ「モンモランシーにギーシュ? どうしたのこんな時間に」
モンモン「いや~ちょっとベジータの様子を見に来たんだけど」
ルイズ「ベジータの様子? じゃ、じゃあこれあんたがやったの?」
モンモン「これって……やっぱ症状出てたか」
ルイズ「?」
かくかくしかじか
ルイズ「惚れ薬!?」
モンモン「そう、ベジータが間違って飲んじゃってね」
モンモン「丁度効果が出ていた時にあんたがいたのね」
ルイズ「そうだったの……ってあんた惚れ薬作るのは法律違反でしょ!」
ルイズ「なんでそんな物作ったのよ」
ギーシュ「ま、まさかその薬を僕に飲ませようと……!」
ギーシュ「なんていじらしいんだモンモランシー」
モンモン「う、違うわよ!」
モンモン「私は浮気さられるのが嫌でやった事よ、勘違いしないで」
モンモン「そ、それよりどうするのよ?」
ルイズ「どうするって何がよ」
モンモン「ベジータよ、あなたこのままでいいの?」
ルイズ「……え?」
ルイズ「……このままで?」チラ(ベジータを見る
ベジータ「ルイズ……///」
ルイズ「え、えっと、そ、その///」
モンモン「ん?」
ルイズ「べべべ別に害もないし、こ、このままでもいいんじゃないかしら」
モンモン「そう! 良かったわルイズ貴方がそう言ってくれて」
ルイズ「へっ?」
モンモン「いや~、解呪するのちょっと手間がかかるから、しなくていいなら助かるわ」
ルイズ「そ、そう;」
モンモン「まあそのうち効果も切れるから安心して」
ルイズ「そのうちってどのくらいよ?」
モンモン「さあ? 一ヶ月後か一年先か私にもわからないわ」
ルイズ「なにそれ;」
ギーシュ「君はそんな物を僕に飲ませようとしてたのか;」
モンモン「じゃあ解呪はしないでいいって事で話は決まりね」
ルイズ「う、うん///」
モンモン「それじゃあこんな夜分に失礼したわね。お休みなさいルイズ」
ルイズ「お、お休み///」
ベジータ「うっ!!」
ルイズ「え?」
ベジータ「ぐくくぬぬぬくく!!!」
モンモン「な、何?」
ギーシュ「?」
ベジータ「……ま、待て、この変な気持ちになるのは、お、おまえのせいか?」
モンモン「あ、あれ? 意識を取り戻した?」
モンモン「この惚れ薬、失敗だったかしら……;」
デルフ「いんや違うな、相棒は精神力で惚れ薬の効果押さえているみたいだ」
モンモン「え、そんな事出来るの?;」
デルフ「ああ、相棒には心操る精神系の魔法は効かねえかもな」
デルフ「しかしとんでもねえ精神力だな、だからおれっちもいつまでもサビだらけって訳か……」
ルイズ「?」
ベジータ「そ、そんな事はどうでもいい!!」
モンモン「ひっ!」
ギーシュ「ベジータ! 僕のモンモランシーに手を出したら許さないぞ!」
モンモン「人の後ろに隠れて言わないでよ!」
ベジータ「お、おい貴様!」
モンモン「な、何よ!」
ベジータ「か、解呪がどうのこうの言ってたな、治せる方法が、あ、あるんだろう?」
ベジータ「い、今すぐ治せ!」
モンモン「て、手間がかかるって言ったでしょ?」
モンモン「い、今すぐには無理よ」
ベジータ「な、何が、そ、そんなに、はぁはぁ、手間がかかるってんだ!」
ベジータ「いいから治さないとぶっ殺すぞ!」
モンモン「だ、だから解呪するための薬を作るための材料がないのよ!」
ベジータ「何ぃ! ちっだったら今から取りにいくぞ!」
モンモン「今から! む、無理よ、色々準備とかあるし、せめて明日まで待ってよ」
ベジータ「ごちゃごちゃ、う、うるさいぞ! く…」
ルイズ「ベジータ、と、とりあえず明日まで待ちましょうよ」
ベジータ「……ル、ルイズ///」
ベジータ「く……」ブンブン(がぶりふる
ベジータ「……いいだろう、明日の朝一に取りにいくぞ」
ベジータ「ただし、もし逃げだしやがったらお前の部屋をメチャクチャにぶっ壊すからな、覚えておけよ?」
モンモン「わ、わかったから、やめてよ!」
ギーシュ「安心したまえモンモランシー、君のナイト、このギーシュ・ド・グラモンが守ってあげるよ」
モンモン「だから私の背中に隠れて言わないでよ!」
モンモン「く~~~~~~」
ルイズ「ベジータ……」
ルイズ(魔法が効かないほど私とそうなるの嫌なんだ)
ルイズ(……そんなに私の事嫌なんだ)シュン

~翌日~

パカラッパカラッパカラ(馬で走る

ベジータ「精霊の涙? それが必要な材料か」
モンモン「そうよこれから行くラグドリアンに住む水の精霊に貰うの」
モンモン「交渉は私がするから貴方は大人しくしててね」
モンモン「後、絶対貰えるって訳じゃないから過度な期待はしないでよね」
ベジータ「貰えなかったから貰えなかったで無理矢理奪えばいいだろうが」
モンモン「だから! そう言う荒事にしたくないから先に言ったの」
モンモン「いい? 精霊の涙って言うのは通称で本当は体の一部なの」
モンモン「ちゃんと手順を踏んで貰わなきゃ意味がないんだから」
モンモン「それに水の精霊は気難しいの、怒らせたりしたら本当にとんでもない事になりかねないんだから気をつけてよね」
ベジータ「けっくだらん」
モンモン「……はぁ;」
ルイズ(……ベジータ
ルイズ「……あ!」ズル(馬から落ちそうになる
ベジータ「む」ガシッ(ルイズをつかむ
ルイズ「あ、ありがと///」
ベジータ「……!///」
ベジータ「く;」ブンブン(がぶりふる
ベジータ「……気を付けろ」
ルイズ「ご、ごめん///」
ベジータ「今日はあまり世話を焼かせるな」
ルイズ「え?」
ベジータ「薬のせいで、お前を見てるとおかしな気分になるんだ」
ベジータ「お前だって俺なんかにそうな風に思われちゃ、嫌だろう?」
ルイズ「わ、私は!」
ルイズ「私は…別に///」
ベジータ「?」
ルイズ「……;」
ルイズ「あ、あのベジータ!」
ベジータ「な、なんだ突然」
ルイズ「わ、私あんたに言いたい事が!」
ギーシュ「わわ! なんだこれは!!」
ベジータ「ん?」
ルイズ「え?」
モンモン「な、何よこれ、湖の水なの!?」
ベジータ「どうした?」
モンモン「よくわからないけど湖の水が溢れてるみたいなの」
モンモン「……参ったわね」
ベジータ「溢れてると何かあるのか?」
モンモン「こんな事をするって事は水の精霊が怒ってる証拠なの」
モンモン「これじゃ交渉しても無駄かも、日を改めた方がいいかも知れないわね」
ベジータ「ふざけるな! 怒ってるかなんだか知らんが早く呼べ!」
モンモン「ちょっとわかったから怒鳴らないでよ!」
モンモン「もうどうなっても知らないわよ……」ゴソゴソ
ロビン「ゲロゲロ」
モンモン「良いことロビン、古い友達と連絡が取りたいの頼んだわよ?」
ロビン「ゲローン!」ピョーン、チャポン
モンモン「これで後は来るのを待ちましょう」
数分後……
モンモン「……! 来たわ!」
ザバーーーーー!!
ベジータ「!」
ルイズ「……これが水の精霊」
モンモン「私はモンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ、私との契約を覚えているなら私がわかる言葉で話して頂戴」
ザバザバザバーーー
水の精霊「覚えているぞ単なる者よ」
モンモン「よかった……水の精霊よお願いがあるの」
水の精霊「願い?」
モンモン「貴方の体の一部をわけて貰いたいの」
水の精霊「断る、単なる者よ」
モンモン「え?」
モンモン「ど、どうして?」
ベジータ「ちっめんどくさい、どけ!」
モンモン「ちょ、ちょっと! 何をする気なの」
ベジータ「おい水の精霊とやら! さっさと体の一部をよこしやがれ!」
ベジータ「よこさんとぶっ殺すぞ!!」
モンモン「ああああ~~~;」
水の精霊「………」
ベジータ「おい! 聞いているのか貴様!」
水の精霊「……その攻撃的な匂い、貴様、襲撃者の仲間か?」
モンモン「襲撃者?」
水の精霊「貴様には懐かしい匂いもしたが勘違いだったようだな」
ドーン! ドーン! ドーン!(水面から水柱立ち上る
ギーシュ「ひぃ! 水の精霊が怒った!!」
水の精霊「水を汚し邪悪なものたちよ、その血で罪を償うがよい」
モンモン「何となくこうなるような気がしたけど、なんて事してくれたのよ!」
ベジータ「はっ面白い、返り討ちにして、無理矢理にでも貴様の体の一部を奪ってやるぜ!」
ベジータ「はぁ!」バシューーーン!(水の精霊に突撃する
ベジータ「たぁ!」ブン! バシャーン(パンチで水の精霊の体が飛散する
ベジータ「ふん、他愛もない」
モンモン「そ、それは本体じゃないわ!」
ベジータ「何! く!」
バシャーン、バシャーン(水面からいくつもの刃物状の水柱がベジータを襲う
ベジータ「ちっ舐めるな!」バシャッバシャッ(手刀で打ち払う
モンモン「この湖全体が水の精霊なの! 湖があるかぎり攻撃が続くのよ!」
モンモン「いくらがあんたが強くても、それを倒すなんて無理だわ!」
モンモン「謝って水の精霊に! それしかないわ!」
ベジータ「けっ誰が!」
水の精霊「中々強い力を持っているようだが、湖の水を全部相手にする事は出来まい」
ベジータ「ふん! それは果してどうかな?」
水の精霊「何?」
ベジータ「貴様の本体がこの湖全体だと言うなら、全て消し去ってしまえばいいだけの話だ!」
水の精霊「何だと?」
モンモン「み、湖全部消すなんて、そ、そんなの無理に決まってるじゃない」
水の精霊「面白い、出来るものならやってみせよ単なる者よ」
ベジータ「はっ! 後悔するなよ? クソヤロウ!」バシューン! タッ(後方に飛んで距離を取る
ベジータ(俺のギャリック砲で地表から湖を削り取ってやる!)
ベジータ「ハアアアアア!!!」ゴゴゴ
ギーシュ「み、湖全部を消し去るなんて無茶だ」
ルイズ(う、ううん、無茶じゃない、きっとベジータは出来るんだわ;)
ルイズ(力をコントロール出来るようになってから、何となくだけど力を感じられるようになった)
ルイズ(だからわかる、ベジータが今とんでもない力を溜めているのを;)
ルイズ(私たちとは次元が遥かに違う;)
ベジータ「覚悟はいいか? クソヤロウ!」シュインシュインシュイン!
水の精霊「……訂正しよう、貴様にはその力があるようだな」
ベジータ「今さら命乞いしても遅いぞ!」
ベジータ「助かりたかったら精霊の涙とやら渡すんだな!」
水の精霊「勘違いするな、我は負けたとは言ってはおらぬ」
ベジータ「な、何!?」
水の精霊「貴様の体の中に我が水魔法の力を感じる」
水の精霊「その力を宿していたのが仇となったな」
ベジータ「……くだらんハッタリを」シュウウウン(力を溜めるの止める
ベジータ「な、何だ勝手に力が抜ける?」
ベジータ「く、ハアアア……」
ベジータ「ち、力が溜められない!?」
ベジータ「一体どうなってやがるだ!?」
ルイズ「べ、ベジータどうしたの?」
デルフ「ありゃあちっとばかしやべえな」
ルイズ「? ど、どういう事?」
デルフ「相棒の中にある惚れ薬が、水の精霊の力で効くように変えられちまったらしい」
ベジータ「な、何だと!」
デルフ「効果も変えられちまってるな、恐らくは惚れ薬より上位の服従させる魔法チャームの類いだろう」
モンモン「で、でも精神系の魔法は効かなかったんじゃなかったっけ?」
デルフ「ああ、だが操り方にもよるな」
ルイズ「操り方?」
デルフ「そうだ、相棒は心を押さえつけるようなやり方には強いが、その逆、それが当たり前だと自然に刷り込まれるやり方には弱いらしい」
ルイズ「な、なんですって!?」
ギーシュ「ああ! べ、ベジータが!」
ルイズ「!?」
ベジータ「ぐああああ!!!」ザシュ(水流がベジータの肩を貫き空中へと持ち上げる
ルイズ「きゃあああああ!!」
モンモン「ちょ、ちょっとあれヤバイんじゃないの?;」
ベジータ「く、くそったれぇ、この俺様がこんな水ごときにぃ……」
水の精霊「無駄だ、単なる者よ」
水の精霊「貴様はその内在する強力な力で体を恐ろしいまでに強化出来るようだが、その力を使えないようにしてしまえば、ただの人と変わらぬ」
水の精霊「そうなれば我が水の刃で屠る事も容易きこと」
ベジータ「うぐ、ち、ちくしょう」
水の精霊「去らばだ単なる者」シュルシュルシュル、シュバババ!(先が尖った水柱が何本も立ちベジータを襲う
ルイズ「ベジータ!」
「ファイアーボール!!」
バシュウウウウ!!(全ての水の刃が水蒸気と化す
水の精霊「何?」
ヒュ! ドスドスドス、バシャッ(氷の刃が水の精霊を貫き飛散させる
ベジータ「く……」ドサ(肩を貫かれていた水の刃も消え、地面に落ちる
キュルケ「は~い、貴方のキュルケ登場♪」
タバサ「……援護」
ベジータ「お前ら……」
キュルケ「ってふざけてる場合じゃなくてダーリン大丈夫!?」タタタ
タバサ「……重症」
ベジータ「よ、余計なお世話だぁ……」
キュルケ「もう! こんな時まで意地張らないでよ;」
水の精霊「やはり貴様らは襲撃者の仲間だったようだな……」
キュルケ「貴様らって……あ! ルイズはいたと思ってたけど、ギーシュにモンモランシーまでなんでここにいるのよ!?」
モンモン「それはこっちのセリフよ! あんたたちが襲撃者って水の精霊に何したのよ!」
キュルケ「こっちも色々あってね」
タバサ「……詳しい話は後」
ドーン! ドーン! ドーン!(幾重もの水柱が立つ
キュルケ「……のようね、モンモランシー、とにかく貴方の水魔法でダーリンを治して!」
モンモン「わ、わかった!」
タバサ「……来る」
バシュルルルル!!(無数の水の刃
ギーシュ「ひゃあああ!」
キュルケ「ぶつぶつ……フレイム!」ゴオオオ!!(火炎放射
ジュウウウウ!!(水蒸気化
バシュルルルル!!
モンモン「ま、また!」
タバサ「ぶつぶつ……ブリザード」ビュオオオオオ!!(吹雪
コチコチコチ(凍結
ギーシュ「交互に魔法を、これなら隙はない!」
モンモン「で、でも」
バシュルルルル!!
ゴオオオオオオ!!
バシュルルルル!!
ビュオオオオオ!!
ルイズ「こちらも何も出来ない……;」
ギーシュ「やっぱり水の精霊を相手にするなんて無謀だったんだ!」
ギーシュ「撤退だ! それしかない!;」
ギーシュ「あああ!?」
モンモン「み、水がいつの間にか取り囲んで……」
水の精霊「貴様らが襲撃者だとわかった以上もはや逃がさぬ。ここで朽ち果てるがいい」
ベジータ「ぐく、ち、力が出せればこんなやろう」ギリ
モンモン「動かないで! 治癒の魔法をかけたと言っても重症だったのよ? また傷口が開いてしまうわ!」
ベジータ「う、うるせえ……く」
ギーシュ「ど、どうすれば……」
ギーシュ「そ、そうだ君たち! 襲撃者って事は水の精霊を倒す算段があったんだろう?」
ギーシュ「水の精霊を攻撃して怯んだ隙に逃げられないか?」
タバサ「……無理」ビュオオオオオ!!
ギーシュ「え?」
キュルケ「私たちは空気の玉を作って、湖の中に入り、水の精霊の本体に奇襲して倒すつもりだったから」ゴオオオオオ!!
タバサ「……正面きっては無理」ビュオオオオオ!!
ギーシュ「そ、そんな」
モンモン「で、でもなんとかしないと二人の魔力がつきたらお仕舞いよ!?」
タバサ「……手はある」
ベジータ「ほ、本当かタバサ!?」
ルイズ「そ、それは何? 教えてタバサ!」
タバサ「………」コク
タバサ「……ギーシュが土魔法で守って」
タバサ「……モンモランシーが水魔法で本体を探知して」
タバサ「……私とキュルケが回りの水を吹き飛ばして」
タバサ「……ベジータが止めをさす」
キュルケ「なーるほど、それならなんとかいけそうね♪」
ギーシュ「そ、その作戦は無理だぞ君たち」
タバサ「……え?」
モンモン「今ベジータは水の精霊に力を封じられて力が出せないのよ!」
キュルケ「な、なんですって!?」
キュルケ「そ、そんなそれじゃ攻撃する手段が……」
ベジータ(ちっぬか喜びさせやがって;)
ベジータ(くそ、こうなるんだったらチビ女にパワーの放出系の技も教えておくんだったぜ)チラ(ルイズを見る
ルイズ「………」
ルイズ「攻撃する手段はあるわキュルケ」
キュルケ「え? な、何言ってるのよルイズ」
キュルケ「他に攻撃できる人なんていないじゃない」
ルイズ「いるわ、私よ」
タバサ「……!」
キュルケ「またその話? ルイズ? 今は冗談を言ってる場合じゃ……く!」ゴオオオオオ!
ルイズ「冗談でも嘘でもない! 私はベジータが使ってた、あのすごい威力がある光の攻撃魔法が使えるかも知れないのよ!」
キュルケ「ど、どういう事なの?」
ルイズ「私はベジータにその力の使い方を教えてもらったの!」
キュルケ「で、でも急にそんな事言われても」
ベジータ「く……」
ベジータ「チビ女の言ってる事は本当だ……」
キュルケ「ダーリン!?」
ベジータ「そいつはお前らとは比べ物にならないほどパワーを秘めているんだ」
ベジータ「うまく行けばそいつの言う通りになる……」
ベジータ「エネルギー波はまだ教えてはいないが俺がサポートする」
キュルケ「にわかには信じがたいけど、んー、まあダーリンがそう言うなら」
ベジータ「よし、じゃあそれで行くぞ」
タバサ「……ん」
ベジータ「おいチビ女、どうせ初めてで出来るまで時間がかかる」
ベジータ「もう力を高めておけ」
ルイズ「う、うん」
ルイズ「……すぅ」
ルイズ(力を……廻らせる)
ルイズ「ハアアア……」コオオオオ
キュルケ「え? る、ルイズの周りから不思議な風が? あ、あの話本当だったの?」
ベジータ「キザヤロー、守る壁を作れ」
ギーシュ「わ、わかったよ」
ギーシュ「剛壁なる大地の精霊よ、わが敵のあだなす壁となれ……」
ギーシュ「アースウォール!」
スゴゴゴゴゴ(土壁がせり上がる)
ベジータ「巻髪女探知しろ!」
モンモン「う、うん、許してね水の精霊……」
モンモン「清きなる水の精霊よ、我は盟約者の一人モンモランシー・ド・モンモラン、盟約に従い汝がいる場所を指し示せ!」
パアアアア(湖面に光の柱が立つ
モンモン「あ、あそこに本体がいるわ!」
ベジータ「よしタバサに火の玉、吹き飛ばす術を! キザヤローは術を放つタイミングで壁を解け!」
ギーシュ「わ、わかった」
キュルケ「も~火の玉はやめてよ! タバサばっかりズルい!」
タバサ「……集中」
キュルケ「うう~わかったわよ!」
キュルケ「紅炎なる火の精霊よ、我にあだなす巨敵を焼き滅ぼすためその力を示せ!」
タバサ「……天空かける蒼風の精霊よ、全ての敵を弾きし剛風を巻き起こせ……」
キュルケ&タバサ「そして、友と混じりて灼熱の竜巻となれ!」
キュルケ「フレイム!」
タバサ「トルネード!」
ギーシュ「壁を解くよ!」
ゴオオオオオーーー!!!
ドーン!!!
ビュオオオオーーー!!!(炎の竜巻が湖に穴を開ける
ベジータ「チビ女!」
ルイズ「力は溜まった! 次はどうすればいいの?」
ベジータ「両手を前につきだせ!」
ルイズ「こ、こう?」
ベジータ「そうだ、そして溜めた力を両手に集中させろ」
ルイズ「溜めた力を両手に……」
ルイズ「………」キイイイイン
ベジータ「後はその溜めた力を的に向かって、思いっきり外に吹き出すようなイメージをしてぶっ放せ!!」
ルイズ「う、うん」
ルイズ「………」
ベジータ「ど、どうした! 早く打て!」
ルイズ「だ、ダメ出来ない;」
ベジータ「な、何!? やはり打つ事が出来んのか!?」
ルイズ「そ、それは大丈夫そう、でも的に当てる自信がない!」
ベジータ「な、何言ってやがる! あんなでかい的なんだぞ!?」
ルイズ「で、でも、こ、この一発を外したらって思うと手が震えて」
キュルケ「は、早くして! これ以上支えきれない!」
ベジータ「ちっ!;」ガシッ(後ろからルイズの両腕を掴む
ルイズ「……え?///」
ベジータ「照準はおれが合わせる! お前は撃つ事だけに集中しろ!」
ルイズ「う、うん!///」
ベジータ「………」
ベジータ「よし今だ!」
ルイズ「わ、わかったわ」
ルイズ「はぁっーーーー!!!」ドギューーーン!!!(エネルギー波
キュルケ「嘘! 本当にルイズが撃てた!?」
ヒュウウウウウウウウン……
カッ!
ズドーーーーーン!!!
ビュオオオオオーーー……
水の精霊「ぐえあああえ!!!」バシャ(飛散する
ルイズ(こ、これが光の魔法……凄い威力)
ルイズ(それにしてもこの両手を前に出すポーズまるで……)
ルイズ(まるで……始祖ブリミルみたい)
ルイズ(! まさかベジータって?)
ルイズ(う、ううん、まさかね)

ルイズ「水の精霊は死んでしまったの?」
モンモン「いえ、本体にダメージを受けて極度に弱ったけど、死んではいないわ」
モンモン「まああれだけダメージを受けたら、向こう五百年くらいは何も出来なくなると思うけどね」
ルイズ「そう良かったわね」
モンモン「ちっとも良くないわよ!」
ルイズ「え?」
モンモン「私、仮にも水の精霊の盟約者なのよ?」
モンモン「それを裏切るような真似をして……」
モンモン「もしかしたら水の精霊が五百年後の私の子孫に復讐するかも知れないじゃない!」
モンモン「どうしてくれるのよ……」
ルイズ「え、えっと、こう言う時なんて声をかけて上げればいいのか」
ギーシュ「大丈夫だよ、モンモランシー僕たち二人の子孫はそんな運命には負けやしないさ!」
モンモン「なんであんたとの子孫限定になってるのよ! もしかしたら他の人かも知れないじゃない!」
ギーシュ「そ、そんなモンモランシー(涙)」
一同「あはははは!」
モンモン「まあでも私の代では水の精霊と不仲になって、土地をメチャクチャにされてただけだったから、実際いなくなっても構わなかったから別にいいんだけどね」
キュルケ「私たちもタバサの実家の領地に被害が出てて退治しに来てた感じだったから倒せて良かったわ~」
ルイズ「へーそれであんた達水の精霊と戦ってたんだ」
タバサ「……借り」
ルイズ「え? そ、そんな、みんながいたから倒せたんだし、私一人の力じゃ……」
キュルケ「そうよルイズ! さっきの魔法なんなのよ!?」
ルイズ「え、えっとこれは……///」
デルフ「懐かしい奴が倒されたのは残念だったが、みんな目的を果たせたみたいだし、相棒の惚れ薬の効果もあいつがやられた事によって解けたみたいだな」
デルフ「まあ、とりあえず良かったな相棒!」
ベジータ「………」
デルフ「……相棒?」
ルイズ(あ、そうだ!)
ルイズ(ベジータに今までの事謝ろうと思ってたんだ)
ルイズ「ベジータ!」トテトテ
ベジータ「………」
ルイズ「ベジータ、あのね話があるの」
ベジータ「……俺はない」
ルイズ「え?」
ベジータ「俺はないと言ったんだ!」タタタ、バシューン(空を飛ぶ
ルイズ「ベジータ!!」
ベジータ(……く)
ベジータ(こ、このベジータ様があのチビ女に……戦闘力1000しかない奴に助けられた、だと?)
ベジータ(くぅ~~~~~~~!!!)
ベジータ(認めん! 認めんぞ!!)

続く

ベジータ「ハルケギニア?」10 - 小説書きながらパチンコ業界から転職を目指すブログ