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鉄血のオルフェンズ、死んでもラフタに幸せになってもらいたいSS「ラフタの死の秘密」6話 死神くんクロスオーバー

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こんにちわどうも、てんたまです。

 

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズで悲しく死んでしまったラフタに、どうにか幸せなエピソードになるような話を作れないかと、妄想的なSSを書きました。

 

死神くんと言う、昔ジャンプ漫画でやっていた、作品をクロスオーバーとなっていますがそれが許せる人は、良かったらどうぞ!

 

 ~1話から見る

www.s-kimamaniotalife.jp

 

6話

 

***ショッピングモール街***

 

アジー「じゃあ私ちょっと向こうに行ってくるから」

 

ラフタ「あ、うん…」

 

「ふう…」

 

悪魔「どうせもうすぐ死ぬのに仕事するなんて律儀な奴だな」

 

ラフタ「死ぬからって、周りの関係をおろそかに出来る訳ないでしょ」

 

悪魔「そうか真面目なことだな、俺なら好きに生きる事を選択するけどな」

 

ラフタ「そう…あんたは気楽でいいわねー」

 

悪魔「…」

 

ラフタ「…」

 

「ねえ…?」

 

悪魔「何だ」

 

ラフタ「あたしいつ死ぬの?」

 

悪魔「さあ? 死の予定に割り込ませる事は出来たけど、死ぬ予定までは死神にでも聞かなきゃ分からないからな…」

 

「後何日か…」

 

「それとも次の瞬間か」

 

ラフタ「そう…」

 

悪魔「…」

 

「動じないんだな」

 

ラフタ「え?」

 

悪魔「いや、死ぬ事にさ…」

 

ラフタ「あ、ああ…」

 

「まあね…怖くは無いって言ったら嘘になるけど」

 

「それで昭弘が助かるなら、ってね…」

 

悪魔「…そうか」

 

ラフタ「うん」

 

悪魔「…」

 

ラフタ「…」

 

悪魔「…な、なあ?」

 

ラフタ「…? 今度は何?」

 

悪魔「お前本当にこのまま死んで良いのか?」

 

ラフタ「え?」

 

悪魔「いつ死ぬか分からないけど、まだ後一つ叶えられる願いは残っているんだ」

 

「その男に記憶が残らないように、肉体関係とか持たせてやる事も出来るぞ?」

 

ラフタ「なっ…///」

 

「あ、あんたねぇ…!」

 

悪魔「どうせ死ぬんだ、悔いが無い様に…した方が良いんじゃないか?」

 

ラフタ「え?」

 

悪魔「その、あれだ…俺にはくだらない事だが、人間はそう言うのが大切なんだろ?」

 

ラフタ「あんた…」

 

悪魔「せっかく願いが残っているんだ。使ってもいいんだぜ?」

 

ラフタ「何でそこまで気にかけるのよ

 

悪魔「気にかけている訳じゃ無い」

 

悪魔「言っただろ? 俺は魂を奪う代わりに契約した人間の望んだ願いはなるべく満足できる物にする主義だって」

 

「それなのに契約者が全然満足してないような顔してるのは、悪魔マイスターとして気になるんだよ」

 

「まあ、そこまでって訳じゃ無いから好きにすれば良いけどな(棒)」

 

ラフタ「あんた…」

 

「ぷ…!」

 

悪魔「? 何だよ」

 

ラフタ「いや悪魔って知らなかったけど、話で聞いてたより随分優しいんだなって思って」

 

悪魔「は!? な、何を言ってるんだよ」

 

「俺は単にお前が満足してないからと思ってだな…」

 

ラフタ「はいはいそう言う事にしてあげる」

 

「ありがとうね」

 

悪魔「だから違うって…」

 

ラフタ「でも良いんだ」

 

悪魔「え?」

 

ラフタ「その…昭弘とそう言う関係に慣れたら、たぶん姐さんの言う幸せになれるのかも知れないけど」

 

「でも」

 

「昭弘はそこまで私の事を想っている訳じゃ無い…」

 

「そう言うのはさ…相手をどんなに好きでも、相手も同じ気持ちじゃないとダメなんだよ」

 

悪魔「…」

 

ラフタ「…アタシがどんなに良い女でもね!」ニコ。

 

悪魔「…!」

 

ラフタ「まあ~そう言う事だから」

 

悪魔「そうか…ふっ」ニヤ。

 

ラフタ「…? あんた今笑った?」

 

悪魔「ん? ああ、どこまでも変な女だからおかしくてな…」

 

ラフタ「変な女って失礼ね~」

 

悪魔「昔にもいたんだ」

 

ラフタ「え?」

 

悪魔「人のために願いを使って死んだ奴がさ」

 

ラフタ「昔…」

 

悪魔「そいつは嫉妬と欲にまみれて、本当にどうしようもない人間でね」

 

「使う願いも利己的な欲まみれ、あげく嫉妬から願いを使って人を殺そうともしていた」

 

「まあ悪魔にとっては好ましい人間だがね」

 

「だけどその人間は、その嫉妬で殺そうとしていた人間のために三つ目の願いを使って死んだんだ」

 

ラフタ「え? なんで…」

 

悪魔「さあ、嫉妬していた人間は、実は自分の事を憧れていた人間だったって、知ったから見たいだったけど」

 

「あの時、つくづく人間ってなのはバカだなぁ…って、おかしく思ったが」

 

「また、そんな人間に会う事になるとはなって思ったらおかしくてな…だから笑った」

 

ラフタ「アタシはそのバカな人間と同じって訳?」

 

悪魔「あ、い、いや…深い意味は無い」

 

ラフタ「…!」バキ!

 

悪魔「てっ! ぐく…だから悪魔を殴るなと…」

 

ラフタ「ふん!」

 

悪魔「…ヤレヤレ;」

 

ラフタ「…」

 

ラフタ(でも本当よね…昭弘のためとは言え、アタシも死を選んでるんだから)

 

(アタシもバカだよね…)

 

死神くん「やあ…」

 

ラフタ「え…?」

 

悪魔「死神…!」

 

死神くん「…」

 

ラフタ「な、何しにきたの!?」

 

「へ、へーん、もういくら言ったって身代わりは止めないからね!」

 

悪魔「お、おい! 言っていいのか? 身代わりになる事昭弘に知られたくなかったんじゃないのか?」

 

ラフタ「あ…」

 

「ちょ、ちょっとあんた、この事は昭弘には言わないで…」

 

死神くん「迎えに来たよ」

 

ラフタ「え?」

 

悪魔「何?」

 

ラフタ「そ、そっか…もうその時が来たんだ」

 

「い、いいわ、殺しなさいよ!」

 

悪魔「いや…死神が迎えに来るなんておかしいぞ」

 

 ラフタ「え?」

 

悪魔「バレないように死の予定に割り込ませたのに、なぜ気づけたんだ…」

 

ラフタ「どう言う事?」

 

悪魔「俺は昭弘にバレたくないと言う意思も組んで、こいつにバレないように念入りに魔法を使ったんだ…!」

 

「いつの間にかカバンの中身がすり替わってるかのように、開けるまで気づかない、そんな魔法をだ」

 

「だからこいつには誰が身代わりになったかなんて分からない筈なんだ…それがどうして」

 

ラフタ「よ、良く分からないけど何か気づいたとかそんなんじゃないの?」

 

死神くん「いいや割り込みに関しては気づかなかったよ」

 

悪魔「何? じゃあ最初からこう言う事になるって思ってたのか?」

 

死神くん「当たらずとも遠からずってところかな?」

 

悪魔「何だと?」

 

ラフタ「い、一体どう言う事なの?」

 

死神くん「それはラフタ、君が本来死ぬ予定の人間だったからだよ」

 

ラフタ「!」

 

悪魔「なん…だって?」

 

ラフタ「アタシが…」

 

死神くん「そうラフタ、君が死ぬ人間だったんだ…」

 

ラフタ「え、じゃあ昭弘が死ぬって話は…?」

 

死神くん「すまない…その件に関しては先に謝っておく」

 

ラフタ「だからなんなのよ!」

 

死神くん「昭弘が死ぬと言うのも逆だったんだ」

 

ラフタ「逆…?」

 

死神くん「昭弘は君の身代わりになろうとしたんだよ」

 

悪魔「何?」

 

ラフタ「身代わりって…まさかあんた!」ギロ。

 

悪魔「は? ち、違うぜ! 俺は知らないよ!」

 

死神くん「別にそいつを庇う訳じゃないけど、別の悪魔の仕業さ」

 

悪魔「何だって!?」

 

ラフタ「べ、別の悪魔…?」

 

死神くん「そう、言っただろう? 最近死ぬ人間の親類を煽って契約結ばせるタチの悪い悪魔がいるって」

 

「そいつは君が死ぬ事を昭弘に伝えて煽ったのさ、身代わりをね」

 

ラフタ「あ、昭弘が、そ、そんな…」

 

「…!」キッ。

 

悪魔「お、おいおい、俺はマジで知らなかったんだよ」

 

ラフタ「嘘よ、同じ悪魔なんでしょ!」

 

悪魔「他の悪魔なんてみんな仕事のライバルみたいなもので、協力なんかしないよ!」

 

ラフタ「嘘…」

 

死神くん「本当だ、だから僕はこの悪魔を利用した」

 

悪魔「何?」

 

死神くん「昭弘に身代わり止めろって言っても、聞かない男だったからね」

 

「死の予定を狂わされて困った僕は、ラフタがこの悪魔に頼んで身代わりになる事を狙ったんだ」

 

「元々死ぬ人が身代わりの身代わりになれば、元の死の予定通りになるからね」

 

ラフタ「嘘でしょ…だって、あんたはあんなに止めてたのに…」

 

死神くん「あれは、昭弘に憑いている悪魔に気づかれないようにするためさ」

 

ラフタ「気づかれない為?」

 

死神くん「ああ、君に死の予定に戻って貰えば、昭弘についた悪魔は願いを叶えられなかったって事で、契約が破棄されるからね」

 

死神くん「破棄になれば、昭弘も悪魔から解放されるからね」

 

「だから予定を入れ替えられてる事気づかせたく無かったんだ」

 

「それと」

 

ラフタ「?」

 

「君は真っ直ぐで良い人間だし、昭弘には特別な想いもある」

 

「そんな昭弘に命も救われた事がある、君なら、ああ言えば、必ず昭弘の身代わりになるって思ってたよ」

 

ラフタ「あんた…」

 

死神くん「まあ騙すような事をして申し訳なかったけど、一番申し訳無かったのは、悔いが残らないように考える期間を奪ってしまった事だ」

 

死神くん「本当にすまない」

 

ラフタ「…別に良いよそんな事、この悪魔のおかげで、結構死ぬ事にも整理ついてたしさ…」

 

死神くん「悪魔が…?」

 

悪魔「お、お前…」

 

ラフタ「じゃあアタシこれから死ぬんだね」

 

死神くん「ああ…もうすぐだ」

 

ラフタ「分かった…」

 

(なーんだ、ただの空回りだったんだ…)

 

(でも良かった…これで昭弘が死ななくて済んで、しかも死んだらアタシのせいだったし…本当に良かった)

 

(…良かった)

 

(………)

 

(…あれ、そう言えば…身代わりって親しく想ってくれてる人しかなれないんだよね?)

 

(代わりに死んでも良いって思えるくらい、親しく想っているやつだけ)

 

(………って事は昭弘もアタシの事を…?)

 

(死んでも良いほど…アタシ…の事を)

 

(あ…)

 

ラフタ「昭弘!」

 

死神くん「時間だ…」

 

ラフタ「待って! 私最後に昭弘に!」

 

ラフタ「あ…」

 

チンピラ「…」チャキ。

 

ラフタ「あ…あ…」

 

ラフタ「…! 悪魔!」

 

悪魔「…!」

 

ラフタ「最後の願い! アタシを助けて!」

 

パンパンパンパン!!!

 

ドサッ。

 

ラフタ「…」

 

ラフタ(…助け…私を昭弘の元に───)

 

悪魔「…」

 

「残念だが無理だ」

 

ラフタ「…」

 

ラフタ(…暗くな…って…く)

 

ラフタ(…あ、き…ひこ)

 

ラフタ「」

 

続く。

 

~次回

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