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ベジータ「ハルケギニア?」16

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ルイズ「朝の修行の時間よ?」
ベジータ「………」
ルイズ「ちょっと聞いてるの?」
ベジータ「………」
ルイズ「フリーザを倒すために強くならなきゃいけないんでしょ?」
ベジータ「お前らが勝手に倒せばいいだろ…」ゴロ(寝転がる
ルイズ「…シエスタの事気にしてるの?」
ベジータ「気にしていない…どうでも良くなっただけだ」
ルイズ「嘘! 気にしてるもん!」
ベジータ「けっ」
ルイズ「しっかりしなさい! あんた王子なんでしょ!」
ベジータ「うるせえな…王子なんて…スーパーサイヤ人にれなきゃ単なる肩書きなだけだ…」
ルイズ「ほら気にしてるじゃない!」
ルイズ「もーなんでそんなのこだわるのよ…誰が先にスーパーサイヤ人になろうと別にいいじゃない…」
ベジータ「だから気にしてないと言ってるだろう」
ルイズ「気にならないなら、こんなところでゴロゴロしてないで、スーパーサイヤ人になる努力をしたらどうなの?」
ベジータ「別に…スーパーサイヤ人など別になれんでもいい」
ルイズ「むー…」
ルイズ「あんた本当にそれでいいの?」
ルイズ「フリーザっての、よくわかんないけど、あんたの国を滅ぼした奴なんでしょ?」
ルイズ「仇を取ろうとかない訳?」
ベジータ「ない」
ルイズ「え? だ、だってあんたのお父様とかお母様を殺した奴何でしょ?」
ルイズ「何とも思わないの?」
ベジータ「俺は俺のためだけに戦ってるんだ、他の誰が死のうが知った事か!」
ルイズ「あんたそれ…本気で言ってるの?」
ベジータ「ああ」
ルイズ「呆れた…本当に自分の事しか考えてないのね…」
ベジータ「何が悪い…」
ルイズ「そんなんだからガンダールブの力でスーパーサイヤ人になれないんでしょ!」
ベジータ「それだ」
ルイズ「え?」
ベジータ「俺は一回でもスーパーサイヤ人になれれば、コツをつかんで後はそんな力に頼らずともなれるようになると思ってたんだ」
ベジータ「だが現実は違った、スーパーサイヤ人カカロットのような、ヘドが出る甘ちゃんにならないとなれないと言うじゃないか」
ベジータ「俺は自分の性格変えてまでスーパーサイヤ人になる気はない…」
ベジータ「だから諦めたんだ…」
ルイズ「で、でもこのままじゃフリーザが来て殺されちゃうんでしょ?」
ベジータシエスタとババアが組んで戦えばなんとかなるだろ」
ルイズ「シエスタって…私と同じで戦いの素人でしょ? そ、それに女の子なのよ?」
ルイズ「たった三週間ほどでそんな強くなる訳ないし、そんな女の子に全部投げちゃうなんて、あんた情けなくないの!?」
ベジータ「何フリーザが来たら俺も戦うさ、どうせ逃げ場所もないしな」
ベジータ「と言っても、とても役に立つとは思えんがな。ふふ」
ルイズ「な、なんで…」
ルイズ(…なんで諦めちゃうのよ、どうしてあんな努力してたのに簡単に捨てちゃうのよ…)
ルイズ(私…こんな、こんなベジータ見たくない!)スッ(目を伏せる
ベジータ「話は終わりか? だったらとっとと訓練にでも修行にでも行け!」
ベジータ「…一人でな」
ルイズ「…!」
ルイズ「ベジータ! あんたねぇ!!」
バーン(突如扉がけたたましく開かれる
エレオノール「ルイズ! チビルイズ!!」
ルイズ「へっ?」
エレオノール「………」
ルイズ「え…えれ、エレオノール姉様!?」
エレオノール「あら早起きね、丁度良いわ仕度なさい!」
ルイズ「仕度って…?」
エレオノール「グズグズしない!」
ルイズ「ふえ!?」
エレオノール「家に帰るのよ!」
ルイズ「えええ!?!?」

~魔法学院正門前~

シエスタ「んんん!」
シエスタ「はぁはぁ…」ガク
シエスタ「やっぱりダメです。なれませんよ~」
シャロット「んなこたぁねえ、一回でもスーパーサイヤ人になれれば、なるコツは分かるハズだ」
シエスタ「と、言っても凄い興奮するしかなれる方法わかりませんよ~」
シャロット「んだか? やっぱ戦いをしてないとそこら辺鈍くなっちまうのかなぁ?」
シャロット「困ったなあ、とりあえずいつでもスーパーサイヤ人になれねえと話にならんぞ」
シエスタ「はぁ」
シエスタ「ん?」
ルイズ「ちょ、ちょっとエレオノール姉様いきなり何なんですか」
ベジータ「お、おい貴様離せ!」
シエスタ(な、何でしょうかあれは?)
シエスタ(ミス・ヴァリエールが知らない金髪の女性に引きずられ、そのヴァリエールがベジータさんを引きずって…)
シエスタ(もしかしてまたミス・ヴァリエールはどこかにベジータさんを連れていってイチャイチャする気では…)
シエスタ(そ、そんなの許せません!!)パシッ(髪が一瞬金色になる
シャロット「お?」
エレオノール「ん? そこのメイド」
シエスタ「は、はい!?」
エレオノール「一緒に来なさい。道中の侍女を命じます」
シエスタ「! ははははい! 喜んで粉骨砕身の覚悟でお供致します!!」
エレオノール「ん、ん? ま、まあ良い心がけね。頼んだわよ」
シエスタ「は、はいー!」
シエスタ(ふっミス・ヴァリエール! 抜け駆けは許しませんよ)ギラリ
ルイズ(う、な、何よ、その対抗心丸出しの目は;)
シエスタ「と言う事でひいお婆ちゃん、お仕事が入ったのでまた今度と言う事で…」
シャロット「ああ構わね、むしろそっちの方が良さそうだ」
シエスタ「は、はあ?」
エレオノール「メイド! 早くしなさい!」
シエスタ「は、はいー只今!;」
シャロット(まあ、これで様子見るか)
シャロット(今のシエスタはルイズ嬢ちゃんに嫉妬するとスーパーサイヤ人になれるみたいだからのう)
シャロット(ルイズ嬢ちゃんには悪いが、嫉妬で何回もスーパーサイヤ人になれば、さすがに感覚を掴めるかも知れんからな)
シャロット(それにあの悪タレがどっちか好きになれば、悪タレもスーパーサイヤ人になれるかも知れんし)
シャロット(ま、今はなるようにしかならんか…)

~道中~

ガラガラガラ(馬車の車輪
シエスタ「………」
ベジータ「………」
シエスタ「あ、あのベジータさん」
ベジータ「何だ?」
シエスタ「も、もしかして怒ってらっしゃるんですか?」
シエスタ「その…私がスーパーサイヤ人になれてた事が…」
ベジータ「く…;」
シエスタ「ご、ごめんなさい! 私あれがスーパーサイヤ人だって知らなくて…」
ベジータ「あ、謝るな!」プイ
ベジータ(余計惨めになるだろうが;)
シエスタベジータさん…やっぱり怒ってるのかなあ?)
シエスタ(でもここで引いてはダメシエスタ!)
シエスタ「あ、あのベジータさん!!」
ベジータ「うお! な、何だ突然!?」
シエスタ「わ、私ベジータさんに悪い事しました!」
ベジータ「はあ?;」
シエスタ「だ、だから私ベジータさんがスーパーサイヤ人に成るのを協力します!」
ベジータ「お、お前何言ってるかわかってるのか…?;」

ルイズ「あ、あの二人何を話してるのかしら?」
ルイズ「ちょっと近づき過ぎじゃ…」
エレオノール「ルイズ!? 話を聞いてるの!?」ぎゅうう(ルイズの頬をつねる
ルイズ「ひ、ひたい! ひたい! ご免なさいお姉様」
エレオノール「…まったく軍事教練だかなんだか知らないけど、魔法学院も尋常じゃないわね」
エレオノール「もうあんなところには置いてはおけないわ…」
エレオノール「ルイズ! あんたは家に帰ったら花嫁修行でもしていなさい!」
ルイズ「え、でも…」
エレオノール「え、でも…じゃないでしょう! ハイでしょ! ルイズ! おチビルイズ!」
ルイズ「は、ははい!」
エレオノール「ふん!」

ベジータ「お、お前が協力した程度でなれる訳ないだろうが」
シエスタ「そ、そうかも知れません」
シエスタ「で、でも私ひいお婆ちゃんに聞きました!」
シエスタベジータさんは誰か愛する者が出来れば、ガンダールブの力が発動してスーパーサイヤ人になれると…」
ベジータ「は? それとこれがなんの関係が…;」
シエスタ「だ、だから! わ、私をベジータさんの愛する者にして下さい!」ダキッ
ベジータ「お、おい! な、何考えてんだ!;」

ルイズ「ああああ!!!」
エレオノール「な、何いきなり立って」
ルイズ(シエスタのさっきの対抗的な視線は、ああ言う事するためだったのね!)
ルイズ(ベジータも何抱きつかれてたままになってるのよ!)
ルイズ(ゆ、許せない~~~!)ドォーーン、バシュウウウウ(力解放
エレオノール「る、ルイズ?」
ルイズ「二人とも離れなさい!!」キュイイイン
ルイズ「エクスプロージョン!!」ポーヒー
ベジータ「な、何だ?」
ヒュウウウウン
ドガーーーーーン
ベジータ&シエスタ「わあああ!!」
エレオノール「る、ルイズ…今の魔法は…」
ルイズ「え?」
エレオノール「はっ! じゃ、じゃなくていきなりこんなところで攻撃系の魔法を使うんじゃないわよ!!」
ぎゅうう!!
ルイズ「ひたっ! ひたいひたい、ふぉめんなさい!」

シエスタ「あはは…」ぷすぷす…
ベジータ「……;」ぷすぷす…

~ヴァリエール家到着~

使用人たち「お帰りなさいませエレオノールお嬢様、ルイズお嬢様」
カトレア「お帰りなさい姉様、小さなルイズ」ニコ
ルイズ「ちいねえさま!」タタタ、ダキッ
カトレア「ふふ、よく戻りましたねルイズ。お顔をもっとよく見せて」
ルイズ「はい…///」
カトレア「まあ…すっかり大きくなって、もう立派なレディの顔ね」
ルイズ「ちいねえさま…///」
カトレア「ふふ」
ルイズ「…ちいねえさまはお体の具合は大丈夫ですか?」
カトレア「ええ、今日は調子がいいの…」
エレオノール「カトレア…母様は?」
カトレア「姉様がこのぐらいの時間にお帰りになるのを見越して、夕食を準備してグレートホールでお待ちになってるわ」
エレオノール「そう」
ベジータ「………」クル、スタスタ(踵を返してその場から離れようとする
シエスタ「あ、ベジータさんどこか行くんでしたら私も …」
ルイズ「はっ…!」キラーン
ルイズ「ダメーー!!」ドーーン!(タックルしてベジータにしがみつく
エレオノール「!?」
カトレア「まあ…」
ベジータ「うお!? な、何なんだお前は!」
ルイズ「メイドと二人でどこに行く気!?」
ベジータ「どこって…ここにいても仕方ないから外へ出ようと思っただけだ」
ルイズ「嘘だもん! メイドと二人で外出て如何わしい事しようとしてたでしょ!?」
ベジータ「す、するかそんな事!! それにシエスタは勝手について来ただけだ!」
ルイズ「と、とにかく、あんたは私の使い魔なんだから傍に居なきゃダメ!」
ベジータ「な、何でだ? この屋敷にいれば別にどこにいたって構わないだろ?;」
ルイズ「ダメったらダメ!」
ルイズ「あんただってトレーニングしないんだったら別に良いでしょ!」
ベジータ「く;」
ルイズ「ふぅううぅう~~~」ぎゅうう(ベジータにしがみついて離れない
ベジータ「~~~;」
ベジータ「ちっわかったよ、わかったから離せ」;
ルイズ「ほ、ほんと?」
ベジータ「ああ」
シエスタ「ちっ…」
ルイズ(舌打ちしたっ!?)
エレオノール「ちょっとルイズ? さっきから気になってたけどその人はなんなの?」
エレオノール「あんたが引っ張ってくるから、使用人かなにかと思ってたんだけど」
エレオノール「でも胸当てとかしてるから衛士にも見えなくもないし…」
カトレア「………」
ルイズ「べ、ベジータはあのその…」
エレオノール「ん!? 言いよどむくらい隠したい相手なの!?」
ルイズ「ちちち違くて(ひいい鋭い!)」
カトレア「ルイズ…」
ルイズ(あああ、ちいねえさままで~)
ルイズ「えっとベジータは…ベジータは…」
ルイズ「…!」
ルイズ「べ、ベジータは私にも出来る魔法を教えてくれた先生なの!」
カトレア「え?」
エレオノール「魔法って…さっきあんたが放った光の玉の魔法の事?」
ルイズ「そ、そうですわ! だからベジータ…先生は大切な人なの!」
カトレア「ルイズ…魔法が出来るようになったの?」
ルイズ「は、はい、ちいねえさま」
カトレア「偉いわルイズ、私自分の事のように嬉しいわ」なでなで
ルイズ「ち、ちいねえさま…えへへ///」
カトレア「先生もありがとうございます」
ベジータ「はあ?」
ルイズ(空気…読めっ!)ギラリ!(ベジータを睨む
ベジータ「う…く、べ、別に出来るようになったのはそいつに才能があったからだ…そんなありがたられるもんじゃない…」
カトレア「それでも誰も引き出せなかったルイズの才能を引き出してくれたのは貴方なのですから…感謝しますわ」ペコリ
ベジータ「ふ、ふん…」プイ
エレオノール「ふむ…」
エレオノール「ちょっと」クイクイ(執事を呼ぶ
執事「なんでございましょうかお嬢様」
エレオノール「お母様にことわりを入れて、もう一席食事の席を用意しなさい」
執事「かしこまりました…」
エレオノール「………」ツカツカ
ベジータ「な、なんだ」
エレオノール「妹が随分世話になったみたいね…ありがとう」
エレオノール「だから貴方はヴァリエール家のお客様として迎える事にしたわ」
ルイズ「えええ!?」
ベジータ「べ、別に頼んでないぞ、そんな事は…」
エレオノール「ふふ、謙虚なところまたがいいわね」
ベジータ「謙虚?;」
エレオノール「さ、食事が用意してあるの、こちらへどうぞ」ニコ
ベジータ「あ、ああ?;」
ルイズ(嘘! あのエレオノール姉様に気に入られてる!?)

~グレートホール(食堂)~

カリーヌ「遠いところから当家にお越しくださいましてありがとうございますわ先生」
カリーヌ「不在の当主ラ・ヴァリエールに代わりまして挨拶させて頂きます。ルイズの母カリーヌです」
ベジータ「は、はあ…?」
カリーヌ「何でもルイズを魔法を使えるようにしてくれたとか…」
カリーヌ「これが感謝と言う訳ではありませんが、心限りの食事を用意させて頂きました…」
カリーヌ「心行くまで楽しんで下さい」
ベジータ「あ、ああ…」
カチャカチャ…
ガツガツガツガツ…
カリーヌ「………」
エレオノール「…;」
カトレア「…;」
ルイズ(ちょ、ちょっと母様の前であんか下品な食べ方しないでよ!)
ルイズ(イメージ悪くなったらどうするのよ~~~もう///)
ベジータ「ふう…」カチャ
カリーヌ「ふふ、随分いい食べっぷりですね先生、見ていてこちらが気持ちよくなるくらいだわ」
カリーヌ「でもまだ足りなそう、お代わりしますか先生?」
ベジータ「え? あ、ああ頼む」
カリーヌ「………」パンパン
執事「はい奥様」
カリーヌ「同じ物をもう2~3用意しなさい」
執事「かしこまりました」
ルイズ(あれ? そんなに気にしてない)
ルイズ「母様」
カリーヌ「ん?」
ルイズ「気にならないんですか?」
カリーヌ「何が?」
ルイズ「あのベジータ…先生の食べ方とか」
カリーヌ「先生はお客様として迎えてるのですから、食べ方にとやかく言う訳ないでしょう」
ルイズ「はあ」
カリーヌ「それに格好から見て戦士みたいだし、そう言う殿方の食べ方を見るのは慣れてるわ」
ルイズ「そ、そうなんですか? 母様が…なんか意外です」
カリーヌ「ふふ、そうかしら?」
カリーヌ「ところで先生は見慣れない格好をしてますが、どこの出身の人なんですか?」
ルイズ(ドキーン!)
ベジータ「あ?」
ルイズ「あああの母様! ベジータ…先生はこう見えても、えっと王子なの!」
エレオノール「え!?」ガタッ
カトレア「まあ…」
カリーヌ「王子…? どこの国の?」
ベジータ「ちょ、ちょっとお前勝手に…;」
ルイズ「ほほほんとは秘密なんだけど、ベジータ先生はサイヤ国の王子なの」
カリーヌ「サイヤ国? 聞いた事がないわね」
ルイズ「ハルケギニア大陸の外の国なの!」
ルイズ「それでね、今は自分を磨くために国を出て武者修行の旅をしてるの」
カリーヌ「まあ…身分にあぐらをかかず、ご自分を高める姿勢はご立派ですわ先生」
ベジータ「だ、だから…」
ルイズ「あんたは黙ってなさい!!」
ベジータ「……;」
エレオノール「ちょっと口から出任せ言ってるんじゃないの!?」
ルイズ「う、嘘じゃないわ、えっと姫様だって知ってるから、そんなにお疑いになるなら聞いてみるといいですわ!」
エレオノール「姫様って、でもあんた姫様と仲良かったわよね…え? ほんとなの!?」
ルイズ「ほんとですわ! ね! そうでしょベジータ先生!」
ベジータ「え?;」
ルイズ「だからだいたい合ってるでしょ?」ゴゴゴ
ベジータ「ま、まあそりゃそうだが…」
エレオノール「…ほ、ほんとなんだ」
カリーヌ「エレオノール、ルイズ、お客様の前ですよ」
エレオノール&ルイズ「…は、はい」
ルイズ(ど、どうしよ、なんかベジータの事母様たちによく言いたくて、つい勢いで言っちゃった…///)
ルイズ(って言うか、これって実家で親に紹介してるって奴! もしかして!?///)
ルイズ(そそそんなつもり無かったけどな、なんか意識すると///)
ルイズ(いやんいやん私ったら///)ふるふる(がぶりふる
カトレア「ふふ…(ルイズったら)」
カリーヌ「娘たちが失礼しました先生」
ベジータ「い、いや…」
カリーヌ「ところで先生はお酒はお好きですか?」
ベジータ「あ? ああ別に飲めなくはないが…」
カリーヌ「……」パンパン
執事「はい奥様」
カリーヌ「シャトー・ラフィットの200年物を持ってきなさい」
執事「え? あれは当主様のでは…」
カリーヌ「いいのです」
執事「は、はいかしこまりました」

トクトクトク
カリーヌ「さ、どうぞお召し上がりになって先生」
ベジータ「あ、ああ…」ゴクゴク
ベジータ「…ふう///」
カリーヌ「お酒もいい飲みっぷりですね。ささもう一杯」
執事「失礼します」
ベジータ「え? あ、ああ…」
トクトクトク
ベジータ「………」ゴクゴク
ベジータ「くぅ…///」
カリーヌ「お味はいかがですか?」
ベジータ「あ、ああ悪くないないな///」
カリーヌ「それは何よりです。おかわりはまだまだございますので、心行くまで味わってください」
ベジータ「お、おう///」
執事「失礼します」
トクトクトク
カリーヌ「ところで先生」
ベジータ「ん? な、何だ!///」くらくら
カリーヌ「先生のご実家のご領地はどのぐらいの広さなんですか?」
ルイズ「か、母様! それはちょっと失礼なんじゃ…」
カリーヌ「貴女は黙っていなさい」
ルイズ「は、はい…」
ベジータ「さ、サイヤ人の国か?///」ふらふら
カリーヌ「そうです」
ベジータ「ほ、星一つだ!」
カリーヌ「星? それはどのぐらい単位なのでしょうか?」
ベジータ「あ? あ、ああ、お、お前らに、わ、わかりやすく言えばハルケギニアより大きい…ひっく///」
カリーヌ「おお…!」
エレオノール「ほんとに!?」
ベジータ「あ、ああ///」
カリーヌ「では貴方のお父上はもしかして、その大陸の上級王なのですか?」
ベジータ「ま、まあそんなもんだ…うぃっく///」
エレオノール「何それ本当に凄いじゃない!」ガタッ、タタタ
ルイズ「エレオノール姉様?」
エレオノール「貸しなさい」
執事「は、はあ」
エレオノール「さっ先生どんどん飲んで下さい」トクトクトク
ルイズ「ちょ…!」
ベジータ「………」ゴクゴク
ベジータ「…ふぃ~///」
エレオノール「と、ところで先生は結婚のご予定はございませんの?///」
ベジータ「…けっ…こん?///」
エレオノール「そうです、もし良かったら私と…」
ルイズ「ちょっと待ってよ」ダン!(机を叩く
ルイズ「なんでそう言う話になるんですか!?」
エレオノール「何よ? 年頃の女が気になる殿方にそう言う話題をふっても良いじゃない、別に」
エレオノール「それとも私がベジータさんにそう言う事言うと困るの? …もしかして好きなの?」
ルイズ「そそそそんな訳ないじゃない!! 私がベジータが好きなんてななないんだから///」カアー(顔真っ赤
カトレア「あらあら♪」
エレオノール「やだこの子ほんとに好きなの!?」
ルイズ「ちち違うったら好きじゃないもん! ほんとだもん!!///」
カリーヌ「ルイズ本当なの?」
ルイズ「母様えっとあのその…///」
ルイズ「…! そ、それよりエレオノール姉様! バーガンディ伯爵との婚約があったじゃないですか! それはどうするおつもりなんですか!?」
カトレア「ルイズそれは…;」
ルイズ「え?」
エレオノール「チビルイズ~~アタシに意見するなんて随分お偉くなったじゃないの~~~#」ゴゴゴ
ルイズ「へっ?;」
エレオノール「伯爵との婚約なんてとっくの昔に解消されたわ!!」
エレオノール「それが何か~~!?#」
ルイズ「な、何ゆえに?」
エレオノール「さあ? 何でも我慢の限界だそうよ!!#」
エレオノール「だからベジータ様に迫ったって何の問題は無いわけよ! どう文句ある!?」
ルイズ「様!? いつの間にかさん付けから様に変わってる!?!?」
カリーヌ「二人とも落ち着きなさい」パンパン
エレオノール「で、でも母様!」
ルイズ「は、はい」
カリーヌ「エレオノール、ベジータさんの事気に入ったの?」
エレオノール「は、はい///」
ルイズ「え!?」
カリーヌ「ふむ、丁度家は女系家族で跡取りがいなかったから、婿で来てくれるなら悪い話では無いわね…」
エレオノール「そうでしょ母様!」
ルイズ「えええ!?!?」
ルイズ「ちちちょっと! 勝手にその方向で話を進めないでよ! べべベジータは私の…つつ使い魔なんだから!///」
カリーヌ「ルイズ、口が悪いですよ?」
ルイズ「あ…ご、ごめんなさい母様…」
カリーヌ「ふう…ルイズ、貴方ベジータさんの事好きなの?」
ルイズ「そ、それはあの…」
カリーヌ「定まってない気持ちなら今回はエレオノールに譲ってはどう? 貴女はまだ年若いのですから」
ルイズ「そ、そんな!」
エレオノール「はん! 恋愛なんてチビルイズにはまだ早いのよ! 母様がいう通り今回は諦めなさい?」
ルイズ「そ、そんな事ありません!」
カリーヌ「落ち着きなさい二人とも!」
エレオノール&ルイズ「か、母様」
カリーヌ「二人の気持ちはわかりました」
カリーヌ「お互い引けないと言うなら、後は当人の気持ち次第、ここはベジータさんに決めてもらったらどうですか?」
エレオノール「ま、まあ仕方ないですわね」
ルイズ「えええ!?」
エレオノール「あら自信がないの?」
ルイズ「そ、そんなんじゃないですけど…」
カリーヌ「じゃあいいわね。ベジータさんもし嫁にするならどちらがいいかしら?」
ルイズ「や、やっぱり待って!///」
カトレア「あの~ベジータさん、もうお休みのようですが…?」
ルイズ「へっ?」
ベジータ「…Zzz」
ルイズ「酔い…つぶれた?」
ルイズ「ほっ…」
カリーヌ「あら意外にお酒に弱いのね」
エレオノール「ちっ」
カリーヌ「まあ仕方ないですね。この話は今度と言う事にしましょう…」
カリーヌ「ベジータさんを賓客用の寝室へ運んであげて」パンパン
執事「かしこまりました」
執事「ベジータ様失礼致します」グッ
ベジータ「うう…///」

~カトレア寝室~

ルイズ「もうエレオノールお姉様はなんで私に意地悪ばかりするのかしら!」
カトレア「お姉様もバーガンディ伯爵との事でお寂しかったのよ」
ルイズ「だからって私のベジー…使い魔に手を出さなくても…」
カトレア「ふふ、ルイズは本当に好きなのね」
ルイズ「…! わわ私別にベジータなんか好きじゃないもん!///」
カトレア「あら私はベジータさんなんて言ってないわよ?」
ルイズ「…!///」
ルイズ「ちいねえさまなんて大嫌い…」
カトレア「あら嫌われちゃった」
ルイズ「………」
カトレア「………」
ルイズ「ち、ちいねえさま?」
カトレア「何?」
ルイズ「そ、そのととと殿方に好かれるためには…どどどうすれば……良いのでしょうか?///」
カトレア「…! ルイズ…」
ルイズ「あああのその違くて、ちょっと事情があって…すすす好かれなくてはいけないと言うか…わわわ私は別に好きにならなくても良いと言うか…」
カトレア「ごめんなさいルイズ、別にからかっている訳ではないの」
カトレア「ただ貴女からそんな事を言うのに驚いただけなの」なでなで
ルイズ「うう…///」
カトレア「ルイズ?」
ルイズ「はい…?」
カトレア「人に好かれようとするなら自分もその人を好きにならないとダメ」
ルイズ「自分も好きに…?」
カトレア「そうよ」
ルイズ「嘘だもん!」
カトレア「ルイズ?」
ルイズ「わ、私はそうでも…あ、あいつは全然、気づきもしないし…眼中ないし…だから…その…もにょもにょ///」
カトレア「ふふ、ルイズはその人にその胸の内の想いをわかって貰いたいのね」
ルイズ「………」コク
カトレア「じゃあわかってもらえる良い方法を教えてあげる」
ルイズ「方法…?」
カトレア「うん、それはその人に優しくしてあげる事」
ルイズ「優しく」
カトレア「そう優しく…誰だって優しくしてくれる人間は自分の事好きなのかな? って考えてくれるわ」
ルイズ「そう言う物なのですか?」
カトレア「そう言う物よ、特に思い悩んでいたり困っている時に優しくしてあげればルイズの事も好きになってくれるわ」
ルイズ「思い悩んでたり困っている時…」
ルイズ「ちいねえさま! 私!」ガバ(ベッドから起きる
カトレア「ふふ、行ってらっしゃい。今貴女がいるべき場所へ」
ルイズ「はい、ありがとうございます! ちいねえさま」

~ヴァリエール邸廊下~

シエスタ「………」コソコソ
シエスタ(なんだかよくわからないですけど、ライバルが増えてしまいました!)
シエスタ(これは早く急がないとベジータさんの愛される者になれなくなってしまいます!)
シエスタ(なので今日はベジータさんの寝室へ行って、関係を大きく進展させるのです!)
シエスタベジータさんの寝室は確かこちらの方でしたね…)
執事「だ、誰だ! 怪しいやつめ!」
シエスタ「きゃあああ!」バシューーン(超化
執事「な、何だ金色になった…?」
シエスタ「わ、私怪しくありません!」
執事「金色に変わるとかどっからどう見ても怪しいだろうが!」
シエスタ「とにかく違うんです!」タタタ
執事「ま、待て!」ガシッ(羽交い締め
シエスタ「…! は、離して下さい」ブン
執事「う、うわああああ!!」ヒューーーン! ドーーン!
執事「………」ピクピク
シエスタ「…ご、ごめんなさい」タタタ
シエスタ(ビックリしました)
シエスタ(それにしてもビックリしただけでもスーパーサイヤ人になってしまいました)
シエスタ(意識してなろうとするとなれないのに、なんか不思議)
シエスタ(はっ! 今はそんな事よりもベジータさんです)
シエスタ(でも…金色になって歩くのは目立ちすぎますね)
シエスタ(元に戻らないと…)
シエスタ(戻るのは簡単です! 落ち着けば良いだけだから)
シエスタ(はい深呼吸! すーは…ーすーはー)
シエスタ(すーはー…)シュウン
シエスタ(やりました! 元に戻りました!)
シエスタ(よし、戻ったところでベジータさんの寝室探し再開です!)
シエスタ(………)タタタ
シエスタ(確かここでしたね…失礼しまーす)ガチャ、キィー…
シエスタ(うわ、結構良いお部屋!)
シエスタベジータさん、初日なのにヴァリエール家に気に入られ過ぎです。さすがです!)
シエスタ(でも、そんなベジータさんだから誰に渡したくありません!)タタタ(ベッドに近づく
シエスタベジータさん私です…失礼しま~す(小声)」ふぁさ(布団に入る
シエスタ(あれ? いませんね…おトイレでしょうか?)
シエスタ(仕方ないのでこのまま待ちましょう…)
ガチャ、キィー…
シエスタ(…! 来ました)
エレオノール(ふふふ、ベジータ様と既成事実を作ってサイヤ国の王女になるわよ!)
エレオノール(それに、それが無くても、なんかこう胸にビビビと来る殿方は初めて…)
エレオノール(バーガンディ伯爵だってあそこまで来た事はなかったわ!)
エレオノール(これは運命の出会いに違いない!)
エレオノール(そんな相手をチビルイズに取られてたまりますか!)タタタ(ベッドに近づく
エレオノール(ベジータ様、貴方のエレオノールが来ましたわよ?///)ふぁさ(布団に入る
シエスタ(は、入って来ました!)
エレオノール(ああ~ベジータ様今お側に!///)ズリズリ
シエスタ(ち、近づいて来ました!///)
シエスタ(きっとベジータさんはこう言う事は慣れていないに違いないので私が積極的にならなければ!)
シエスタベジータさん!///)ダキッ
エレオノール「ああ~ベジータ様何も言わずに抱いて!」むにゅ(シエスタの胸を触る
シエスタ「あれ今の声…?」
エレオノール「な、なんなの今の感触」
パチクリ(お互い目が合う
シエスタ&エレオノール「えええ!?」ガバッ
シエスタ「な、なんでミス・ヴァリエールのお姉さんがここに!?」
エレオノール「そ、それはこっちのセリフよ! 平民が何故ベジータ様のベッドに!?」
シエスタ「そ、それは…」
エレオノール「?」
シエスタ「べ、ベジータさんに呼ばれたんです!」
エレオノール「何ですって!?」
シエスタ「ひっ!」
エレオノール「詳しく言いなさい!」
シエスタ「だ、だから、そ、その、よ、夜になったら俺のし、寝室へ来ないかと…」
エレオノール「ふん、ま、まあそう言う事だったのね…」
エレオノール「え、英雄色を好むと言いますし、きょ、今日の所はいいでしょう」
エレオノール「わかりました」
シエスタ「ほっ」
エレオノール「後の事は私がやりますから、貴女は自分の寝室に戻りなさい」
シエスタ「え?」
エレオノール「ベジータ様のお相手は私がしますからお下がりなさいと言ってるのです!」
シエスタ「そ、そんな!」
エレオノール「聞こえなかったの? 下がりなさい!」
シエスタ「い、嫌ですぅ!」
エレオノール「な、何ですって!?」
シエスタ「わ、私はベジータさんに呼ばれて来たのです!」
シエスタ「べ、ベジータさんの許可なく下がれません!」
エレオノール「く…」
シエスタ「ううう…」
エレオノール(…しかし…)
シエスタ(…それにしても…)
エレオノール&シエスタベジータさん(様)はどこに行ったのかしら?)

~ヴァリエール邸、廊下~

ルイズ(ベジータの部屋はこっちだったかしら…)
ルイズ(あれ? でもベジータの力を外から感じるわ)
ルイズ(外にいるのかしら?)
ガチャ、キィー(外に出る
ルイズ(こっちの方からかしら?)ザッザッザッ
ルイズ(…! いた! 何をしてるのかしら)
ベジータ「………」
ベジータ「……!」
ベジータ「ハァアアア……」ゴゴゴ
ルイズ(力を高めてる?)
ベジータ「アアアア…」ゴゴゴ
ベジータ「アア…く…やはりダメか…」シュウン
ベジータ「やはり…スーパーサイヤ人になれん…く、ぐく」
ルイズ(…スーパーサイヤ人になろうとしてたのね…)
ルイズ(口ではなんと言ってもやっぱりなりたいのねスーパーサイヤ人に)ぱきっ(木の枝を踏む
ベジータ「誰だ!?」
ルイズ「あ…」
ベジータ「ふん…お前か」
ルイズ「ベジータスーパーサイヤ人になろうと?」
ベジータ「へっみっともないところ見せちまったな」
ルイズ「ベジータ…」
ベジータ「はっ…我ながら未練がましいぜ…諦めたのなんだの言って結局なれるか試しちまうんだからな」
ベジータ「まったく惨めだぜ…下級戦士やシエスタがなれるのに、サイヤ人の王子たるこの俺だけがスーパーサイヤ人になれんのだからな」
ベジータ「逆に笑っちまうよな…お前もそうだろう…ははは」
ルイズ「お、おかしくなんかない!」
ベジータ「…ルイズ?」
ルイズ「私だって公爵家の娘なのに魔法使えなくて、ずっとゼロのルイズって馬鹿にされてきたけど諦めずに頑張ってきたもん!」
ルイズ「その私がスーパーサイヤ人になろうと必死に努力してるベジータを馬鹿にする訳ないじゃない!」
ベジータ「お前…」
ルイズ「何よちょっと抜かされたぐらいで、最後に一番になれば良いじゃない最後に」
ルイズ「一番になって抜かしたやつらを見返すぐらいの気概ぐらい持ちなさい!」
ベジータ「最後に…一番に…」
ベジータ「ふ…くくく」
ルイズ「な、何よ///」
ベジータ「まさかお前なんかに慰められちまうとはな…くくく」
ルイズ「ど、どうせ私なんかですよ…ふん」
ベジータ「ああ、お前なんかに心配されちゃあ、なるしかないよなスーパーサイヤ人に」
ルイズ「…!」
ベジータ「ふん、俺はサイヤ人の王子なんだ、お前に慰められんでもなってやるさスーパーサイヤ人に…」
ルイズ「…ベジータ、ふ、ふん、あ、あんたは私に魔法を使えるようにしてくれた人なんだから、あんまり情けない姿を見せないでよね」
ベジータ「ふん、言われんでもそうするさ」
ルイズ「………」
ベジータ「………」
ルイズ「…あ///」
ベジータ「ん?」
ルイズ「あ、あのね…ベジータはその///」
ベジータ「何だ?」
ルイズ「わ、私にね? 魔法を使えるようにしてくれた人だからね? わ、私恩返しがしたいの」
ベジータ「恩返し…?」
ルイズ「うん恩返し…私ベジータスーパーサイヤ人にしてあげたい」
ルイズ「だからね? ベジータは嫌かも知れないけど、私に出来る事はカンダールブの力しかないからね?」
ルイズ「わ、私ベジータがカンダールブの力が発動出来るくらい大切に思われる人になりたい…///」
ベジータ「お前…」
ルイズ「わ、わかってる! ベジータは私の事あんまり好きじゃないの…」
ルイズ「でも私が出来る恩返しはそれくらいの事しか出来ないから…」
ルイズ「だ、だから私、ベジータの大切に思われる人になりたいの」
ルイズ「…ダメ、かな…?///」チラ
ベジータ「べ、別にお前の好きにすれば良いだろうが?」
ルイズ「そっか…うん、わかった」
ベジータ「……;」
ルイズ「ねえ?」
ベジータ「な、何だ?」
ルイズ「どうしたらベジータは私の事好きになってくれるのかな?」
ベジータ「そ、そんな事は知らん///」
ルイズ「何かないの? 私何でもしてあげるから…」
ベジータ「な、無い! そんなものは無い!」
ルイズ「嘘! 何か一つくらいあるでしょ! ねえ? ねえったら!」
ベジータ(…し、しつこいな、何か適当に流せないものか…)
ベジータ(…! そうだ)
ベジータ「そ、そんなに言うんだったら、俺の仲間になる事だな」
ルイズ「仲間…?」
ベジータ「そうだ、俺と同じく悪のサイヤ人の仲間になるんだ。そうすれば同じ仲間として気にかけてやらん事もない」
ルイズ「悪の…サイヤ人
ベジータ「まあお嬢様育ちのお前には無理…」
ルイズ「わかった! 明日から私悪のサイヤ人になる!」
ベジータ「へっ?」
ルイズ「じゃあ明日から仲間としてよろしくねベジータ!」
ベジータ「え? ええ? ちょっと…」
ルイズ「それじゃあお休みなさいベジータ!」タタタ
ベジータ「あ? ああ、お休み?;」
ルイズ「フフ~フ~ン♪」
ベジータ「あ、あいつ意味わかってるのか?;」

~翌日、ヴァリエール邸屋外テラス~

カリーヌ「………」コク(紅茶を飲む
ルイズ「………」
ベジータ「………」
ベジータ(昨日悪のサイヤ人になるとか言ってたが…特に何も変わった所はないな…口だけだったか?)チラチラ
シエスタ(…! 何でしょうか? ベジータさんやけにミス・ヴァリエールを気にしているような…)
シエスタ(はっ! まさか昨日いなかったのはミス・ヴァリエールと一緒にいて、何かあったのでは~)
エレオノール(ああ、ベジータ様今日も凛々しいお顔ですわ、ん? なんかやたらとルイズを気にしているような…)
エレオノール(まさか昨日ルイズとなにか!?)
エレオノール(これはウカウカしていられないわね…)
エレオノール「母様!」
カリーヌ「何? エレオノール」
エレオノール「あ、あの昨日のベジータ様との縁談の話なんですけど…」
ルイズ「…!」
ベジータ「縁談…? なんの話だ…?」
カリーヌ「覚えてはいませんか?」
ベジータ「あ、ああ…」
カリーヌ「実は家のエレオノールがベジータさんを気に入った見たいで、出きればヴァリエール家の婿として迎えたいと昨日の食事の席で話しいたのですが…」
ベジータ「む、婿!? な、なんだそれは」
エレオノール「やん♪ 母様ったらそんなストレートに…///」
カリーヌ「ベジータさんは話の途中でつぶれてしまったので覚えてないと思いますが、そう言う話になってたのです」
ベジータ「は、はあ…?」
カリーヌ「そうしましたら、そこのルイズも同じくベジータさんに好意を持っていた見たいで…」
カリーヌ「お互い引けないところがあるみたいだったので、ならば当人のベジータさんに決めてもらおうと思いまして」
カリーヌ「昨日はベジータさんがつぶれてしまったので後日話す事になっていたので、丁度いい機会ですし、どちらか選んで頂けますか?」
ベジータ「どちらかって…;」
カリーヌ「どっちか決めないと娘たちも収まりそうもないので、もしどちらか気に入った方がいるなら決めて頂けると私も助かるのですが…」
ベジータ「な、なんで俺がそんな事…」
エレオノール「ベジータ様!」ぎゅ(ベジータの手をつかむ
ベジータ「様!?」
エレオノール「初めてお会いした時から運命的な物を感じていました! どうか私と一緒になってくださいまし!」
ベジータ「お、おい」
シエスタ(そ、そんな!? 何か理由が無ければ貴族様にたてつくことは出来ないし、私一体どうすれば)オロオロ
カリーヌ「私としてはエレオノールの方が年も近そうだしいいと思うのですが」
エレオノール「そ、そうですよね母様!」
ベジータ「お、おい勝手に…」
ルイズ「勝手な事言ってんじゃねーよクソババアども、ですわ」
ベジータ「!?」
カリーヌ「…!」
カトレア「る、ルイズ?」
エレオノール「ルイズ今母様になんて言葉を…!」
ルイズ「うっせー! ですわ。ベジータは私のおおお男なんだから手を出すな! ですわ」
カリーヌ「おおお…ルイズなんて汚い言葉を」くらくら
エレオノール「ルイズ! チビルイズ!! 母様になんて口を、謝りなさい!!」
ルイズ「ひっ」
ルイズ「私…私…」
エレオノール「さあ!」
ルイズ「あ、謝らないぜ、ですわ!」
エレオノール「なっ!」
エレオノール「ほ、ほお~いい度胸じゃない?」
エレオノール「覚悟は出来てるんでしょうね!?」つかつか
ルイズ「ひっ!」
エレオノール「チビルイズ!」ぎゅうう(ルイズのほっぺをつねる
ルイズ「くっ(力を高めて痛み消せば!)」
エレオノール「くのくの!」
ルイズ「つーん」
エレオノール「あ、あら?」
ベジータ(あ、あいつもしかして俺の口真似や親に反抗する事で悪のサイヤ人になれると勘違いしてやがるのか?)
ベジータ(…ふ、ふん、まあ別に良いだろう、どうせすぐ諦めるに決まってる)
ラ「ルイズ! ルイズは戻っているか!?」
エレオノール「お父様!!」
カトレア「お帰りなさい、お父様」
カリーヌ「あ、ああ貴方、遅いお戻りだったのですね」
ラ「? ああ会議が思ったより長引いてな、それよりどうした顔が優れぬようだが…」
カリーヌ「い、いえ何でもございませんわ」
ラ「?」
エレオノール「母様! ちゃんと言ってください! ルイズが私たちに反抗したと」
ラ「ルイズが? そうなのかルイズ?」
ルイズ「え、わ、私は、そのお父様…」
ラ「ふぅ…これも女王陛下の影響のせいか?」
ルイズ「姫様…?」
ラ「女王陛下は戦争だ派兵だと国民を煽っている」
ラ「お前は女王陛下とは幼き頃から仲がよかったな…お前もその影響を受けたのだろう」
ラ「だから親に反抗を…まったく女王陛下には困った物だ…」
ルイズ「姫様は戦争を煽ってなど!」
ラ「お前に何がわかる! もうお前はそのまま家にいて婿を取りなさい!」
ラ「話は以上だ!」ツカツカ
エレオノール「もうお父様ったらきちんと怒ってくださいな! ほんとルイズには優しいんだから…」
ルイズ「待て…ですわ!」
ラ「何?」
カトレア「る、ルイズ」
エレオノール「ま、まさか?」
カリーヌ「あああ…」
ベジータ「ちっ…;」
シエスタ(はわわわ、なんだかよくわからないですけどこう言う空気は苦手です)
ラ「今…なんと言った?」
ルイズ「あ…」
ラ「なんと言った!?」
ルイズ「そそそのえっと…」
エレオノール「お父様! ルイズったら朝からその調子で私たちに汚い言葉を!」
ラ「何だと!?」
ラ「ルイズ本当なのかそれは!?」
ルイズ「あ…あ…」
ベジータ(ちっ馬鹿が無駄な努力しやがって…早く諦めちまえ…)
ルイズ「く…」ブンブン(がぶりふる
ルイズ「うううっせーですわ! 髭オヤジ!! わわ私は婿なんか取らないぜ、ですわ! かかか勝手に決めてんじゃーねーぞ、でですわ」
ラ「る、ルイズお前…」ピキピキ
ラ「く…!」ぐお(手を振り上げる
カリーヌ「あなた!」
ルイズ「う…(だ、大丈夫力を高めれば痛みは…)」きゅ(目を閉じる
パン!
ルイズ「……!」
ルイズ(い、痛い…?)サスサス(頬をさする
ルイズ(痛くないけど痛い? なんなのこれ…)
ラ「皆に謝りなさい」
ルイズ「う…」じわ(涙ぐむ
ラ「早く!」
ルイズ「ひっ!」
ベジータ(ふん、無理をするなお前は所詮甘ったれのお嬢様なんだからな…)
ルイズ「………」
ルイズ「や、やだ…」
ベジータ「……!」
ラ「く…ルイズ!!」ぐお(手を振り上げる
カトレア「お父様もうやめて!」
ルイズ(やだ、もう叩かれたくない! で、でも諦めたくない!)
ルイズ(ベジータ…助けて!)
ぱしっ
ベジータ「………」
ラ「な、なんだお前は!?」
ルイズ「ベジータ…!」
ベジータ「直ぐに音を上げると思ったが、お嬢様にしてはいい根性だな」
ベジータ「ふん、認めてやるお前は悪のサイヤ人だ」
ルイズ「ベジータ…」
カリーヌ「悪の」
エレオノール「サイヤ人?」
カトレア「サイヤ国の悪人さんですか?」
ラ「お、お前がルイズをたぶらかしたのか!? 許さんぞ!!」
ベジータ「それがどうした髭ヤロウ!」キイイイン!(左手のルーンが光る
ベジータ「…な、なんだ手の刻印が光った…?」
ルイズ「まさかガンダールブが!?」
ベジータ「こ、これは…」
ラ「ひ、髭!? き、貴様~~」
ラ「打ち首にする!!」ジャキ
ベジータ「む!」
ルイズ「ベジータ! お父様には酷い事しないで!」
ベジータ「わかっている! この程度相手…何をやらせてもどうと言う事はない!」
ラ「ふざけるなーーー!!」ドギューーーン(杖から光弾
ベジータ「………」ぱしっ(光弾を受け止める
ラ「何!?」
ベジータ「ふん」グググ、プシュン(受け止めた光弾を握りつぶす
ラ「ば、馬鹿な…」
エレオノール「お父様の魔法を受け止めて握りつぶすなんて素敵!」
ベジータ「………」バババ(連続パンチ@シャドー
ベジータ「これがガンダールブ…」
ルイズ「ベジータどう? スーパーサイヤ人になれそう?」タタタ
ベジータ「…いや、無理みたいだ」
ルイズ「そ、そう」シュン
ベジータ「ふん、だが気にするな、どうやらガンダールブが発動している時は戦闘力が増すらしい、それに体も軽くなる、まったく無駄って訳じゃない…」
ベジータ「それにこれだけ力が増せばもしかしたらフリーザも倒せるかも知れん、大したもんだガンダールブと言うのは…」
ルイズ「あ…」パアア
ベジータ「…! だ、だが勘違いするんじゃない! だからって俺はお前の使い魔になったつもりはないからな」
ベジータ「あ、あくまでパワーアップのために利用しているだけだ!」
ルイズ「うん、でも良かった…私でもベジータの役に立てて」
ベジータ「ちっ…で、どうするんだ?」
ルイズ「え? 何が?」
ベジータ「この状況だ! お前このままここにいると結婚されるみたいだが?」
ルイズ「…何? 結婚して欲しくないの?」
ベジータ「ば、馬鹿なんでそうなるんだ、お前が結婚したくなそうだっから言ってやっただけだ!」
ルイズ「ふふ、そうね…私結婚なんてしたくない…まだね」
ベジータ「そうかじゃあここにいても無意味だな」
ルイズ「そうね、だから帰りましょう私たちの魔法学院へ」
ベジータ「………」
ベジータ「…ああ」
ラ「る、ルイズこれは一体…」
ルイズ「お父様…」
ルイズ「酷い事言ってごめんなさい、母様とお姉様たちも」
ルイズ「でもルイズはお父様の言いつけを聞く事はできません」
ルイズ「私は私の居場所でやりたい事があるから…」
ルイズ「親不孝な私を許してください」ふわ…
ラ「る、ルイズ、お前浮かんで…!?」
ルイズ「さようなら!」バシューーーン!
ラ「ルイズーー!!」
ベジータ「ふん」バシューーーン!
エレオノール「あああ! ベジータ様お待ちになって!」
シエスタ「あ、あれ? お二人と飛んでちゃった?」
シエスタ「私おいてかれた!?」
執事「ん…?」
シエスタ「あ!(昨日突き飛ばしちゃった人)」
執事「む! お、お前は、よく見たら昨日見かけた怪しいやつ!」
ラ「な、なんだ?」
執事「当主様、こいつ金色に変わる妖怪です! お下がりを!」
ラ「何を馬鹿な…」
シエスタ「よ…よ…」
シエスタ「妖怪なんて酷いです!!」バシューーーン!!(超化
エレオノール「あ、あれは私が連れてきた侍女? 何なの?」
執事「正体を現したな化け物め」
シエスタ「ば、化け物なんかじゃありません!」シュインシュインシュイン
シエスタ「はっそんな事より二人を追わねば、た、たあー!」ドォーン(ジャンプ
執事「またと、飛んだ!?」
執事「人間じゃない!」
ヒュウウウウン、スタ(地面に着地
シエスタ「とっとと!」ヨロヨロ
シエスタ「う、うわーこんなに飛べるなんて驚きです」
シエスタ「でもベジータさんみたいに空は飛べないから走って逃げるしかありません!」
執事「ま、待てー!」
シエスタ「か、考えている暇は無さそうですね…ご、ごめんなさい!」ドヒューン
執事「は、早い…」
執事「何者なんだ?」
シエスタベジータさんをスーパーサイヤ人に出来るのは私だけです!)

~魔法学院に帰る途中の空の上~

ゴオオオオーーー!
ルイズ「ん;」
ルイズ(やっぱり空飛ぶのはベジータのが早いわね、ついてくだけ精一杯…;)
ルイズ「うう~~~~~;」
ルイズ「……ん?」
ルイズ「手が目の前に…」
ベジータ「………」
ルイズ「ベジータ?」
ベジータ「つかめ」
ルイズ「あ、ありがと…///」きゅ(ベジータの手をつかむ
ベジータ「勘違いするな、俺は早く帰りたいだけだ、こんなトロトロ飛んでたら日がくれちまうからな…」
ルイズ「クス、何よそれ、もう…」
ルイズ「………」
ベジータ「………」
『優しくすればきっと好きになってくれるわ』
ルイズ「ほんとだ……ありがとうちいねえさま」
ベジータ「あん?」
ルイズ「何でもない!」
ベジータ「うお!」
ルイズ「ふふ♪」
ベジータ「おかしな奴だな…;」
ルイズ「………」ちら(ベジータと繋いだ手を見つめる
ルイズ(…願わくば)
ルイズ(ずっとこの手が繋いでいける未来でいられますように…)

続く

ベジータ「ハルケギニア?」17 - 小説書きながらパチンコ業界から転職を目指すブログ