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ベジータ「ハルケギニア?」15

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~トリスティン城~

アンリエッタ「お怪我大丈夫ですか? ベジータさん」
ベジータ「ああ…」
アンリエッタ「一応私も水の系統魔法専門なんですが、回復は慣れてなくて」
アンリエッタ「ですから傷がまた開いてしまうかも知れませんから、あまりご無理をしないでくださいね?」
シャロット「アンリ嬢ちゃん、そんな奴にそこまでする必要はないさね」
アンリエッタ「で、でも」
シャロット「何、丈夫だけが取り柄のサイヤ人だ、後は唾でもつけとけば大丈夫だ」
シャロット「それにそいつは悪のサイヤ人の末裔だ、優しくする必要はねぇ」
ベジータ「ちっまた悪とか正義とか、訳のわからん話か」
ベジータ「昔に何があったか知らないが、結局負けた側が勝った側に恨みがましい事を言ってるだけだろ!」
シャロット「たぁけっ!!」
ベジータ「!?」
シャロット「わしゃあ当時何があったか知っとるから、そう言っとるんじゃ!」
シャロット「何も知らんガキャア黙っとれ!」
ベジータ「が、ガキ…」
シャロット「いいか? 当時サイヤ人はツフル人に寛大な心で移民させてもらったのにも関わらず、惑星プラントを我が物顔で暴れまわっとったんじゃ!」
ベジータ「べ、別に構わんだろ…」
シャロット「だぁーっとれって言ってんじゃ!!」
ベジータ「く…;」
シャロット「そんな悪逆非道を繰り返すサイヤ人の中に、それに疑問を持ってツフル人に味方した正義のサイヤ人が5人現れたんじゃ」
シャロット「わしゃあ、その中の一人でよ、後一歩で悪のサイヤ人を倒せるところで力尽きてよ?」
シャロット「殺されるところじゃったんだが、ツフル人に助けられてよ? この星に逃げる事が出来たんじゃ」
ルイズ「へえー…シャロ婆にそんな過去があったんだ…」
ルイズ「と言うか、あんた本当に悪い奴だったのね…」
ベジータ「けっ! 最初からそう言ってるだろ!」
シャロット「…わしゃあこの星で修行して、いつかプラント星に戻ってツフル人のために戦うつもりだったんだけどよ」
シャロット「運悪くポッドがじっちゃ…旦那の飛行機に当たっちまってよ?」
シャロット「助ける時にポッドぶっ壊して帰れなくなっちまったって訳さ」
アニエス「そ、そんな事より師匠! なぜ女王陛下をさらうような真似を!」
アンリエッタ「アニエス、それは…」
シャロット「アンリ嬢ちゃん、ワシが全部話すからいいよ」
アンリエッタ「は、はい」
シャロット「実はわしゃあ、この悪タレがこの世界に来た日から知っとった」
ルイズ「え!?」
ベジータ「何!?」
アンリエッタ「まあ…」
アニエス「なんと…」
シャロット「すぐ始末してしまおうと思ったが、運が悪い事に古代の文献に載っておる、伝説の使い魔だって事がわかっちまってね」
シャロット「この星に関わる事を、宇宙人のワシが勝手にやって良い事か悩んでね、しばらく様子を見る事にしたんだ」
ベジータ「ふ、ふざけるな! だ、誰が貴様なんかに始末されるか!」
シャロット「強がんじゃないよ…あんたの実力はワシのはるかに下さね」
シャロット「一度の手合わせでわかっちょろう?」
ベジータ「く」
シャロット「それでのう話の続きなんじゃが」
シャロット「最近そこの悪タレとルイズ嬢ちゃんが、フリーザって奴がこのハルケギニアに来るって話をしてるのを聞いてね」
ベジータ「き、貴様いつ聞いてたんだ!」
シャロット「おまーが、ルイズ嬢ちゃんと好きじゃ好きじゃって乳くりあってる時じゃわい」
ベジータ「なっ!///」
ルイズ「ちょ!」
アニエス「なっ…」
アンリエッタ「る、ルイズ…貴女///」
ルイズ「し、してない! してないから私!」
ベジータ「そ、そうだ! デタラメを言うんじゃない!」
シャロット「まあ、そんな事はどうでもいいけどよ」
ルイズ「良くないから! ほんとに良くないから!」
シャロット「まあそこの悪タレのフリーザのビビりようによ?」
ルイズ「ちょっと無視しないでよ!」
シャロット「わしゃあ、その強がりがあっさりフリーザの方が上だって認めたからよ」
シャロット「だからよフリーザってのはとんでもない化物じゃないかと思ってな」
シャロット「どのぐらい強いのか、悪タレの実力を見て測ってみたのよ」
ベジータ「く…」
アンリエッタ「私はその話を聞いてシャロット様に協力したのです」
アンリエッタ「皆様騙すような真似をしてすみません」
アニエス「師匠! い、いくら師匠でもじょ、女王陛下をそんな事に利用するなんて許せませんぞ!」
アンリエッタ「アニエス、シャロット様を責めないで下さい」
アンリエッタ「こ、これは私が望んでやった事なのです」
シャロット「んむ」
アニエス「く、じょ、女王陛下がそう言うなら…わ、わかりました…」
アニエス「しかし、今度また同じような事があれば、女王陛下がなんと言おうと許しませんぞ!!」
シャロット「わかったわかった」
アニエス「ぐ…で、わかったんですか? そのフリーザとらやの強さの程は?」
シャロット「んーまあ時間をかけなければ、ワシがスーパーサイヤ人になりゃあ倒せるかも知れんな」
アニエス「おお、さ、さすが師匠です!」
シャロット「時間がかからなければ話じゃがな」
ベジータ「…無理だな」
アニエス「な、何! 貴様…自分に倒せないからって負け惜しみを言うな!」
ベジータ「事実だ…」
アニエス「!?」
ベジータ「…俺はこの目で見たからそう言ってるんだ!」
ベジータ「確かにスーパーサイヤ人になったお前の戦闘力は俺を遥かに超えている」
ベジータ「だが、フリーザスーパーサイヤ人になったカカロットは、軽くみても4~5倍くらいお前よりパワーがあったぞ」
シャロット「カカロット?」
ベジータ「俺と同じで生き残った純粋なサイヤ人だ」
シャロット「なんと悪のサイヤ人からスーパーサイヤ人になれる正義のサイヤ人が生まれるとは…」
ベジータ「! ちょ、ちょっと待て、なぜスーパーサイヤ人が正義だけしかなれないような言い方をする!」
シャロット「知らんのか? 無理もない、これはスーパーサイヤ人に目覚めた者だけにしかわからない事だからな」
ベジータ「な、なんだそれは?」
シャロット「スーパーサイヤ人は穏やかな心を持ったサイヤ人が激しい怒りを感じた時、目覚める事が出来るのじゃ」
ベジータ「な、何だと!?」
シャロット「どうじゃお前がいくら努力してもなれない道理がわかったか?」
ベジータ「そ、そんな俺は…スーパー…サイヤ人に…なれないのか?」
ベジータカカロットを超える事は…一生出来…なかったのか?」
ルイズ「ベジータ…」
ベジータ「く!」タタタ!
ルイズ「ベジータ! どこいくの!?」
シャロット「ほっちょけ!!」
ルイズ「シャ、シャロ婆…で、でも」
シャロット「こう言う時の男を女は追いかけちゃいけねえ」
シャロット「ただ待ち、帰ってきたら何も言わず受け止めてやるんだ、それが女ってもんだ」
ルイズ「そ、そう言う物なの?」
シャロット「んだ、しかし困ったなぁ…」
アニエス「何か?」
シャロット「あの悪タレが言ってるのが本当だったら、ワシが命をかけてもフリーザっちゅうのは倒す事は出来なそうだなぁ…」
ルイズ「え? で、でもベジータスーパーサイヤ人なら倒せるって…」
シャロット「そりゃ若え時ならな、今のワシがスーパーサイヤ人になっても全盛期の半分も力が出ねえ」
ルイズ「そ、そうなの?」
シャロット「ああ、年はとりたくねえな…」
シャロット「こうなるとやっぱりガンダールブっちゅー力を使って、あの悪タレをスーパーサイヤ人にするしか、フリーザを倒す手はねえなぁ…」
ルイズ「で、でもガンダールブで本当にスーパーサイヤ人になれるのかしら?」
シャロット「さあな、その話しゃあ、そこの剣の方が詳しいんじゃねえか?」
ルイズ「どうなのデルフ?」
デルフ「うん? さあな正直俺っちにもガンダールブでスーパーサイヤ人になれるかなんて保証は出来ないけどよ」
デルフ「とにかく問題なのは相棒のガンダールブとしての力が未だ発動して無いって事だ」
ルイズ「発動してない?」
デルフ「ああ、破壊の杖の使い方がわからないってところからなんかおかしいなとは思ってたんだが…」
デルフ「とにかく武器や戦うための道具を自在に操るガンダールブの力なら」
デルフ「サイヤ人が本当に戦うための戦闘民族ならなれるかも知れねえが」
デルフ「実際のところは発動してみないとわからねえ、俺がわかるのはそこまでだな」
ルイズ「でもなんでガンダールブの力が発動しないのかしら?」
デルフ「わからねえ、普通は虚無の使い手の目覚めと違って、ガンダールブは武器を持つだけ発動するもんなんだが、相棒は最初からそれがなかった」
ルイズ「そうなの? それなのになんで発動しないのかしら…」
デルフ「うーん…たぶんとしか言えないが、もしかすると最初に相棒を縛るためにやった感覚を繋げる術式変換が色々おかしくしちまったかも知れねえな…」
ルイズ「そ、そうなの?」
デルフ「虚無の使い手の使い魔契約の術式は他と違って特別なもんだ」
デルフ「それをよくも分かりもしない者が無闇矢鱈に弄くったら、そうなる事もあるかも知れねえわな」
デルフ「まあ、その不具合みたいなもんが、相棒のガンダールブ発動の阻害になってる可能性はあるな」
ルイズ「そっかだったらもう一度コルベール先生に見てもらえば…」
デルフ「いや、そいつはやめた方がいいな」
ルイズ「え?」
デルフ「言ったろ? 虚無の使い手の使い魔契約の術式は特別で複雑なんだ」
デルフ「下手に弄るとまたおかしい事になっちまうかも知れねえからな」
ルイズ「そんな…じゃあガンダールブを発動させる方法はないの?」
デルフ「うむ…俺が知ってる限りじゃ方法は一つある」
ルイズ「それは?」
デルフ「ガンダールブの力の発動は心の震えだ」
ルイズ「心の震え?」
デルフ「そうだ! 戦う前の気概、絶対に何かをやり遂げようとする覚悟、その心の震えがガンダールブの力を発動させる」
デルフ「しかし今は阻害が邪魔して、相棒の震え程度じゃガンダールブの発動を妨げてるじゃないかと思っている」
デルフ「だが、もしかしたら相棒がもっと強い心の震えを出せば阻害を突破出来るかも知れねえな」
ルイズ「強い…心の震え」
ルイズ「それを出させるにはどうしたらいいの?」
デルフ「相棒は自分のためにしか心を震わさない、だから弱い」
デルフ「本当に誰かのためを想い、震わせた心がもっとも強大で強いんだ」
ルイズ「で、でも誰かのためになんて出来るのかしら? あのベジータが…」
デルフ「その誰かは嬢ちゃんがなってやりゃ良いじゃないか」
ルイズ「え! わ、私が!?///」
ルイズ「そそそんな無理よ、あ、あいつ私なんて眼中ないし…」
デルフ「なるように相棒を惚れさせれば良いじゃねえか?」
ルイズ「ほ、惚れさせへばってそそそんばぶ///(噛みまくり)」カアー(顔真っ赤
デルフ「お前さんだってまんざらでもないんだろう? 良いじゃねえか…」
アンリエッタ「まあルイズ…ベジータさんの事そう思ってたの?」
ルイズ「ひひ姫様! こ、これは違くてこの剣が勝手に」
ルイズ「ちょっと変な事言わないでよ!!」ガン! (鞘を蹴る
デルフ「へい」
シャロット「まあワシもあの悪タレにルイズ嬢ちゃんは勿体無いと思っちょっとったがこの際仕方ない」
ルイズ「ちょ、ちょっとシャロ婆まで何よ」
シャロット「その剣が言う通りの大きな心の震えを起こすには、あの悪タレに愛する者が出来るしかない!」
シャロット「ルイズ嬢ちゃん、」
ルイズ「な、何?」
シャロット「やっぱり、その愛する者にはお前がなりな」
ルイズ「ちょ、ちょっと待ってよ! だ、だから私はあいつの事はそんな風には…///」
シャロット「わかっちょる、あーわかっちょる」
シャロット「ワシも剣が言っちょる通り惚れさせなって言っちょるんだ」
ルイズ「だ、だから惚れるとか惚れないとか、ありありえないから…///」
シャロット「違う違う、ルイズ嬢ちゃんは悪タレの事はどう思ってても良いじゃ」
ルイズ「え?」
シャロット「要はルイズ嬢ちゃんの魅力で悪タレをメロメロにして惚れさせれば良いと言う話だ」
ルイズ「わ、私の魅力で…ベジータをほ、惚れさせる///」
シャロット「そうじゃ向こうが勝手に好きになるだけの事、わかるな?」
ルイズ「う、うん、そう勝手に好きになるだけ…」
ルイズ(ベジータが…私を)
ルイズ「……///」
ルイズ「…は…!」
ルイズ「や、やっぱり無理よ! あのベジータが私を好きになるなんて!」ブンブン(がぶりふる
シャロット「ふーむ、困ったのう、あの勝ち気なルイズ嬢ちゃんがここまでになるとはのう…」
シャロット「あの悪タレはどんだけ絶望的な鈍感さを見せつけたんじゃ」
アンリエッタ「ルイズ」
ルイズ「…! は、はい姫様なんでしょう?」
アンリエッタ「このような問題を身分に笠を来て言うのは大変心苦しいのですが…」
アンリエッタ「今はフリーザなる厄災がハルケギニアに迫っている危機」
アンリエッタ「ルイズ・フランソワーズよ、女王陛下が命じます!」
アンリエッタ「ベジータさんを貴女に惚れさせなさい!」
ルイズ「え」
ルイズ「えええ!!!」
アンリエッタ「ご、ご免なさいねルイズ。でもこのハルケギニアを救うにはそれしかないの」
ルイズ「………」
アンリエッタ「る、ルイズ? お、怒りましたか?」
ルイズ「…い、いえ、姫様にお気を使わせてしまって、こ、こちらこそ申し訳ありませんでした」
ルイズ「こ、このルイズ・フランソワーズ、姫様のご命令、い、一命に代えましてもやり遂げて見せます」
ルイズ「べ、ベジータを…///」カアー
ルイズ「ほ…ほ…惚れさせます…///」シュウウ(顔真っ赤っか
アンリエッタ「良かった…ありがとうルイズ・フランソワーズ、頼みましたよ」
ルイズ「は、はい、あはっ、あはは…」

~翌日、魔法学院、中庭~

モンモン「お願い戦争になんか行かないでギーシュ!」
ギーシュ「モンモランシーやはり君は僕の事を…!」
モンモン「当たり前でしょ!」
ギーシュ「モンモランシー!」ダキッ
モンモン「ギーシュ…」
ルイズ(なんか強引に押しきられてベジータを惚れさせなきゃ行けなくなっちゃったけど)
ルイズ(どうすれば良いのよ;)
ルイズ(と言うか男色を疑うくらい、女っ気がないじゃないあいつ)
ルイズ(そんなのどうすれば良いって言うのよ!?)
ルイズ(はぁ…気は引けるけど後でキュルケに聞いてみるか…)
ルイズ(て言うかベジータ、昨日の事で落ち込んで部屋から出てこないし;)
ルイズ(案外打たれ弱いところあるわよね、あいつって;)
ルイズ(まったく…おかげで戦争に行く男子のお見送りで浮いちゃって困るわ)
ルイズ(もー踏んだり蹴ったり)
モブ女学生「あ、あれ何かしら?」
モブ女学生「何々?」
マリコ「あれは竜騎士?」
ギーシュ「あの紋章はロマリアの…」
ルイズ(ロマリア…?)
バサバサバサ…ズズン
ジュリオ「ふ…」スタッ
ジュリオ「やあ、僕はジュリオ・チュザーレ、ロマリアから来た転校生だよ」
ジュリオ「よろしく」キラッ
キュルケ「きゃーなんなのあのイケメン!」タタタ
モンモン「素敵…」ドン(ギーシュを突き放す
ギーシュ「も、モンモランシー?」
モンモン「あらまだいたの? 早く戦争に行けば?」
ギーシュ「そ、そんなモンモランシー…」
ルイズ(転校生…? こんな時期に?)

~魔法学院、教室~

コルベール「いいですか? 火は高温になるほど色が薄くなり…」ボボボ
ジュリオ「………」カキカキ
キュルケ「ねえ彼ロマリアの神官らしいわよ? 素敵よね~」
タバサ「…興味ない」
ルイズ(ん~どうすればベジータを私に惚れさせる事が出来るのか…)
キュルケ「ねえ! ルイズもいいと思うでしょ彼!」
ルイズ「うっさいわね! 私は色々考え事があって忙しいのよ!」
キュルケ「な、何よ、もうつれないわね;」
ルイズ「あ…そだ、キュルケ?」
キュルケ「何?」
ルイズ「どうやったら男の人の気を引く事が出来るの?」
キュルケ「はぁ? 珍しいわねあんたがそんな事言うなんて…」
キュルケ「ははーん」
ルイズ「な、何よ;」
キュルケ「さてはダーリンについにアタックする気になったのね…?」
ルイズ「なっ、そ、そんなんじゃないわよ!///」
キュルケ「図星か…」
ルイズ「違う! 違うったら!///」
コルベール「こほん!」
キュルケ「あら」
ルイズ「あ、す、すいません」
ルイズ「うう…」
キュルケ「ふふん」
キュルケ「まあいいわ、ダーリンも良いけど、今は私ジュリオだから、特別に教えてあげる(小声)」コソ
ルイズ「ほんと?(小声)」コソ
キュルケ「ええ(小声)」コソ
ルイズ「で、どうすればいいの?(小声)」コソ
キュルケ「そうねえ…ダーリンみたいなタイプは…(小声)」コソ
キュルケ「思いきって別の男とイチャイチャして焼きもち妬かしてみたらどうかしら?(小声)」コソ
ルイズ「えええ!!!///」ガタッ
コルベール「…ミス・ヴァリエール?#」
ルイズ「あ、ご、ごめんなさい…;」
ルイズ「ほ、本当なのそれって?///(小声)」コソ
キュルケ「ええ本当よ、どんなに素っ気なくても側にいた女の子が、突然他の男とイチャイチャしてたら気になるもんよ(小声)」コソ
ルイズ「そ、そう言うものなのね、ふんふん(小声)」コソ
キュルケ「ふふ」
バーン!(突如教室の扉がけたたましく開かれる
ダダダ(軍靴
アニエス「全員校庭にでろ」
ルイズ(アニエス…?)
コルベール「何ですか君たちは!?」
アニエス「私は女王陛下の銃士隊だ」
アニエス「我々はお前たちに軍事教練を指導するため、この学園に駐留する事になった」
ミシェル「授業は中止だ! 全員校庭に出ろ」
コルベール「中止…?」
ガタガタ(机を立つ生徒たち
コルベール「…諸君座りなさい」
アニエス「………」シュン! びしっ!(コルベールの首筋に当て身
コルベール「うう…」バタッ
アニエス「私はメイジが嫌いだ。特に炎を使う奴がな」
アニエス「わかったら二度と私の邪魔をしない事だな」
ミシェル「隊長、もう聞こえてないと思いますが?」
アニエス「むっそうか、今度は気絶する前に言わないとな…」
ミシェル「…お前ら校庭にでろ! 急げ!」

~魔法学院、中庭~

アニエス「よし今から突き訓練を始める」
アニエス「各自、練習用の棒を持って始めろ」
モンモン「ちょっと待ってよ!」
アニエス「何だ…?」
モンモン「私たちはメイジよ、敵が来たら魔法で倒すわ!」
モンモン「だからこんなの必要ないわよ!」
アニエス「ほう…魔法で倒すだと…?」
モンモン「そ、そうよ」
アニエス「面白い、だったら魔法で私を倒してみろ!」
モンモン「え?」
アニエス「お前の得意な魔法で倒して見ろと言ったのだ」
アニエス「さあやってみろ!」
モンモン「で、でも人に向けて魔法なんて…」
アニエス「なんだ…魔法で倒せるんじゃなかったのか?」
アニエス「出来なければ訓練の邪魔した罰で、お前だけ練習量を二倍にするぞ?」
モンモン「そ、そんな…」
アニエス「さあどうする?」
モンモン「うう…も、もうどうなっても知らないわよ!」
モンモン「我が体に流れし水の力よ…」
モンモン「壁となる敵を打ち払え!」
モンモン「ウォーターシュート!」バシュ! バシュ! バシュ!(水弾がアニエスを襲う
アニエス「ふ…」
アニエス「ハアアア!」ゴゴゴ
モンモン「へっ?」
アニエス「むん!」バシャバシャバシャ(正面から水弾を受け止める
アニエス「………」バサ(マントを払う
モンモン「う、嘘…」
ジュリオ「へえ…」
アニエス「ふん」シュン
モンモン「え? 消えた?」
アニエス「こっちだ」ガッ、グググ(モンモンの手を捻りあげる
モンモン「ちょ! いたた!」
アニエス「どうした魔法で私を倒してみろ!」
モンモン「痛い! 痛い! は、離して! 離してぇー!!」
アニエス「ふん」パッ(モンモンの手を離す
モンモン「うう…」
アニエス「いいか魔法の効かない敵だっているんだ」
アニエス「これはそんな時でも戦えるようにするための訓練だ!」
モンモン「いや、魔法を正面から受け止めても無傷な人を棒で殴っても倒せるわけないでしょ!」
アニエス「うるさい! まだぐだぐだ言うならお前だけ練習量三倍だ!」
モンモン「そ、そんな~;」
ルイズ「まったく何をやってるんだか…;」
ドォーーーーン!!!(寮搭から突然の爆音
ヒューーーーン…ドォーーーーン!!(中庭に何か飛んできて爆発する
モウモウモウ
ベジータ「ち、畜生…あのクソババア…」ヨロ
ルイズ「ベジータ!? って私の部屋の壁に大穴が!?」
キュルケ「一体なんの騒ぎよ…あら、あのお婆さんは」
シャロット「まったく大の男がいつまでも部屋でウジウジと…」タッ
ルイズ「シャロ婆!?」
シエスタ「い、今の音、一体何ですか?;」
ルイズ「シエスタ
シエスタ「べ、ベジータさん! 大丈夫ですか!?」
ベジータ「ちっこれくらいどうと言う事はない…」グイ(頬を拭う
シエスタ「ちょ、ちょっと何なんですかあなたは!?」
ルイズ「何って…あんたのひいお婆ちゃんでしょ?」
シエスタ「へっ? …ご、ご冗談をミス・ヴァリエール」
ルイズ「ほんとよ」
シャロット「わしゃあシャロットだ」
シャロット「こうやって面と向かって会うのは初めてだね、シエスタ
シエスタ「ほ、ほんとにシャロットひいお婆ちゃんなの?」
シャロット「んだ」
シエスタ「はあ~…い、生きてたんですね~;」
シャロット「失礼なひ孫じゃな;」
シエスタ「あ! す、すみません! 私ってばびっくりしすぎて…」
シャロット「まあええ」
ルイズ「ところで何しに来たのシャロ婆」
シャロット「んむ、まあフリーザが来る前におめえらに修行つけてやろうと思ってな」
ルイズ「修行…?」
シャロット「んだ、出来る限りのやれる事はやった方がいいと思ってな」
シャロット「わしゃあこの星来てから60年間ずっと修行して来て、色々覚えたからの、おめえたちに教えられる事もあるだろう」
ベジータ「ふん、無駄な事だな」
ルイズ「ベジータ…」
ベジータフリーザは恐らく20日程度でやって来る」
ベジータ「そんな短い時間に何が出来るってんだ」
シエスタフリーザ?」
シャロット「確かに時間は短えが、時間がなくても変えられる事はある」
ベジータ「何?」
シャロット「まず、おめえの力の大きさだけでしか物事を考えられん、間抜けな戦い方を直すだけでも随分変わる」
ベジータ「お、俺の戦い方が間抜けだと!?」
シャロット「ああ間抜けも間抜けだ」
ベジータ「ち、力の大きさだけで考えて何が悪いと言うのだ」
ベジータ「1の奴がどうやったって100の奴に勝てる道理はないだろう」
シャロット「いんや、力の弱いもんが力の強いもんに勝てる方法はある…それは戦う技術じゃ」
ベジータ「ふ、ふざけるな! 圧倒的パワーが技術程度でどうにか出来るか!」
シャロット「そうかのう? おめえはそれをもう肌で感じて知っちょるハズじゃが?」
ベジータ「な、何だと?;」
シャロット「ほれ、アルビオンでルイズ嬢ちゃんと戦った時じゃ」
シャロット「あの時ルイズ嬢ちゃんの力はお前を遥かに超えていたのに、お前は戦えたじゃないか?」
ベジータ「そ、それは」
シャロット「それは…そう、ルイズ嬢ちゃんが戦いの素人だったからだ」
シャロット「素人と玄人の差は、力の差を充分に埋められる証明じゃ、違うか?」
ベジータ「ふ、フリーザだって戦いのプロだ、ルイズの時とは訳が違う」
シャロット「じゃったらフリーザが素人になるくらい、おめえさんが技術を上げれば良い話だ」
ベジータ「ちっ…口の減らねえババアだな;」
シャロット「そう言う訳じゃ」
シャロット「それに本来なら悪のサイヤ人なんかに死んでも教えたくはなかったのを教えてやるんじゃ」
シャロット「ありがたく思うのじゃ」
ベジータ「けっ…勝手に言ってろ」
シャロット「教えを受ける気になったか?」
ベジータ「勘違いするな! まだ納得が行かない事があるんだ」
シャロット「なんじゃ? まだなにかあるのか? めんどくさい奴じゃのう」
ベジータ「く…わからない事はシエスタとかお前の家族の事だ!」
シエスタ「私?」
ベジータ「そんなにお前が教えるのがうまいと言うなら、何故同じサイヤ人であるシエスタたちを鍛えなかった?」
ベジータ「お前は悪のサイヤ人が来ることを見越してアニエスを鍛えたりしてたんだろ?」
ベジータ「それなのに同じサイヤ人の血を引くシエスタたちは何故鍛えなかった!?」
ベジータサイヤ人の方が確実に強くなるのにおかしいだろ?」
ベジータ「鍛えなかった理由は、お前の教えなど大したことないと言う証拠だ!」
シャロット「…ふー…言いたい事はそれだけかい?」
ベジータ「何!?」
シャロット「アニエスを鍛えたのは、アニエスには強くなって成し遂げたい事があると聞いたから、教えてやったまでの事」
シャロット「そしてシエスタたちに教えなかったのは、生まれつき戦いに不向きだとわかったから教えなかったのじゃ」
ベジータ「生まれつき…不向きだと?」
ベジータ「馬鹿な戦闘民族サイヤ人だぞ? そんな訳あるか」
シャロット「それがあったのじゃ」
ベジータ「何?」
シャロット「性格がな? 異常なまでに穏やかなんじゃ戦う事が考えられん位にな」
ベジータ「な、何だと!?」
シャロット「理由はわからんが、恐らくはハルケギニア人の混血が進んだせいかと思っちょる」
シエスタ「わ、私ってそうだったんですか~」
シエスタ「確かに争う前に仕方ないって諦めちゃう事が多かったですね…」
シエスタ「まあ平和が一番ですよね♪」
ベジータ(…そう言えばシエスタの親父も、自分が戦うなんて信じられないような事言ってたな…)
ベジータ(そうか…だからサイヤ人の血を引くのに、何も疑問も抱かず農奴なんかでおさまってやがったのか…)
シャロット「とまあ、そう言う訳で自分の家系を鍛えるのは諦めてたんじゃ」
シャロット「わかったか? 悪タレ!」
ベジータ「く…」
シャロット「わかったら時間が惜しいんじゃ、早速修行を始めるぞ!」
シャロット「お前だってむざむざフリーザに殺されたくはあるまい?」
ベジータ「ちっ…わかったよ」
ベジータ「ただし嘘だったら、ただじゃおかんからな!」
シャロット「ふん、後ルイズ嬢ちゃんもこっちに来な!!」
ルイズ「え? 私も? わ、わかりました」
キュルケ「なんかあっちは楽しそうね」
キュルケ「まあこっちにはイケメンがいるから良いけれど♪」
キュルケ「ねえ? ロマリア仕込みの棍術、アタシに教えてくださらない?」
ジュリオ「ふ すまないが僕はちょっと行くところあってね」スタスタ
キュルケ「え? 行くってどこによ?」
ジュリオ「ご無沙汰していました。シャロット様」
アニエス「む…」
シャロット「ん? んん? おめえもしかしてジュリ坊け?」
ジュリオ「はい」
ルイズ「え? ジュリオもシャロ婆の事知ってるの?」
ジュリオ「短い間だったけど、小さい頃僕も修行させてもらったんだ」
ジュリオ「君たちには敵わないけど、僕もそれなりには力はあるよ」
ルイズ「え、そ、そうなの!?」
アニエス「シャロット様に武術を教えられた者は他にも居ると聞いていたが、そうかお前が…」
ベジータ「なんだこのキザヤローは、ギーシュの兄弟か?」
ジュリオ「ふ、キザヤローは酷いな…僕はジュリオ…そのギーシュってのは知らないけど兄弟ではないよ」
ベジータ「ふん、どうでもいい」
ジュリオ「ふ、やれやれ…」
ベジータ「しかしお前は他にどれだけ修行をつけた奴がいるんだ」
シャロット「他にも数人ほどな、悪のサイヤ人が攻めてきた時の為だったんじゃがの」
ベジータ「ふん…」
シャロット「じゃあとりあえず弱い力でも強い敵を倒せるってのを、そこの石頭にもっとわからせてあげようかね?」
ベジータ「何?」
シャロット「…ふ」ゴウン!
シャロット「わしゃあおめえの本気に、このぐらいのリキで戦っちょった」
ベジータ「ふ、ふざけるな! 嘘をつくな嘘を!」
シャロット「嘘じゃねえ、証拠にこれ以上力はあげねえでおめえの全力を倒してやる」
ベジータ(ふ、ふざけるな…俺の全開の四分の一…いや五分の一ほどしか力を感じないぞ)
シャロット「ほれ、リキさ上げてかかっちょこお」
ベジータ「後悔するなよクソババア!!」
ベジータ「ハアアア……」ゴゴゴ!!!
ジュリオ「おお…凄い力だね彼」
ルイズ「わかるの?」
ジュリオ「それぐらいはわかるさ」
ベジータ「ハアアア!!」ゴゴゴ、バチバチ!
ベジータ「ハアーーー!」バシューーーン!
ビュオオオオオーーー(爆風
キュルケ「きゃ! な、何やってるのよ? あっちは」
タバサ「………」
ベジータ「だぁ!!」ドォーーーーン!(シャロットに突っ込む
ベジータ「だだだ!」バババ!(連続パンチ
シャロット「ほいほいほい」ぱしっぱしっぱしっ(全ていなす
ベジータ「く…;」
ベジータ(まただ…俺の攻撃がどっから打っても全部流されてしまう)
ベジータ(俺の攻撃が全部読まれてるのか?)
ベジータ(戦闘力も本当に上げてる気配はないし…く)ギリ
シャロット「ほれどうした悪タレ! それでしまいか?」
ベジータ「く…;」
ベジータ「だ、だが逃げてるだけじゃ敵は倒せん!」
シャロット「そうか? じゃあ攻めてやろうかの?」シュン
ベジータ「な、何」
ガキッ(一瞬でベジータの背後に回り込み脇固め
ベジータ「ぐお!」
シャロット「ほれどうした外してみい?」
ベジータ「な、舐めやがって…こんな間接技程度…」
ベジータ「ぐうううう~~~~」グググ
ベジータ「…! ぐく;」
ベジータ(ば、馬鹿な! まったく動かんだと!?」
シャロット「どうしたどうした? 威勢が良いのは口だけか?」
ベジータ「く…汚いぞ貴様! 背後に回り込む時、戦闘力を上げやがったろ!?」
シャロット「たあけ! 移動する時も締め上げてる時も、効率よく力を使ってるからおめえより早く、そして少ねえ力で強くなれるんだ!」
ベジータ「な、何だそれは!?」
シャロット「おめえの戦い方は馬鹿みたいにリキを上げて暴れるだけの単細胞の戦い方だ、だからいけねえ」
ベジータ「な、なんだと! 俺が単細胞だと!」
シャロット「この締めが外せねえのもそうだ」
シャロット「お前は全身に力を込めて外そうとしている、だから無駄な所に力さ入って外せねえんだ」
シャロット「わしゃあ逆に肝心な所に力を込めればいいだけじゃから、楽におめえを締め上げられるっちゅー訳だ」
シャロット「わかったか?」スッ(脇固めを外す
ベジータ「く…」
シャロット「これがワシが教えたい事の一つじゃ」
シャロット「わしゃあよ、悪のサイヤ人と戦える戦士をハルケギニアで育てようと思ってよ?」
シャロット「それにゃあ少しでも長生きせんといかんと思ってよ?」
シャロット「体に負担がかかるスーパーサイヤ人になっちゃあいけねえと、考え至って思い付いたのがこの戦い方だ」
シャロット「まあワシがこの星に来てから2~30年くらい、あちこち回って修行してようやく身に付けた戦い方だから一長一短で覚えられるもんじゃねえけどよ」
シャロット「付け焼き刃でもそのダメな戦い方よりゃ遥かにマシさね」
ベジータ「ぐく…」
シャロット「まあそう言う訳で、あんたにゃその戦い方を覚えてもらうよ」
ベジータ「ちっ…;」
シャロット「そしてルイズ嬢ちゃん!」
ルイズ「は、はい」
シャロット「あんたがラグドリアン湖で向かってきた時の力は中々の物だった」
ルイズ「そ、そう?」
シャロット「んだ、だからルイズ嬢ちゃんも戦力になるかも知れねえ…」
ルイズ「わ、私が…」
シャロット「じゃが今のままではダメじゃ、もっと戦い方を覚えないと」
シャロット「いくら力を上げても、相手にその力を100%ぶつけられる技術がないとダメじゃ」
シャロット「上がった力の負担にも慣れるためにも、力を高めながら組手をするのが一番だね」
ルイズ「力を高めながら組手…」
シャロット「さて方針も決まったところで、どちらから稽古をつけてやろうかの?」
ジュリオ「シャロット様、もしよろしかったらルイズの稽古は私がつけましょうか?」
ルイズ「え!?」
キュルケ「え!? 何だかよくわからないけど、またルイズなの!?」
ルイズ「ちょ、ちょっと勝手に決めないでよ!」
ジュリオ「僕じゃ嫌かい?」
ルイズ「え? いえ、そんな事はないけど…///」
ジュリオ「じゃあ決まりだね」
ルイズ「で、でも///」
ジュリオ「ん?」
ルイズ「うう///」
ルイズ(…あ、でもこれってやればキュルケが言ってた、他の男の人とイチャイチャするって事にならないかしら)
ルイズ(ベジータ…気にするかな?///)
ルイズ「わかったわ、お願いするわ」
ジュリオ「了解♪ じゃあ力を高めてみて」
ルイズ「う、うん」
ルイズ「ハアアア…」ゴゴゴ
ジュリオ「ほう…結構強い力を持ってるんだね」
ジュリオ「じゃあ僕も失礼して…ふん!」ゴゴゴ
ルイズ(ほ、ほんとにジュリオも力のコントロールが出来るんだ」
ジュリオ「さあ、向かってきて?」
ルイズ「う、うん」
ルイズ「やあ!」ドォーーーーン!(ジュリオに突っ込む
ルイズ「えい!」ブン!
ジュリオ「ふ」サッ
ルイズ「きゃ!」ヨロ
ジュリオ「ダメダメ、そんな大振りなパンチじゃ」
ルイズ「う、うん///」
ルイズ(ジュリオに抱きとめられちゃった///)
ルイズ(こ、これって結構気になるのでは?)チラ(ベジータの方を見る
ベジータ「クソババアが!! いつまでも調子に乗るんじゃないぞ!!」バババ
シャロット「ふん! そんな事はワシに一発でも当てられてから言うんじゃね!」ぱしっぱしっぱしっ
ルイズ(まるで気にしてないと言うか気づいてもいない…;)
ルイズ「…はあああ~~~;」
ジュリオ「ど、どうしたんだい?」
ルイズ「何でもない…」
ジュリオ「?」

~夕刻~

シャロット「んじゃ今日の修行はここまでとする」
シエスタ「皆さんお疲れさまでした~」
ベジータ「はぁはぁ…;」
ベジータ(く…ババアの野郎、俺と同じ時間打ち合ったのに平気な面してやがる…)
ルイズ「ふぅ…;」
ジュリオ「お疲れ」
ルイズ「あんたあれだけやって疲れてないの?」
ジュリオ「まさか少しは疲れてるさ」
ルイズ「少しって…;」
ジュリオ「僕はシャロット様に教えられた戦い方をしてるからね」
ルイズ「シャロ婆の…」
シャロット「んだ、ワシとジュリ坊は力抜いて組み手をしてたからな」
シャロット「悪タレもジュリ坊を見習ってもっと力抜いて戦え? だからあんぐらいの時間でへばっちまうんだ」
ベジータ「う、うるせえ余計なお世話だ!」
ベジータ「ちっ付き合ってられん、俺はもう行くぞ…」
シャロット「どこさいくんだ、まだ終わっちゃいねえぞ」
ベジータ「まだ何かあるのか?;」
シャロット「んだ、おめえはこの後ルイズ嬢ちゃんとデートしてイチャイチャしてろ」
ジュリオ「おや」
ルイズ「なっ///」
シエスタ「…!」ピク
ベジータ「なっ…ば、バカヤロー!! そんな真似出来るかー!!///」
ルイズ「そ、そうよ! なな何言ってるのよ!///」
シャロット「だども嬢ちゃんはこいつと付き合う事決めたんだろ?」
シエスタ「………」ピクピク
ルイズ「そ、そうだけどこんな人前で言わないでよ!///」
シャロット「いんや…だったら形だけでもやらな前には…」
シエスタ「ひいお婆ちゃん~?」
シャロット「なんだ?」
シエスタ「それどういう事なんですか?」
シャロット「どうもこうもそこの悪タレとルイズ嬢ちゃんは恋人になった、そんだけだ」
シエスタ「恋…! べ、ベジータさんに限って、そ、そんなハズありません~」ゴゴゴ
シャロット「! シエスタおめえまさか…」
シエスタベジータさんは前に『シエスタは俺の者だ』と確かに言いました」ゴゴゴ
シエスタ「そ、そう言ったのにミス・ヴァリエールと付き合うとか、あ、あり得ませんから」ゴゴゴ
ルイズ「何? シエスタの力が高まってない?」
ベジータ「ど、どうなってるんだ? モットの屋敷で感じた力を遥かに超えてるぞ?;」
ジュリオ「ふむ…」
シャロット「………」
シャロット「お前がそんな事今さら言ってもなぁ…もう悪タレとルイズ嬢ちゃんはベッドで乳くりあう仲だしなぁ」
ベジータ「なっ!///」
ルイズ「ま、またそう言う事を!///」
シエスタ「ち、乳くり…あう」ゴゴゴ、パシッ!
ルイズ「え? シエスタの髪の色が…」
ベジータ「ま…まさか」
シエスタ「そ…そ…そ」ゴゴゴ、パシッ! パシッ!
シエスタ「そ、そんなハズありませーーーーん!!!」ゴオオオオオ!! バシューーン!!
シエスタ「はぁ…はぁ」シュインシュインシュイン
ジュリオ「おおお…」
ルイズ「え、あれってシャロ婆の時とそっくり」
ルイズ「と言うかスーパーサイヤ人!?」
ベジータ「う…嘘だろ」
シャロット「…やっぱりのう」
シエスタ「え…あ!」
シエスタ「なってる? もしかしてなっちゃってる!?」
シエスタ「きゃああああ!! み、見ないでください!!///」
シャロット「何言っとるんじゃお前は…;」
シエスタ「だって金色になる事はとても恥ずかしい事だって、お父さんとお母さんが…はうう///」
シャロット「何が恥ずかしいもんか、その姿はスーパーサイヤ人なんじゃ!」
シエスタ「え?」
ルイズ「だからあんた今スーパーサイヤ人になってるのよ!」
シエスタ「こ、これがスーパーサイヤ人なんですか?」
シエスタ「はしたなくないんですか?」
ルイズ「何がはしたないもんですか! あんた今すっごい力になってるわよ!」
ジュリオ「だね」
シャロット「うーむ…ワシの家系は怒りなど覚えないと思ったが、男が絡むと違うのか」
シャロット「それとも女は少しは戦う心があるのか…?」
シャロット「わからんのう、わからんけど、これは良い発見じゃったな」
シャロット「悪タレがスーパーサイヤ人になれなかったら、シエスタに戦ってもらうと言う選択も増えたからのう」
ルイズ「ほんとね! ねえベジータもそう思うでしょ?」
ルイズ「あれ? ベジータ?」
ベジータ「………」とぼとぼ
ルイズ「ちょっとベジータ、勝手にどこ行くのよ?」タタタ
ベジータ「………」
ルイズ「ベジータ?」
ベジータ「…俺はもう戦わん」
ルイズ「へっ?」

続く

ベジータ「ハルケギニア?」16 - 小説書きながらパチンコ業界から転職を目指すブログ