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ベジータ「ハルケギニア?」13

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ベジータ「おい、いつになったらスーパーサイヤ人になれるんだ?」
デルフ「あん?」
ベジータ「あん? じゃない!」
ベジータ「お前がスーパーサイヤ人になれるからって言うから、俺は地球に戻るのをやめてこっちの世界に残ったんだぞ!」
ベジータ「それなのにいつまで経ってもなれんじゃないか!?」
ベジータ「貴様~この俺を騙しやがったのか!?」
デルフ「だーからガンダールブの力が発動してないからだって何度も言ってるだろが」
ベジータ「ガンダールブの発動だと! それも貴様の嘘なんじゃないのか?」
ベジータ「俺は、ガンダールブの発動条件があの女との信頼関係、俺が無償で何かしてあげたいと言う気持ちだと貴様が言うから」
ベジータ「毎日洗濯、部屋の掃除、奴の身の回りの世話は何でもやって来たのに」
ベジータ「ちっともガンダールブは発動しないじゃないか!」
ベジータ「これが嘘でなくてなんだ!?」
デルフ「でもよ、お前さんはイヤイヤやってるだけだろ? それ」
ベジータ「あ、当たり前だろ、スーパーサイヤ人になれるからやってるんだ」
ベジータ「誰が好きであんな女の世話などするか」
デルフ「だったらそれは無償とは言わないんじゃないか?」
ベジータ「そ、それは…」
デルフ「と言う事だ。ガンダールブが発動しないのはお前のせいだ。俺は嘘は言っちゃいねえよ」
ベジータ「ぐ、くく」
デルフ(とは言えここまで発動しないのもおかしいっちゃおかしいがな…)
ルイズ「またくだらない事でケンカしてるの? あんたたち」
デルフ「まあな!」
ベジータ「く、くだらなくないぞ! スーパーサイヤ人だぞ! スーパーサイヤ人! 宇宙で一番強い戦士なんだぞ!?」
ルイズ「はいはいはい凄い凄い!」パンパン(手を叩く
ベジータ「く、相変わらず信じてないなこの女は……;」
ルイズ「そんな事はどうでもいいから、姫様の戴冠式のパレードを見に行くわよ」
ベジータ「パレード?」
ルイズ「姫様が女王に即位なさるのよ。そのお祝いよ」
ベジータ「…ああ、あのアンリエッタとか言う女か」
ルイズ「さーま! 様をつけなさい!」
ベジータ「けっ誰が…俺はこの国の人間じゃないんだぞ…」
ルイズ「あら? そんな事言って良いのかしら?」
ルイズ「私との信頼関係を良好にしないと、それこそスーパーサイヤ人になれないんじゃなかったけ?」
ベジータ「く…;」
ベジータ「ちっ…あ、アンリエッタ様…これでいいんだろう」
ルイズ「うん♪」
ルイズ「じゃ行きましょ!」
ベジータ「しょうがねえな…;」
デルフ「カカカ、まあどうせ帰れなくなったんだ、とりあえず仲良くやってれいいじゃねえか」
ベジータ「くそ…いつかへし折ってやる;」

~魔法学院正門前~

ルイズ「あらあそこにいるのはギーシュとモンモランシーだわ」
ルイズ「二人とも難しい顔して何か話してるわね…何を話してるのかしら?」
ベジータ「ふん、どうせまたキザヤローの浮気でもばれたんだろ」
ベジータ「くだらんいつもの事だ…」
ルイズ「そうかしら? それにしては雰囲気が違うような…」
ルイズ「ギーシュ! モンモランシー! これからパレードに行くんでしょ? 何難しい顔してるの?」
モンモランシー「る、ルイズ」
ギーシュ「やあルイズ…実は」
モンモランシー「ちょ、ちょっとルイズに言っていいの?」
ギーシュ「モンモランシー、彼女も先の戦争には参加していたんだ」
ギーシュ「この事を知る権利もあっていいと思うんだ」
ギーシュ「それに姫様と仲がいいルイズなら、実際僕たちより話を聞いてるかも知れない」
ギーシュ「話してみて損はないよ」
モンモランシー「う、うん」
ルイズ「一体なんの事?」
ギーシュ「実はアルビオン軍が攻めて来た時、ゲルマニアがトリスティンの敗北を見越して、不可侵条約破って侵攻しようとしてたらしいんだ」
ルイズ「な、何ですって!?」
モンモランシー「ルイズ、この事はキュルケには…」
ルイズ「…え?」
ルイズ「…安心して、例えそれが真実だとしてもそれは国がやった事」
ルイズ「それでキュルケ本人を恨んだりはしないわ」
ルイズ「だから本人にも言ったりしないから安心して」
モンモランシー「うん…お願いねルイズ」
ギーシュ「とは言え、どんな綺麗事を言っても戦争だ」
ギーシュ「僕が言うのもなんだけど、ゲルマニアの取った行動は正しい」
ギーシュ「全部アルビオンに取られるなら、トリスティンを見かぎって自分もおこぼれに上がった方がいいからね」
ルイズ「ギーシュ、貴方なんて事を!」
ギーシュ「落ち着いてくれルイズ、話の本番はここからだ」
ルイズ「え?」
ギーシュ「さっきの話を聞けばゲルマニアが攻めてきたって言う話が信憑性が増すだろ?」
ルイズ「え、ま、まあ」
ギーシュ「攻めて来たタイミングも絶妙でトリスティン軍がタルブに向かったと同時に侵攻してきたらしいんだ」
ルイズ「え? それって…」
ギーシュ「ああ、内通者が手引きしたんだろうな」
ルイズ「内通者って、ギーシュあんたやっぱりキュルケを…!?」
ギーシュ「僕はキュルケの事は疑っていないさ、なんたってあの時ベジータを連れて来てくれたんだからね」
ベジータ「ふん」
ギーシュ「しかし今は内通者が誰かなんてのはどうでもいいのさ」
ルイズ「え?」
ギーシュ「もっと気になるのは手引きされたゲルマニア軍がなんでトリスティンに攻め入らなかったのか? さ」
ルイズ「そ、それはトリスティンが勝利したのを知ったから…?」
ギーシュ「まさか! 入れ替わりに攻める予定だったんだよ?」
ギーシュ「トリスティン勝利の報を聞いた時は、とっくに内地に侵攻し城を目指してもおかしくない」
ギーシュ「だけどゲルマニアの予測侵攻進路上の村々は、軍隊など見ていないと口を合わして言っているらしい」
ルイズ「じゃ、じゃあ、やっぱり軍隊その物が存在してなかったんじゃ…」
ギーシュ「それもないんだ、実はあまり事を荒立てたくないから公には言えないんだが」
ギーシュ「ゲルマニア方面の国境沿いで、ゲルマニア軍が軍隊を展開していたって国境警備隊の報告があったらしいんだ」
ルイズ「え、そ、それってどう言う事なの?」
モンモランシー「ゲルマニア軍は攻める気満々で軍隊を展開していたのに、なぜか攻めて来なかった、そう言う話よ」
ルイズ「そ、それはわかるけど、で、でもどうしてかしら本当に」
モンモランシー「やっぱりルイズもわからないんじゃないの? 謎の騎士の事は」
ルイズ「謎の騎士?」
ギーシュ「ああ、嘘かまことか、国境警備隊が、単身でゲルマニア軍に乗り込み恐ろしい強さで全滅させてしまった騎士の姿を見たとの報告もあったらしいんだ」
ルイズ「嘘でしょそんな、ベジータじゃあるまいし…」
ギーシュ「そうなんだよ、僕たちも君みたいに信じられなくてね」
ギーシュ「それが本当かどうかモンモランシーと話していたのさ」
ギーシュ「ルイズ君なら姫様から何か聞かされてないかと期待したんだけどね」
ルイズ「残念だけど姫様からは何も聞いてないわ」
ギーシュ「まあ、その様子を見ればわかるよ」
ベジータ「そう言えば日食の日に多少強いパワーを感じたな」
ギーシュ「そ、それは本当かいベジータ?」
ベジータ「ああ」
ギーシュ「まさかそれが謎の騎士…!」
ベジータ「それはわからんな、強いパワーと言っても、ある程度巨大な生物なら持ちうるパワーだったからな」
ベジータ「お前が言ってるのとは別物かも知れん」
ギーシュ「そ、そうか、結局謎は深まるばかりだな」
モンモランシー「ねえ、そろそろパレード行かない? わからない事いつまでも話してても仕方ないし」
ルイズ「そうね。気になるけどまた後にでも話しましょうよ」」
ギーシュ「そうだね、じゃあ行こうかパレードに」
ルイズ「ええ」
シエスタ「あ、皆さんこんにちわ!」
ルイズ「あらシエスタじゃない」
シエスタ「もしかしてパレードに行かれるのですか?」
ルイズ「ええ、そうだけどそれが何か?」
シエスタ「私もこれから見に行こうと思って、ご一緒しても構いませんか?」
ルイズ「え? ま、まあ別に構わないけど」
シエスタ「ありがとうございます、ミス・ヴァリエール」
シエスタベジータさんも行くんですよね? 隣で見てても構いませんか?」タタタ(ベジータの横に行く
ルイズ「へっ?」
ベジータ「どこで見ようとお前の勝手だ、好きにしろ」
シエスタ「はい、ありがとうございます!」
ルイズ(むー…こ、この女~さりげなく)
ルイズ(ベジータもほいほい了承してるんじゃないわよ…!)
ルイズ(まったくシエスタには相変わらず優しいんだから…)
キュルケ「何々? ベジータもパレード見に行くの?」
キュルケ「だったらアタシも一緒に見に行くわ~」
タバサ「…私も」
ルイズ「キュルケ! それにタバサもな、何よ突然!」
キュルケ「この前アルビオンの戦艦を倒したダーリンの勇姿!」
キュルケ「ほんと! カッコよかったわ! 改めて惚れ直したわね、うん」
キュルケ「だからやっぱりダーリン私と付き合って~」ガバー
ベジータ「やめろ」ガッ(チョップ
キュルケ「ひゅわ♪」

~トリスティン城下町~

ワーワーアンリエッタ女王陛下万歳ー!万歳!
モンモランシー「姫様綺麗…」
ルイズ「姫様あんなに凛々しくなられて…」
ギーシュ「これでトリスティンも安泰だね」
ルイズ「ほら、ベジータも見てみてよ」
ベジータ「ちっくだらん」プイ
ルイズ「むー…」
ルイズ「何よ、ちょっとくらい話をしてもいいじゃない…」
ベジータ「む…!」スッ(空を見る
ルイズ「ん? どうしたの?」
ルイズ「何か見えるの?」
ルイズ「………」
ルイズ「え…これって」
ベジータ「ん? お前、わかるのか?」
ルイズ「うん…空の上から大きな力を感じる…これってどう言う事?」
ベジータ「ほう…力を感じる能力にも慣れてきたようだな」
ルイズ「うん、あんたに教えられた事毎日やってたら自然にね」
ルイズ「ってあんたなんでそんなに落ち着いてるの?」
ベジータ「俺はこう言う事には慣れてるからだ」
ルイズ「え? それってどう言う意味?」
ベジータ「お前に分かりやすく言えば、俺と同じ異世界の奴が空から来ようとしている」
ルイズ「えええ!?!?」
シエスタ「きゃ!」
キュルケ「る、ルイズ? どうしたのよ大声出して?」
タバサ「…?」
ルイズ「ベジータと同じ異世界の人が空の上から来るってどう言う事!?」
タバサ「…!」
キュルケ「な、何よそれ? ダーリンと同じ人が来るってな、なんなのよ?」
ベジータ「お前らに一から教えるのは面倒だ…む」
ベジータ「どうやらこっちに来るみたいだから、てめえらの目で見て確かめるんだな」
ルイズ「え!?」
キュルケ「だからなんなのよ一体!」
ヒュウウウウウ…
タバサ「…! 空から…何か…来る!」
キュルケ「え? あ! な、何あれ」
シエスタ「玉…? あ、あれはもしかして天女の玉!?」
ヒュウウウウウ!!
町人「な、なんの音だ…?」
町人「あ、あれじゃねえか?」
町人「な、なんだあれは! こっちの向かってくるぞ」
アニエス「ん? あ、あれは!?」
ヒュウウウウウ!!
キュルケ「む、向こうの方に落ちるわよ!」
ドォオオオオォォーーーン!!
びゅおおおおおお!!
ルイズ「きゃあああ!!」
ベジータ「………」
ワーワー!
アンリエッタ「な、何…?」
アニエス「く…銃士隊、女王陛下をお守りしろ!」
アニエス「私は落ちた物を見てくる!」
ミシェル「隊長私もお供します!」
アニエス「いや、私一人でいい、陛下を頼んだぞ!」タタタ
ミシェル「はっ!」
キュルケ「面白そうね私たちも行ってみましょうよ!」
タバサ「………」コク
ルイズ「わ、私も」
ルイズ(ベジータと同じ世界の人、一体どんな…)
シュウウウウウ……
町人「一体あの玉みたいのはなんだ?」
町人「天から落ちてきたんだ、神様の物かな?」
キュルケ「うわぁ、なんか…ただもう、凄いわね…」
ルイズ「うん」
タバサ「………」ジー(興味津々
アニエス「ん? そこの学生! 危険だ下がりなさい!」
ルイズ「な、何よ、突然! 誰よあんたは!」
ルイズ「私をヴァリエール公爵家の娘よ!
ルイズ「あんたなんかに命令されるいわれはないわ!」
アニエス「それは失礼したヴァリエール嬢、私は女王陛下直属の銃士隊、アニエス・シュヴァリエ・ド・ミラン
ルイズ「女王陛下の…」
アニエス「貴女がヴァリエール家の御息女だとわかった以上、なおさら危険にはさらせません」
アニエス「安全がわかるまで下がってて頂きたい」
キュルケ「そんなのダーリンがいれば大丈夫よ」
ギーシュ「そうだね、ベジータがいれば何が出てきたって安全さ」
アニエス「ベジータ…?」チラ(ベジータを見る
ベジータ「………」
アニエス「…あまり見かけない格好だな、どこの国の物だ」
シエスタ「あ、あれ、やっぱりひいお婆ちゃんが乗ってたって言う天女の玉だあわ!」
アニエス「天女の玉…ひいお婆ちゃん…?」
アニエス「失礼、そこのメイドあなたはもしかして…」
シエスタ「は、はい?」
モンモランシー「あ! た、玉が割れたわよ!」
アニエス「む!」
ギーシュ「な、中から人が出てきたぞ」
キュルケ「ひ、人? 角が生えてるわよ、あ、あれオーク鬼じゃないの?」
ルイズ「あ、あれがベジータの世界と同じ人? ず、随分見た目が違うけど」
ベジータ「同じでも人種違う、そこまで一緒にするな」
ルイズ「そ、そっか違う国の人なのか」
アニエス(同じ世界の人だと…?)
宇宙人「………」フワ
モンモランシー「う、浮いた?」
ギーシュ「こ、こっちに来るぞ」
宇宙人「………」スタッ
アニエス「いけない! 全員私の後ろに下がるんだ!」
宇宙人「ふん…」カチ(スカウターのボタンを押す
ピピピ、ピ!
宇宙人「兵士クラスでも戦闘力たったの5か」
宇宙人「やはりこの星の人間は大した事はなかったな」
「文明も低そうだし、これなら俺一人でも殲滅させて、儲けはまるまる独り占めだぜ」ザッ
アニエス「動くな!」ジャキ
宇宙人「ふっふっふ」ザッザッザ
アニエス「……!」バーン!
宇宙人「………」ぱしっ(銃弾をつかむ
アニエス「何!?」
キュルケ「え? あれって、じゅ、銃弾を取ったの?」
タバサ「……!」
宇宙人「ふん、返すぞ」グッ
バシューン(親指で銃弾を弾き飛ばす
アニエス「………」ぱしっ(返された銃弾をつかみ返す
宇宙人「な、なんだと!?」
ルイズ「え!?」
ベジータ「あいつ…」
キュルケ「え? 何? 何が起こってるの?」
アニエス「そうかやはり貴様にはこんな物は通じぬか」
宇宙人「…な、何」
アニエス「天女の玉から出てきたと言い、ついにハルケギニア来たか! 悪のサイヤ人め!」
ベジータ「……!」
宇宙人「お、俺がサイヤ人だと?」
宇宙人「ふざけるな! 俺をあんな猿野郎と一緒にする…な?」
アニエス「ハアアア…」キュイイイン
アニエス「ハアッ!!」ドギューーーン!
宇宙人「なっ!?」
キュルケ「え? あれってダーリンと同じ!?」
ルイズ「な、なんで!?」
ヒュルルルル…
ドオオオオーーーン!!(ポッドを破壊する
ベジータ「しまっ…!」
ベジータ(く! やつの言葉に気をとられてみすみすポッドを…くそ)
宇宙人「お、俺のポッドが…」
アニエス「仲間を呼ばれては面倒だ、先に破壊させてもらった」
宇宙人「馬鹿な! 戦闘力たったの5の奴にそんな芸当は」カチ
ピピピ
ピー!
宇宙人「ば、馬鹿な! 戦闘力5000…
だと!?」
宇宙人「く、こ、故障だ!」
ルイズ「あの人…力が一瞬ではねあがったわ!」
ルイズ「短い間にあんな大きな力まで高められるなんて…」
ベジータ「元々押さえていた力を解放しただけだ」
ベジータ「本当はもっと力を高められるはずだ」
ルイズ「そうなの?」
ベジータ「お前はだいぶ相手の力をさぐれるようになったが、まだまだだな」
ベジータ「もっと相手の潜在的なパワーを探れるようになれ」
ルイズ「潜在的な…」
宇宙人「くそ! こいつが俺より強いだとそんな事あるか!?」バシューン(アニエスに突っ込む
宇宙人「だぁ!」シュッ!(パンチ
アニエス「ふ…」サッ(相手のパンチをかわす
アニエス「はぁ!」ドン!(アニエスのパンチが宇宙人に突き刺さる
メリメリ
宇宙人「か…はぁ…っ!」プルプル
アニエス「消えろ…」キュイイイン
宇宙人「ま、待って…」
ベジータ「む!」シュン! ぱしっ(一瞬でアニエスの横に現れ腕を掴む
アニエス「な、何!?(は、早い…)」
宇宙人「はぁはぁ…あ、貴方はベジータ様!?」
アニエス(…! く、こいつも仲間か!? すでにハルケギニアに二人も入り込んでいたのか…!)
アニエス(くぅ、しかしなんて力なんだ、まるで外せる気がしない…;)
ベジータベジータ…様だと?)
ベジータ(俺を知ってるって事はフリーザの手下だと思うが)
ベジータ(どうやら俺がフリーザを裏切った事もフリーザが死んだ事も知らない末端の者か)
ベジータ「まあ、どうでも言い事だが」
宇宙人「は、はぁ…?」
ベジータ「それより貴様そのスカウターをよこせ」
宇宙人「す、スカウターですか? あ、はい、どうぞ」スッ
ベジータ「悪いな」ニヤリ
宇宙人【い、いえベジータ様のお役に立てるなら】
キュルケ「あら? あのオーク鬼、急に聞きなれい言葉になったわよ?」
キュルケ「異国の言葉かしら」
ベジータ「そうか? さっきサイヤ人は猿野郎だかなんだか聞こえたが?」
宇宙人【い、いえ、そそそんな事滅相もございません。き、聞き間違いですよ】
アニエス(サイヤ人だと!?)
アニエス「くっ! くっ」ぐ! ぐ!(ベジータの手を外そうと頑張る
ベジータ「ふむ、俺の聞き間違いか…」ぱっ(アニエスの手を離す
アニエス「あ…!」ヨロヨロ(いきなり離されてよろける
アニエス「く! (こいつ…)」
宇宙人【へ、へへ;】
ベジータ「おい!」
宇宙人【は、ははい!?】
ベジータ「惑星フリーザからここまで来るのにどのくらいかかった?」
宇宙人【へっ? さ、30日ほどでしょうか】
ベジータ「そうか一ヶ月ほどか…」
ベジータ「それは遠いところからご苦労だったな、どれ、腹が苦しいだろ? 手をかしてやろう」
宇宙人【あ、ありがとう、ご、ござます」ぱしっ(手を掴む
ベジータ「ふ」ニヤリ
宇宙人【え?】
ベジータ「馬鹿め!」ブン!(空中に投げ飛ばす
ドヒューーーーン!!
宇宙人【べ、ベジータ様ー! ベジータ様、一体何を!!】
ベジータ「馬鹿め! 俺はとっくにフリーザなんか裏切ってるんだぞ!」
宇宙人【な、何!?】
ベジータ「死ね!!」スッ、ドギューーーン!!
宇宙人【ち、畜生猿野郎がーーー!!】
ズドオオオーーーン!!
ベジータ「へっ…」
アニエス「き、貴様は何者だ…?」
ベジータ「ん?」
アニエス「さっきの奴はお前をベジータ様と呼んだ、似たような格好もしてるし仲間じゃないのか? なぜ殺した?」
ルイズ「そ、そうよベジータ、なんだっなのよあいつは?」
アニエス「ヴァリエール嬢?」
ベジータ「昔いた組織の奴らだ。今はなんの関係もない」
アニエス「組織だと…?」
ベジータ「それより貴様こそ、どこでそんな力を手にいれやがった?」
ベジータ「明らかにこの星の人間のレベルを超えているぞ」
アニエス「星? 何を言ってるかわからないが、この力は我が師シャロット様から学んだ物だ」
シエスタ「シャロットってひいお婆ちゃん!?」
アニエス「おお、天女の玉を知っていた事と言い、やはりシャロット様の身内の者でしたか」
シエスタ「あ、は、はい、シャロットはうちのひいお婆ちゃんです」
アニエス「なるほど…」
シエスタ「そ、それでアニエスさんはひいお婆ちゃんとどう言う関係なのですか?」
アニエス「私は、昔事情があって、子供の頃シャロット様に引き取られ育てられたのだ」
アニエス「この力もその時鍛えられた」
ベジータ「なるほどな、サイヤ人に鍛えられた訳か…ならさっき話していた国境にいたゲルマニアの軍隊を倒したのはお前だな」
アニエス「サイヤ人…だと?」
アニエス「…確かにゲルマニアの軍を倒したのは私だ」
ギーシュ「なんと! 本当に一騎当千の騎士は実在したのか!」
アニエス「それより貴様!」びっ!(ベジータを指差す
ベジータ「なんだ?」
アニエス「自分の事をサイヤ人と言ってたな…貴様は悪のサイヤ人なのか?」
ベジータ「…? 言ってる事はよくわからんが…サイヤ人は全部悪だろうが」
ベジータ「まあ、たまに例外もいやがるがな」
アニエス「…そうだなシャロット様のように正義のサイヤ人もおられる事も私は聞いている」
ベジータ「正義のサイヤ人…だと?」
アニエス「私はある目的があってシャロット様に武術を教えてもらったのだが」
アニエス「その時、私が強くなった際は、あるものを倒してくれと頼まれていたのだ」
アニエス「それが貴様だ悪のサイヤ人! 覚悟しろ!」
ベジータ「…貴様の話はまったく要領がえんが…俺と戦いと言うならいいだろう、かかってこい…」
ベジータ「だが言っておくが、お前に勝ち目は絶対にないぞ?」
アニエス「何…?」
ベジータ「多少力に自信があるようだか、俺の力はお前のそれを遥かに超えているのだからな!」
アニエス「ぐく、舐めるなー!!」ゴゴゴ
ベジータ「ふん、久々にスカウターで計測してみるか…」カチ
ピピピ
ピー
ベジータ「戦闘力は1万ほどか…俺の見立てとほぼ一致するな」
ベジータ「なるほどなるほどこの星の人間にしては大した戦闘力だ」
ベジータ「だがそれでも俺の戦闘力にまるで及ばん」
アニエス「さ、さっきからなんの話だ!?」
ベジータ「その程度の力じゃ相手にもならんって事さ」
ベジータ「お前も腕を掴まれた瞬間理解したんだろ? このベジータ様との圧倒的実力差を!」
アニエス「く…た、例えそうだとしても、我が師の頼み! 引くわけにはいかない!」ぐっ(構える
ベジータ「ちっ馬鹿が…!」
アニエス「行くぞ!」
アンリエッタ「な、何をしてるのですアニエス」
アニエス「へ、陛下! いけませんこんな危険なところに身を出しては」
アンリエッタ「危険?」
アニエス「こいつは我が師シャロット様が言ってた悪のサイヤ人なのです!」びっ(ベジータを指差す
アンリエッタ「え? シャロット様が?」
アニエス「はい! そうです!」
ベジータ(ん? この女もシャロットと面識があるのか?)
アンリエッタ「で、でもベジータさんはアルビオンが攻めて来たとき、戦艦を倒してくれた救国の英雄ですよ?」
アニエス「な、何ですと!?」
アンリエッタ「ベジータさんは貴族ではなかったので正当な評価がなされなかったから、この事はごく一部の人間しか知りません」
アンリエッタ「なので貴女が知らないことは無理からぬ事ですが事実です」
アンリエッタ「そんなベジータさんが悪のサイヤ人のはずありません」
アニエス「し、しかし女王陛下、恐れながらこやつは自分から悪のサイヤ人だと…」
アンリエッタ「そうなのですか? ベジータさん」
ベジータ「そうだ俺は悪のサイヤ人だ」
アニエス「ほ、ほら!」
アンリエッタ「アニエス? 悪人が自分から悪だなんて言いませんし、やっぱりベジータさんは違いますよ」
アニエス「じょ、女王陛下、ですからそう言う話ではなく…」
アンリエッタ「アニエスとりあえず落ち着いて、その事はお城に戻ってから話しましょう」
アニエス「し、しかし、く、わ、わかりました」
アンリエッタ「ルイズとベジータさんも来てくれるかしら、実はあなたたちにも話があるから後で呼ぶつもりだったの」
ルイズ「私とベジータにですか? わ、わかりました」
ベジータ「なんなんだ一体…」
ベジータ(だがあのポッドに乗っていたサイヤ人の素性を知るのにはいいかも知れんな)
ベジータ(それになんなんだ? 正義とか悪だとか…一回そのサイヤ人にあってみる価値はありそうだな…)

~トリスティン城~

シエスタ「わ~、私お城に入るのって初めてです」
ルイズ「なんであんたまでいるのよ」
シエスタ「す、すみません私ひいお婆ちゃんの事もっと聞きたくてアニエスさんに同席をお願いしたんです」
ルイズ「そうなんだ、と言うかあわたのひいお婆ちゃんってタルブにいたんじゃないの?」
シエスタ「実は私が生まれる前にふらっと出ていったきり帰って来なくなったとかで行方不明になってたんですよね」
シエスタ「その後は歳も歳って事で死んだ扱いになってたのですが、まさか生きていたとは」
アニエス「すまん気を持たせるのもあれだから先に言っておくが、私も八年ほど前に突然いなくなってしまい息災のほどはわからん」
シエスタ「そ、そうなんですか」シュン
アンリエッタ「ですがその前のお話だったら結構ありますよ?」
ルイズ「女王陛下!」
一同跪く…ベジータ以外
アニエス「貴様、女王陛下の前で無礼だぞ!」
ルイズ「そうよ、早く跪きなさい!」
アンリエッタ「良いのです二人とも。聞けばベジータさんはとても遠い遠方の国から来たとか」
アンリエッタ「言わばトリスティン国のお客様なのです。そのような方に礼儀や作法を強制する事は私は望みません」
アニエス「し、しかし…」
ルイズ「いけません女王陛下、こいつは甘やかすと付け上がりますから!」
アンリエッタ「良いのです」ニコ
アニエス「わ、わかりました…」
ルイズ「は、はい…」
アニエス「く、貴様! 女王陛下の寛大な恩情に感謝するんだな!」
ベジータ「ふん!」
アニエス「こ、こいつ~~~」
アンリエッタ「アニエス落ち着いて、皆さんもどうぞ楽にしてください」
アンリエッタ「それにしても…シエスタさんでしたか?」
シエスタ「は、はい! じょ、女王陛下私のような者にも会って頂き、たたた大変嬉しく思いますです。はははい」
アンリエッタ「そんなに固くならないでシエスタさん、貴方はあのシャロット様のひ孫なのですから」
シエスタ「そ、そう言えば女王陛下も、うちのひいお婆ちゃんを知ってるのですか?」
アンリエッタ「それはシャロット様がこのトリスティンにとって大恩ある人物だからです」
一同「ええええ!?」
ルイズ「あ、あの女王陛下それはどう言う事ですか…?」
アンリエッタ「はい、話は一昔前になりますが」
アンリエッタ「まだこの辺りにもドラゴンやオーク鬼など危険な怪物いた頃」
アンリエッタ「前女王陛下であるマリアンヌ皇太妃が」
アンリエッタ「諸国訪問の遠出の帰り、トリスティン城に戻る道で、恐ろしく残忍で狂暴な黒竜の群れに襲われてしまったのです」
アンリエッタ「瞬く間に護衛の兵士は倒されていき、マリアンヌ皇太妃にもその黒竜の歯牙が迫りました」
アンリエッタ「そんな絶体絶命の危機の時、何処からかシャロット様が現れ、物凄い強さで黒竜を追い払い皇太妃をお助けしたのです」
アンリエッタ「以来、シャロット様はマリアンヌ皇太妃に絶大な信頼を得て、爵位持ちでなくとも王宮を自由に出入りするほどの人物となった人なのです」
シエスタ「うちのひいお婆ちゃんがそんな凄い人になってたなんて」
シエスタ「あった事はないので全然想像がつかないです」
アンリエッタ「シエスタさんはシャロット様にあった事がないのですか?」
シエスタ「はい、私が生まれるずっと前に出ていってしまったらしいので」
アンリエッタ「まあ、そうなんですか?」
アンリエッタ「うん…恐らくですがタルブを出ていった後はこのトリスティンにずっと住んでいたんでしょうね…」
シエスタ「なるほど…タルブじゃ、よほどの用以外お城なんて行かないから誰もトリスティンに住んでるなんてわからなかったんでしょうね…」
シエスタ「女王陛下、お城ではひいお婆ちゃんはどんな感じだったのですか?」
アンリエッタ「私も幼い頃しかお会いしてないのであまり詳しい事までわからないのですが」
アンリエッタ「幼少の頃は私の教育兼お目付け役をしていました」
アンリエッタ「ほら、ルイズも覚えてるでしょシャロ婆やの事は」
ルイズ「え!? あの人がそうだったのですか!?」
ルイズ「うう、シャロ婆様苦手です…;」
ベジータ「何? お前会った事あるのか?」
ルイズ「うん…凄い怖い人だった」
シエスタ「そ、そうだったんですか?」
ルイズ「だって転んで怪我した時なんか、慰めるどころか、ヤンチャしてるこう言う目にあうんじゃとか言ってゲンコツするのよ!?」
ルイズ「公爵家の娘によ? 信じられないわ!」
アンリエッタ「私も何度か怒られました…」
シエスタ「ミス・ヴァリエールならまだしも女王陛下まで!? なんか本当に凄い人だったんですね」
ルイズ「私はまだしもって何なのよ!? まだしもって!」
アンリエッタ「ま、まあそれが私が知ってるシャロット様の話です」
シエスタ「お話ししてくれてありがとうごさいます」
シエスタ「そ、それであの女王陛下もひいお婆ちゃんが今どこにいるかは…?」
アンリエッタ「はい、たぶんアニエスよりわかりません」
シエスタ「そうですか…」
アンリエッタ「それにしてもアニエスがシャロット様の弟子で」
アンリエッタ「ルイズのような光よ魔法を使う事が出来たなんて知りませんでした」
アニエス「はっ申し訳ありません女王陛下! 我が師シャロット様に力をひけらかす真似はしてはいけないと教えられてた物で…」
アニエス「それに言っても中々信じてもらえる事ではなかったので、言う機会を探しておりました」
ベジータ「…お前らのシャロットとか言うサイヤ人の話はだいたいわかった」
ベジータ「だがサイヤ人の悪だとか正義だとかがわからん、それは一体何なんだ?」
アニエス「とぼけるな悪のサイヤ人!」
アニエス「貴様らがシャロット様の国で悪逆非道の限りを尽くして暴れまわり、メチャクチャにしたのは知ってるんだぞ!」
アニエス「シャロット様はその非に異を唱え戦った正義のサイヤ人なのだ!」
ベジータ(暴れまわっていたとは、ツフル人と統一戦争をしてた時の事だろうか?)
ベジータ(いや60年前の話なら、もっと前の話だ……ん?)
ベジータ「そうか、思い出したぞ」
アニエス「何!?」
ベジータ「いつか親が酒の席で漏らしていたな、サイヤ人同士で争った事がある話を」
ベジータ「ただそいつはサイヤ人の中でもタブーにされてた事らしくてな」
ベジータ「一切の記録は残ってなかったし、俺も酒に酔った親の戯れ言かと思って忘れていた」
ベジータ「まさか本当だっとはな…」
ベジータ「しかし、なぜ渡航不可能な時代にサイヤ人がこの星に来られたのか不思議に思ってたが…」
ベジータ「まあ蓋を開いてみたらただの政治犯の逃亡なだけだったから簡単な話だったな」
アンリエッタ「シャ、シャロット様がサイヤ人ですか? その国では政治犯だったのですか!?」
アニエス「ふざけるなシャロット様を侮辱すると許さんぞ!」
ベジータ「知るか! 俺の聞いてた話がそうだっただけだ」
ベジータ「…それにどっちが正しかったなんて最早意味はない」
アニエス「? どう言う意味だ?」
ベジータサイヤ人の国はとっくに滅んで無いからさ」
アニエス「なっ!?」
アンリエッタ「まあ…」
ルイズ「ええ!?」
シエスタ「そ、そうなんですか!?」
ベジータ「ああ、純粋なサイヤ人は世界に、俺とカカロットの二人しかいない、恐らくな」
ルイズ「あんたみたいに強い奴がゴロゴロいる国が滅ぶなんて何があったの?」
ベジータフリーザって野郎に…星…大地ごと消されて国は消滅した」
アンリエッタ「そ、そんな恐ろしい事が出来る人が存在していたのですか? このハルケギニアに…」
ベジータ「ハルケギニアじゃない、別のもっと遠い場所だ、そこにいた」
ルイズ「いた?」
ベジータ「ああ、そいつも倒されてもうこの世にはいない、安心しろ」
アンリエッタ「そ、そうなのですか、そんな魔王のような者がいた事に驚きましたが、もう倒されているならば安心しました」
アニエス「女王陛下! このような者の言をあまり鵜呑みにしてはいけません!」
ベジータ「信じるも信じないも好きにしろ…」
アニエス「く…」
ルイズ「そのフリーザってのベジータよりも強いの?」
ベジータ「…ああ」
ルイズ(…! ベジータよりも強いなんて、そのフリーザってのどれだけ凄いの!?)
ベジータ「まあ! スーパーサイヤ人になれれば敵では無いがな」
アニエス「…お前の話はまるで信用に値しない物ばかりだな」
ベジータ「何?」
アニエス「なぜなら、そんなに強い奴がなぜ倒されるんだ? どうやって?」
アニエス「悪のサイヤ人と言う事を女王陛下に誤魔化すためにデタラメを言っているんだろう!?」
アンリエッタ「あ、アニエス失礼ですよ?」
アニエス「し、しかし陛下、い、いいえここは引けません、御身を守るため無礼はお許しください」
アニエス「貴様、どうなんだ!」びっ(ベジータを指差す
ベジータ「だから信じるも信じないもお前らの好きにしろって言ってるだろ;」
ルイズ「…!」
ルイズ「あ! もしかしてフリーザっての倒したのカカロットって人何でしょ?」
ベジータ「!」
ルイズ「あ、図星みたいね」
ベジータ「う、うるさいそんな事知るか!」
ベジータ「ちっ気分が悪い、俺はもう帰るぞ;」
ルイズ「まーたカカロットと比較されたからって拗ねないでよ」
ベジータ「すねてなんかない!」
アニエス「そう言えばさっきの話でカカロットも純粋なサイヤ人と言ってたな?」
アニエス「それもお前と同じ悪のサイヤ人の仲間か?」
ベジータ「ふざけるな! カカロットと俺が仲間な訳無いだろう!」
アニエス「なっ!?」
ベジータカカロットはお前が好きな甘ったれでくそったれな正義のサイヤ人だよ! 一緒にするんじゃない!!」 
アニエス「貴様ー! 正義のサイヤ人を馬鹿にするな!」
ベジータ「ふん! 付き合ってられるか…あばよ!」
アニエス「こ、こら貴様! 陛下の御言葉無しに下がるな! この無礼者!!」
アンリエッタ「よ、良いのです、アニエス」
ベジータ「けっ」キィー、バタン(部屋を出る
アニエス「おのれ~悪のサイヤ人めぇ~~」ギリギリ
一同「あ、ははは…;」

~ルイズの部屋~

ベジータ「ふん付き合ってられるか馬鹿どもが」
デルフ「あん? 一人か? なんだまた喧嘩したのか?」
ベジータ「うるさい!」
ベジータ「しかしこれは良いものを手に入れたぞ」
ベジータ「まさかスカウター手に入るとはな…」カチャ(スカウターを着ける
デルフ「あん? なんだその片メガネは?」
ベジータ「これは相手の強さを測る道具だ」
デルフ「へっ、そいつは便利な代物だな」
ベジータ「しかもそれだけじゃない、遥か遠くの相手とも通信できるのだ」
ベジータ「つまり、惑星フリーザと連絡が取れるかも知れん」
ベジータ「渡航距離が30日なら余裕で通信範囲内だし」
ベジータ「末端の者とは言え、俺がフリーザを裏切っている事知らない者もいた」
ベジータ「だから今なら俺の名前を使えば宇宙船を送ってもらえるかも知れないぞ」
ベジータ「もしバレてもフリーザの野郎は死んだんだ。恐れる者は誰もいないし、試す価値は充分あるだろう」
デルフ「なんだかよくわからないが、それが成功するとどうなるんだ」
ベジータ「この世界とはおさらば出来るって事だ」
デルフ「へっ、スーパーサイヤ人になる事はあきらめたのかい?」
ベジータ「黙れ! 貴様の言う通りやっていてもちっともスーパーサイヤ人になれんじゃないか!」
ベジータ「もう、貴様の言う事は一切信用せん!」
デルフ「そうか、そりゃ残念だ」
ベジータ「そんな余裕でいられるのも今の内だぞ!?」
ベジータ「もし宇宙船が来たその時は、この星をぶっ壊しておさらばしてやるから覚悟しておけ!」
デルフ「へいへい」
ベジータ「ちっ信じてないな、本当だぞ? 俺は絶対にやるからな…」カチ(スカウターのスイッチを押す
ザーザー、ザッ、ザー…ブツ
《こちら惑星フリーザ、どうかしたか?》
ベジータ(繋がった…!)
《どうした応答しろ》
ベジータ「俺はベジータだ」
ベジータ…様!?》
ベジータ(しめた! まだ様付けしてるって事は裏切った事は知られてない…!)
ベジータ(ふふふ、やはりだ、下位の者の会話はスカウターで筒抜けになるが、逆に上位の者の会話は絶対に下位の者には届かない)
ベジータ(ナメック星でフリーザの野郎もギニュー特選隊もくたばったから、その情報が下位には届かず、結果バレずに済んでいる)
ベジータ(ふっそんなところだろう。よし…)
ベジータ「ちょっと宇宙船が壊れてこの星から動けなくなったんだ」
ベジータ「至急、帰りの宇宙船をよこしてくれ、場所はスカウターの通信位置を逆算しろ」
《………》
ベジータ「どうした? 返事をしろ」
《あ、す、すみません…え? もうよろしいのですか?》
ベジータ「? お、おいなんの話をしてやがるんだ?」
《………》
「聞いてるのか!? おい!?」
《…聞いてるよ、ベジータ
「……!!」
「そ、その声は…」
《ナメック星では随分お世話になったね》
「ふ、フリーザ…ば、馬鹿な生きていやがったのか」
(くっカカロットの野郎~~ちゃんと止めを刺さなかったな~~)
《おかげさまでね、でも君たちには感謝してるんだ》
ベジータ「か、感謝だと?」
《そうだよ、この僕に死の恐怖を楽しませてくれたんだ。この絶対無敵の宇宙の帝王フリーザにね》
《だから君たちサイヤ人にはそのお礼をしようと思ってね》
《だから今から孫悟空がいる地球に行こうと思ってたんだ》
《そしたら君から通信が来るものだからびっくりしたよ》
ベジータ「ぐく…」
《心情的には孫悟空からお礼したいから先に地球に行きたいところだけど》
《ちょっと迂回するだけでその星にもついでによって行けそうだから先にそっちに行ってあげるよ?》
《それじゃ会うのを楽しみにしてるよベジータ
ブツ
ベジータ「く…な、なんて事だ」ガクッ
デルフ「ど、どうした相棒」
ベジータ「お、終わった…」
ルイズ「ただいまー」
ルイズ「あ! いたいた」
ルイズ「ちょっとベジータ! 女王陛下にあの態度はないん…」
ベジータ「……!」
ベジータ「そ、そうか!」スクッ(立ち上がる
ルイズ「な、何よ突然大声あげて」
ベジータ「ルイズ! 俺と恋人になれ!!」
ルイズ「へっ///」
ルイズ「ええ~~~!?!?///」

続く

ベジータ「ハルケギニア?」14 - 小説書きながらパチンコ業界から転職を目指すブログ